こんにちは。モデルの山野ゆりです、いや、パン好きモデルのパン野ゆりです(ついには名前にまで“パン”を入れました♡)。今まで訪れたベーカリーは数えきれないほど。最近は、年に数回は海外へも足を運び、パンコーディネーターやパンシェルジュという肩書きでパンを独自の視点で分析などしています。
そんな私が、今回から5回にわたり「日本人なら食べておきたい絶品〝昭和パン〟」を熱量高めでご紹介していきます。
【目次】
「パオン昭月」の自家製あんこは超本格派! それもそのはず、創業当時は和菓子屋だった
〝昭和パン〟と聞いてまず頭に浮かんだのが「あんぱん」。和菓子になくてはならないあんことパンが融合した「あんぱん」は、和洋折衷パンの代表格です。そんな「あんぱん」を紹介するのに外せないのが1946年創業の老舗パン屋「パオン昭月」。
▲外観もほんのり昭和感が漂います
と言うのも「パオン昭月」は元々、「昭月」という名の和菓子屋だったそう。戦後、砂糖が不足し和菓子を作るのが難しくなったことから、当時手に入った材料でコッペパンを作り、パン屋へ転向。
付け加えられた“パオン”とは、フランス語で孔雀と言う意味。「昭月だけだと地味だったから」と言うエピソードがかわいく、なんだかほっこりします♡ 確かに、パンを買うと入れてくれるビニール袋には、孔雀のイラストが描かれているので、要チェックです!
店内には、定番のあんぱんをはじめ、フランスパンの生地を使ったフランスあんぱんetc.。元和菓子屋というだけあり「パオン昭月」には、あんこを使ったパンが数多くラインアップ。
口に入れた瞬間になくなった! この「生クリームあんパン」を食べた瞬間、私の体に衝撃が走った
今回、本当におすすめしたいのが、「生クリームあんパン」です。
つややかに焼き上げられた「あんぱん」って愛おしい♡ なんて、おだやかな気持ちでいられたのはつかの間、ひと口かじった瞬間に、丁寧に裏ごしされたなめらかなこしあんと、空気のように軽い甘さ控えめのホイップクリームがジュワっとあふれ出す「あんぱん」とは思えないジューシーさに驚愕!
ちなみに薄皮ながらしっかりめのパンも中身に負けない存在感。とは言え、決して出しゃばらずお行儀のよさを感じます。まさに「飲むように」一瞬で食べ終わってしまいました。これまで「あんぱん」はひとつ食べたら満足というものが多かったのですが、これは手の平に収まる小さ目サイズだから?…口に入れた瞬間に消えてなくなるから?…正直、1個ではまったく足りません!
2個、いや3個くらいは余裕で食べられてしまいます。1個¥164(税込)とお手頃価格なので、後悔のないように少し多めに買っておくことをおすすめします! そして、「あんぱん」と言うと日本茶などに合わせがちですが、生クリームが入る事によりシンプルな「あんぱん」よりも洋風な味わい。試しに紅茶を合わせてみたところ、ベストマッチでした♡
一番人気「生クリームあんパン」は、甘党ならずとも小躍りして喜ぶ究極のおもたせパン
私と「生クリームあんパン」との出合いは、撮影のおやつにいただいたのがきっかけでした。聞けば、芸能人達も差し入れに愛用する、言わずと知れた人気のおもたせパンだそう。確かに、程よい甘さと軽さで老若男女問わず喜ばれること間違いなし。小ぶりなサイズ感も仕事の合間のブレイクタイムにぴったりです!
ちなみにこの「生クリームあんパン」いつ行っても買えると思ったら大間違い! 午後には店頭から消えていることも多いので、確実にゲットしたいなら事前予約が必須です(1個から予約可能で、在庫があれば当日予約もできます)。しかも、10月~GW前までの期間限定商品。食べたいときにいつでも食べられないというのもまた、魅力を倍増させますよね♡(販売期間外も10個以上で2日前までの予約であれば受け付けてくれるそう)。
通年販売されない理由を聞いてみると「高温の中長く置いておくと、生クリームが溶けてしまうから」だそう。販売期間中も生クリームが溶けないよう、焼いたパンを一度冷ましてからクリームを詰めるという手のかかった逸品なのです。
絶品パンを片手に、駒沢オリンピック公園へ寄り道しよう♪
最寄りの駒沢大学駅からは徒歩約10分。ちょっぴり遠い? と感じるかもしれませんが、「生クリームあんパン」のためならなんのその♪ しかもこれからの季節、近くには駒沢緑泉公園や、少し歩くと駒沢オリンピック公園もあるので、「パオン昭月」のパンを買ってピクニック♪ なんてのんびりした休日を過ごすのもよいのでは?
【DATA】
パオン昭月
住所:東京都世田谷区駒沢2-18-11
電話番号:03-3421-4831
営業時間:7:00~19:00
定休日:日曜
構成/中島麻純(スタッフ・オン)
パンコーディネーター/パンシェルジュ/モデル
パン野ゆり(山野ゆり)
トークショーやラジオなどの出演、メディアへのコラム寄稿など、パンコーディネーターとしての活動を広げている。最近では、テキスタイルブランド「gochisou」と日本橋にある「BEAVER BREAD」とコラボレーションしたグッズを発売した他、世田谷パン祭りでワークショップも開催。また、モデル山野ゆりとしては、雑誌や広告、CMなどに出演。モデルという職業を活かし、太らないパンとの付き合い方も考案している。自身のインスタグラム@yuri.yamano でもパン情報を更新中!