町田啓太が大人のTシャツスタイルに挑戦
町田啓太さんに「Effective=効果的」なファッションを着こなしていただく本連載。素敵すぎるカットを余すことなくお見せするために、1ルックを前後編にわけてファッションやライフスタイルについて等身大に語ってもらいます。
今回のテーマ:大人のTシャツスタイル
写真をすべて見る――前回に続き、WOWOW「連続ドラマW フィクサー Season2」について詳しくお話を伺いたいのですが、政治部記者を演じる上で意識していることを教えてください。
新聞記者の中でも、政治部の記者をされている方々は割と向上心を持っておられたり、上昇志向で闘争心が強い傾向にあると新聞社に勤めている方からお聞きしました。自分なりに調べてみても確かにそういう方が多い印象だったので、その要素をキャラクターにのせられたらいいなと思ったんです。ただの若造なだけじゃなくて、そういうエリート集団の中にいるからこその人柄も出そうと意識しました。母親との関係性も大事なポイントなので、そことリンクさせながら演じています。
――政治部記者を演じるにあたり、準備したことはあるんでしょうか?
クランクイン前はいつもどおり調べものやいろいろな準備をして、じっくり役と向き合う時間は設けました。最初に衣装合わせに行った時に、西浦正記監督、青木泰憲プロデューサーと初めてお会いして、そこで擦り合わせの作業をしたのですが、監督は僕からの質問にも「それはこうです」「それでいいと思うよ」とすごく迷いなくお話ししてくださる方なんです。衣装合わせでも、「ネクタイはどこかのタイミングで緩めよう。達哉は、窮屈なのをちょっといやがっているところがあるから。そういう意味合いでも試してみてもいいかも」など役のイメージが広がる話ができたんです。そういう言葉も受け取りつつ、現場に入ったので、自分でもアクションを起こして、いろいろ試しながら役をつくっていけたように思います。監督がすごくいろんなアイディアをくださるから、それに柔軟に対応できるように準備したい思いでした。
――この作品では、人間の欲深さが描かれていますが、「人の欲」について演じながらどんなことを思われましたか?
人間の欲について…!? おぉ、すごく哲学的で難しい質問ですね(笑)。人間の欲について…(しばらく考えて)でも、“欲望”があるから、世の中のいろんなことが便利になって、生きやすい社会に発展してきたんだろうと思います。人間の欲望というのは、果てしないもの。どこまでいっても満たされることは、きっとないんだろうなあと作品を通して思いましたし、それがポジティブな欲求ならば、好転する原動力になると思います。何か自分だけがその欲を満たしたいというただの私欲の場合は、難しいですが。欲望というのは、その度合いによって裏表があるものだなと思います。でも、それがないと生まれないものもあるわけで、面白いと思いましたね。