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EDUCATION 教育現場より

2024.02.14

留学は経済力や成績がないとムリ?子供が3つの格差を飛び越えて留学に行くべき理由【お受験ママの相談室vol.19】

 

「3つの格差」が留学の壁を生む

荒畦:私は地方と都心で、3つの格差があると思っています。「経済格差」「情報格差」「意識格差」の3つです。

荒畦さん

まず1つ目の「経済格差」を埋めるためにトビタテ!は存在しています。そして2つ目の「情報格差」を埋めるために官民でやっているという強みがあり、先ほどの話のように、学校がポスターを貼ってくれたりするという利点があります。

ただ3つ目の「意識格差」、これは難しいです。聖さんも話してくださった「留学は大学で行けばいいよね」みたいな意識がまだ多いことですね。意識格差に一番効果的なことは「ロールモデルが近くにいること」だと思っています。聖さんのように学校から一人でもトビタテ生が出ると、先輩が変わる、先生も変わる、親御さんも変わるんです。

大学生と高校生の違いは、「高校生は大人(親・教師)の許可を得ないと留学に行けない」ことです。なので、大学生よりも高校生が“飛び立つ”ことは難しいと思っています。自分のマインドだけじゃく、大人(親・教師)の意識も超えていかないといけない。なので、トビタテ!も近年高校生に注力し始めました。

大人の意識を変えていくことの大切さは、この事業やっていて通感します。よく「今の子供は内向きだ」と言われますが、大人が内向きになってしまっていないか?と自らを見つめ直し、大人の側からまず変えないといけないと感じています。

また、子供は、たまたま生まれた土地で育ちますが、全国には才能と意欲がある子供たちがたくさんいます。全国の子供たちに満遍なく機会の提供をしていくことができれば、日本はもっと変われるのではないかなと思いますね。

地方だと留学に行く人が、まだマイノリティで変わり者になっちゃうこともありますが、そんな人にこそトビタテのコミュニティがあることが大事だと思っていますので、地方の方にこそ利用していただきたいとも思います。

日本は島国だからこそ、日本での当たり前を疑う必要があると思います。情報鎖国状態になっている面もありますから、外から日本を見ることは、とてもインパクトがあることです。ですが、日本のパスポートは世界一信頼度が高いにもかかわらず、所持率は2割程度しかありません。

※2024年パスポートランキング(Henley Passport Index)では、現在も1位。2023年は3位だったが、日本はほとんど例年首位をキープしている。世界経済の70%以上にビザなしでアクセスできるのは世界中でわずか6%のパスポートしかない。日本のパスポートは世界の85%にビザなしでアクセスできる。

 

知ることが全てのスタート

聖:留学に行ってみて、ずっと小さなコミュニティにいるのは普通じゃない、と気づきました。外に出ることで、日本のトイレの綺麗さとか、時間を守る美徳など、日本の良い点にも気づきましたし、逆にカナダを見て「ジェンダーギャップが無いってこういうことか!」と日本の課題にも気づきました

友達も、「あと1年早く知っていたら、私もやりたかった!」と言っていて、知ることが全てのスタートだと思います。英語がペラペラじゃないと留学できないって思っている人が多いですが、まずは行ってみたらどうにかなります。勉強は帰国してからでも間に合うと思います。私も帰国して、英語の勉強がもっと好きになりました。なので、みなさんには、「まずは飛び立って!」って思います!

――更なる飛躍を期待しています!

小学生も参加可能!春休みの国内留学徳島県で小・中生が英語と農業を同時体験!

この春、徳島県のツクヨミファームでは、外国人とホームステイ型で滞在しながら、英語を使って農業体験をするという、まさに一挙両得なイングリッシュキャンプを開催します。ネイティブの講師からレッスンを受けつつ、自然の中で農業体験をし、自然環境を活かしたアクティビティも開催。

都会の子供たちに不足しがちな、五感をたっぷり刺激する体験を通しながら、同時に英語をインプットすることで、語学の吸収率も上がります。しかも朝・昼・夜の食事付きなので、小中学生でも安心して滞在することができますね。将来の海外留学の準備として、こんな国内プチ留学からスタートすることも大変おすすめです!

詳細はこちらから:U-GAKU「春のEnglish Camp in ツクヨミファーム(小・中学生対象/60名限定)」  
 〈主催/U-GAKU

教えてくれたのは…

荒畦 悟(あらうね・さとる)さん

上智大学外国語学部卒業後、人材事業会社、専門商社、外資系IT企業の3社で約13年間採用に携わり、2014年より官民協働海外留学創出プロジェクト「トビタテ!留学JAPAN」創業メンバーであり、現在プロジェクトマネジャーを務める。

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Interview&Writing

田口まさ美

〈教育エディター〉
小学館で教育・ファッション・ビューティ関連の編集に20年以上携わり独立。現在Creative director、Brand producerとして活躍する傍ら教育編集者として本連載を担う。私立高校に通う一人娘の母。Starflower inc.代表。Instagram:@masami_taguchi_edu

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