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2025.11.07

服に静電気がひどいときの対処法|手軽にできる予防と素材の見極め【専門家監修】

冬に服がまとわりつく、パチッと痛い…そんな静電気の悩みに、自宅でできる簡単対処法と予防の工夫を紹介。安全ピンやスプレーの使い方、外出時の応急処置、素材選びや洗濯のポイントまで、実用的な静電気対策をまとめました。

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Summary

  • 静電気がひどい服には、安全ピンなどで放電対策ができます。
  • 外出先では保湿や持ち物の工夫で静電気を抑えられます。
  • 綿やウールなどの天然素材は静電気対策に向いています。

冬になると、スカートやセーターがまとわりつく、脱ぐとバチッと痛い。そんな「静電気がひどい服」に悩まされていませんか? この記事では、すぐにできる応急処置から、自宅での予防法、素材選びの工夫までを創業80余年の歴史を持つ京都発祥の染み抜き・お直し専門店である「きものトータルクリニック吉本」さんにお聞きしました。

乾燥する季節も快適に乗り切るヒントが見つかるはずです。

服に静電気がひどいときの応急対処法

静電気がひどくて今すぐ何とかしたい…。そんなときのために、手持ちのアイテムでできる応急処置や外出先でも役立つ静電気対策を中心に紹介します。

安全ピンやハンカチで応急処置する方法

静電気が起きやすい服には、金属の性質を生かした対処が有効です。安全ピンを服の裏地に留めるだけで、体にたまった静電気を空気中へ逃がしやすくなります。目立たない位置に付けておけば、外出時も気にならないでしょう。

ほかにも、湿らせたハンカチで服の表面をやさしく撫でるのも効果があります。乾燥した空気に触れた衣類は摩擦で静電気をためこみやすいため、こまめに当てることが放電の手助けになります。

小さな金属製のキーホルダーやヘアピンでも代用できます。日常の中にあるアイテムを少し工夫するだけで、快適さはずいぶん違ってくるかもしれません。

安全ピン
(c) Adobe Stock

静電気除去スプレーの使い方と注意点

市販の静電気除去スプレーは、手軽に使える便利な対策アイテムです。使うときは、衣類の表面から20〜30cmほど離して、均等に吹きかけるのが基本です。特に摩擦が起きやすい袖口やスカートの裾、裏地の重なる部分に使うと効果を感じやすいでしょう。

ただし、素材によってはシミになることもあるため、目立たない場所で試してから使うのが安心です。特に絹やレーヨンなど水に弱い素材は注意が必要です。

また、スプレー後すぐに服を着るとムラになりやすいこともあります。少し時間を置いてからの着用が理想です。使い方のひと手間が、仕上がりの快適さにつながるでしょう。

外出先でできる対策|手の保湿や持ち物の工夫

外出中に静電気を感じやすいのは、空気の乾燥だけでなく、手や肌の状態が関係しています。手が乾燥していると、静電気を放電しにくくなり、服との摩擦でますます帯電しやすくなります。

ハンドクリームで手肌を保湿することは、静電気の発生を抑える一つの方法です。特別なアイテムを使わなくても、濡れたハンカチやおしぼりで手を軽く拭くだけでも違いが出るでしょう。

また、革製のバッグや金属の持ち手のある小物を身に着けることで、静電気を逃がしやすくなります。日常の中にあるアイテムを見直すだけで、静電気とのつきあい方が変わるかもしれませんよ。

静電気は、安全ピンやハンカチで応急処置できる!

静電気が起きにくい服・素材を見分けるコツ

同じ冬服でも、静電気が起きやすい素材と起きにくい素材があります。このセクションでは、衣類の素材に着目した対策と選び方を紹介します。

静電気が起きやすい素材の特徴

静電気が気になる服には、アクリル・ポリエステル・ナイロンといった合成繊維がよく使われています。これらの素材は軽くて暖かい反面、乾燥した空気中では摩擦により帯電しやすい性質があります。特にフリースやタイトなスカート、タイツなどは静電気がこもりやすく、不快感につながりやすいかもしれません。

また、異なる素材の組み合わせも静電気の原因になります。アクリルのニットにナイロンの裏地を重ねると、摩擦が起きやすくなり、静電気が発生しやすくなる傾向があります。素材表示タグを確認する習慣が、静電気対策の第一歩になるでしょう。

静電気が起きにくい組み合わせとは?

