連載開始から12年、大人女性の支持を集める漫画原作が待望の映画化
この夏、二部作で公開される映画『セフレの品格(プライド)』。レディコミ史上最大のヒット作であり、累計430万部を突破する同名漫画が待望の映画化。大人の恋愛と性の欲求を大胆に描いた同作。センセーショナルなタイトルとは裏腹に、登場人物たちのリアルな感情の交錯を繊細に描写し、多くの支持を集めています。
行平あい佳さん演じるヒロイン・森村抄子の初恋の相手であり、同窓会での再会をきっかけに“セフレ関係”となる北田一樹を演じるのは、青柳翔さん。作品のことからご自身のことまで、たっぷりとお話を聞きました。
写真をもっと見る「僕自身、簡単に人を好きになるタイプではない。そこは一樹に似ているのかな」
──映画『セフレの品格』の撮影を終えて、いかがですか?
好きな人とばったり再会して、徐々にふたりが近づいていく。だけど、けっしてキラキラした時間だけが流れるわけではない…『セフレの品格』はそんな、大人の恋愛映画ですね。撮影では相手役の行平さんをはじめ、周囲へのリスペクトを大切に演じました。コロナ禍で一度撮影が延期になっているのですが、再始動した頃には、社会の雰囲気的にこういった作風は敬遠されるかもしれない…という空気もありました。ですが、僕は「人」への敬意をしっかりともっていれば、エンターテイメントとして必ずいいものにできる、と思っていたので緊張感をもって臨みました。
▲『セフレの品格 初恋』より ©️2023 日活
──演じる北田一樹は、青柳さんから見てどんな人ですか?
とても優しい人間です。真面目に生きてきて、ただ、過去のちょっとした出来事がきっかけで暴走してしまったり、自分勝手な行動に出てしまったり。それでも、最終的にはとても優しい男性だと思っています。
──物語のなかで、最初はどこか冷たく影のある雰囲気だった一樹が、ヒロインの抄子と過ごすうちにだんだんと変化していく姿が印象的でした。演じるうえで心がけたことは。
なるべく一樹になれるように、抄子のことを好きになれるように…その時ふたりに起きている出来事を自分ごとに落とし込んだり、それができなければ、自分のなかにある近いものを探していく作業の繰り返しですね。僕自身、そんなに簡単に人を好きになるタイプではないので、そこはちょっと一樹に似ているのかな。恋愛に至るまでに時間がかかるんですよね。なぜなら、単純にコミュニケーション能力がないからです。
──“コミュニケーション能力がない”とは、意外です。
いや、本当にそうなんですよ。人と話していても、飲みに行っても、舞台挨拶やこういった取材でも…まずなかなか人と目が合わないんです。今も僕とあんまり目が合ってないですよね(笑)。苦手意識があるとか、緊張しやすいとか、そういうことはないんですけど。目が合ったら合ったで「睨んでます?」って言われたり(笑)。でも睨んでないんですよ!
──では、人と仲良くなるときは、じっくり距離を詰めていくほうですか?
そうだと思います。仲良くなりやすいのはだいたい生意気な後輩か、しつこい先輩かな。劇団EXILEのメンバーだったら、後輩の佐藤寛太! あとは、同期の小澤雄太ですね。先輩にはしつこい人はうちにはいません(笑)。
──今作の役作りで大変だったことはありますか?
前の出演作のために身体を大きくしていたので、とにかく筋肉がすごくて。僕の肩のサイズが、行平さんの顔くらいあるんじゃないかというレベルでしたからね。今作の撮影までに何キロ落とせるか、と減量に集中しましたが、なかなか落ちないんですよね…。