フルーティな味わいが、世界で愛されるシングルモルトウイスキー
約180年前にスコットランドのハイランド地区で誕生し、今でも多くの人を魅了するウイスキーブランド「グレンモーレンジィ」。蒸留所には、大型蒸留器(ポットスチル)が設置され、その高さはなんと約5.14メートル(大人のキリンの背丈とほぼ同じ)! このロングネックポットスチルにより、蒸留で湧き上がるアルコールを含んだ蒸気の接触面が大きくなり、雑味のないピュアなスピリッツを得ることができるのが、グレンモーレンジィ最大の特徴。さらに、マディラ・ワインを熟成させた樽や貴腐ワインを熟成した樽でウイスキーを“追加熟成”し、シングルモルトの新たなフレーバーを生み出しているのも、「グレンモーレンジィ」の魅力なんです。
そんな「グレンモーレンジィ」から、限定の「グレンモーレンジィ ケーク」が11月4日から新発売されます。今回のウイスキーは、デザートとしても楽しめるウイスキーというアプローチ。今回は特別に熟成責任者のブレンダン・マカロン氏に話を聞くことができました!
「グレンモーレンジィのウイスキーは、ミネラル豊富な水とスコットランド産の大麦のみを使って、ゆっくりと発酵することで複雑で奥行きのある、フルーティな味わいが特徴です。今回の限定ウイスキーは最初の10年間はバーボンに使用したアメリカンオークの樽で熟成しました。さらに今回のウイスキーを作るにあたり、上質で美しく、軽やかなケーキをイメージしたので、ハンガリー産のトカイワインの樽で追加熟成。トカイワインの樽というのはデザートワインの熟成に使用されているので、これを使用することで、シトラスやストーンフルーツの風味が引き立ち、まるでスポンジケーキのレイヤーのように奥深くフルーティーな味わいが実現しました」
リミテッドエディション「グレンモーレンジィ ケーク」(希望小売価格¥11,000(税抜))口に含むと、世界三大貴腐ワイン「トカイ」の樽に由来する蜂蜜やホワイトチョコレート、果実の風味やミントの香りが広がる。
自宅でお酒を愉しむ人が増えた今、家庭での愉しみ方を聞いてみると。「まずは、そのままシンプルに何も足さずに味わってみてください。その後、お水を2、3滴入れると風味が弾けます。また、オールド・ファッションカクテルもこのウイスキーの楽しみ方の一つです」とブレンダン氏。
ウイスキーベースのカクテル「オールド・ファッション」。ウイスキーと甘味とビターズの苦みを加え、さらにフルーツなどを添えれば完成。写真はグレンモーレンジィが考案したココナッツウォーターとパイナップルシロップを使ったケーキのようなデザート感覚のカクテル「オールドファッションド ケーク」。
スイーツとのマリアージュも愉しんで
さらに、今回は「グレンモーレンジィ ケーク」と相性抜群のスイーツのホームレシピを世界的なパティシエ、ドミニク・アンセル氏が考案! 元々、それほどウイスキーに詳しくなかったというアンセル氏。「私はいつもお菓子を作るときに先入観なく何をどうして、どのように作るのか、どうサーブするのかなどよく考えます。ウイスキーも同じで、よく知らないからこそ、まず造り方、飲み方、愉しみ方を学びました。そして、知れば知るほど(私はフランス人なので、ワインの愉しみ方はわかります)ウイスキーの愉しみ方もワインととても似ていると気づきました。ですが、ウイスキーがこれほど複雑で素晴らしいものだとは知りませんでした。本当に手間ひまをかけて作られていて、長い時間と科学と情熱がたっぷりと注ぎ込まれているんです」とすっかりウイスキーの魅力の虜になった様子のアンセル氏。
「今回のレシピを考えるにあたって、「グレンモーレンジィ ケーク」の風味や複雑な味わい、テクスチャーやスパイス、フルーティな要素などについてしっかり捉えようとしました。すると、パイナップルとヴァニラが際立って感じられました。それから、トカイワインの樽由来だと思いますが、温かみのあるスパイスも。そこでパイナップルを使ったスイーツにしようと考えたのです。今回のレシピでは、少し酸味を加えるためにパッションフルーツを、さらにブラウンシュガーやスターアニスも加えてさらに風味をアップしています。パイナップルをキャラメリゼするときにこのウイスキーを使っているんですよ」とアンセル氏。
こうして作られたドミニク氏のパイナップルケーキは、まさに「グレンモーレンジィ ケーク」とのマリアージュ抜群! 一日の疲れが吹き飛ぶ美味しさです。webサイトにケーキレシピが掲載されています。皆さんもご家庭で作って、ウイスキーとのペアリングを試してみてください! 何かと不安やストレスの多い昨今、極上の一杯とスイーツが大切な家族や友人との時間に素敵な彩りを添えてくれるはずです。
ドミニク・アンセル氏
ニューヨークをベースに活躍する、注目のフランス人パティシエ。NYの三ツ星レストラン「ダニエル」で、エグゼクティブ・ペイストリーシェフを勤めた後、2011年に自身のベーカリーをオープン。2013年に考案した「クロナッツ(Cronut)」は日本にも上陸し、大ヒット。2017年には、最年少で「世界最優秀パティシエ賞」を受賞。