静電気が起きにくいとされているのは、綿・麻・シルクなどの天然繊維です。特に綿は吸湿性が高く、空気中の水分をほどよく含むため、帯電しにくい特性があります。下着やインナーに綿素材を選ぶことで、静電気の発生を抑える効果が期待できるでしょう。

また、同じ素材同士を組み合わせることで摩擦を減らす工夫も有効です。ポリエステルにはポリエステル、綿には綿というように、なるべく素材を揃えて重ね着することで、静電気の発生を抑えられることがあります。

衣類選びの際に素材の相性を意識するだけでも、着心地はぐっと快適になるかもしれません。

ヘンプ 生地
(c) Adobe Stock

静電気が起きにくいとされるのは、綿・麻・シルクなどの天然繊維。

洗濯・乾燥でできる静電気の予防策

自宅での洗濯や乾燥の工夫次第で、静電気の発生を抑えることができます。時短や節約にもつながる予防的ケアを紹介します。

柔軟剤や静電気防止グッズの使い方

洗濯の仕上げに柔軟剤を使うと、繊維の表面がコーティングされ、摩擦が減って静電気が起きにくくなります。柔軟剤は柔らかさを出すだけでなく、静電気対策にもつながる身近なアイテムです。香りや肌ざわりが気になる方は、無香料や敏感肌用を選ぶと安心でしょう。

市販されている静電気防止グッズも役立ちます。洗濯機用の柔軟剤シートや、乾燥機に入れる専用ボールなど、使い方は簡単で続けやすいものが多いです。繰り返し使えるものを選べば、コスト面でも無理がありません。

気になる衣類だけにピンポイントで使えるスプレータイプも便利です。ライフスタイルに合わせた組み合わせで取り入れてみるといいかもしれません。

服とスプレー
(c) Adobe Stock

乾燥機使用時の注意点と工夫

乾燥機は便利な反面、静電気が起きやすくなる原因にもなります。熱と乾燥で繊維がこすれ合い、帯電しやすい状態になるため、注意が必要です。

予防策として、乾燥機に入れる前に衣類全体に軽く霧吹きをする方法があります。衣類がほんのり湿っていることで、静電気の発生を抑えることができます。スプレーは水だけでもかまいませんし、柔軟剤を少量加えても効果があります。

また、乾燥時間を長くしすぎないことも重要です。衣類が過乾燥になると摩擦が増え、静電気がたまりやすくなります。短時間での仕上げや、自然乾燥との併用なども試してみるといいでしょう。

最後に

POINT

  • 安全ピンやハンカチを使えば静電気をその場で軽減できる
  • スプレーや保湿ケアは外出先での静電気対策にも効果的
  • 静電気が起きやすいのはアクリルやポリエステルなどの化繊素材

静電気は、気温が下がり空気が乾く季節になると誰もが一度は経験する悩みかもしれません。ただ、ちょっとした素材選びや洗濯時の工夫、外出前のひと手間で、驚くほど快適さが変わることもあります。

今日からすぐできる対策をひとつでも取り入れてみることで、服のまとわりつきやパチッという不快感から少しずつ解放されるかもしれません。毎日の身支度が心地よくなるよう、できることから始めてみてはいかがでしょうか。

TOP・アイキャッチ・吹き出し画像/(c) Adobe Stock

プロフィール写真 ソファとテーブルが置かれた部屋の様子

監修

きものトータルクリニック吉本

吉本は、創業80余年の歴史を持つ、京都発祥の染み抜き・お直し専門店です。京都・日本橋・南青山・金沢・高松・鹿児島に店舗を構えています。着物をはじめ、高級衣類や鞄などのクリーニング・染み抜きや修復を行なっております。他店で難しいと言われた品も、最高峰の修復技術でお直しします。 →HPはこちら

執筆/京都メディアライン

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