身近な問題である「プラスチック」を自由研究の題材に
私たちの生活に溢れているプラスチック。衛生的でコストが抑えられることもあり、食品や生活雑貨、家電の一部などいろいろなところに使われています。ただし、便利である一方で、プラスチックごみが環境や生態系にもたらす影響が問題になっているのも事実。そこで、プラスチックや海洋ごみをテーマにした自由研究について、ライオンのWebサイトLideaに教えてもらいました。
「家でできる自由研究」と「海での実地調査」
2パターンから選べる「プラスチック」の自由研究
自宅で完結する自由研究と、実際に海に行き「海洋ごみ」を集めて調査や工作をする自由研究の2種類を紹介します。どちらも最短1日、じっくり取り組んでも7日程で終わる内容なので、夏休み後半からはじめても大丈夫! 毎日のように使うプラスチックは子供にとっても身近な存在なので、興味をもって取り組めるのではないでしょうか。
【家でできる自由研究】
自宅にあるプラスチックについて調べてみましょう。3つテーマを設けていますが、年齢によってちょうどよいテーマを選んで行うのもよいでしょう。どれも最短1日で終わる内容なので、組み合わせたり気になるテーマを追加することもできます。
1:家にあるプラスチックを調べよう
家にあるプラスチック製品を調べ、その種類や性質について学びます。ペットボトルやレジ袋など普段使っているプラスチック製品を探して、記録カードを作成。そのカードを一覧表にまとめることで、プラスチックがどんな場面で使われているのか、どんなよい点があるのか考えていきましょう。プラスチックのもつ課題や環境問題について調べるのもおすすめです。
一覧表の記入例
自分でプラスチックの種類や特徴をノートにまとめるのもいいですが、質問事項などが書かれた自由研究ノートを活用すると低学年のお子さんにも取り組みやすいかもしれません。無料でダウンロードできるものもあるので上手に取り入れてみましょう。
記録カードのまとめ方は自由ですが、プラスチックの種類や使用する場所ごと(キッチン、洗面所、お風呂など)、物ごと(食品、日用品、家電など)などでわけると、特徴や性質がわかりやすくなります。
2:家にある「プラスチックごみ」を必要なものと代替できるものにわける
家にあるプラスチックごみを集め、必要なものと、代替できるものにわけていきます。たとえば、ペットボトルはマイボトルをもち歩くことで削減できますし、買い物袋もエコバッグに代替できます。一方、病院で処方される薬のケースや食品が入っている器は、衛生上今のところプラスチックが適しているかもしれません。でも、今後それらに変わるものが出てくるかもしれませんね。ひとつひとつ「これは本当に必要かな?」と考えながら仕分けするのも、環境について考えるきっかけになりそうです。
種類ごとに分類し廃棄量を計算する方法も!
より研究を深めたい場合は、家にあるプラスチックごみを種類ごとに分類することもできます。たとえば1週間ごみを集めてみて分類し、ごみの合計量を計ります。家に体重計があれば、最初に自分でごみをもって重さを計り、そこから自分の体重を引くとごみの合計量を算出できますよ。ごみを集める日数は3日でも5日でもOKです。
ごみの重さを計ったら、1日あたりの廃棄量や1年あたりの廃棄量を計算してみましょう。想像以上の多さに驚くかもしれません。
3:プラスチックごみを減らす工夫を考える
プラスチックごみを減らすためにどんな工夫ができるか考えてみましょう。実現できそうなものは、どんどん生活の中に取り入れていきたいですね。
【工夫の例】
・レジ袋、ビニール袋ではなく、マイバッグを使う
・ペットボトル飲料は購入せず、マイボトルを使う
・スーパーやコンビニでスプーンやフォークをもらわず、カトラリーをもち歩く
・洗剤などはボトルではなく、詰め替え用を選ぶ
【海での実地調査】
次に、実際に海に行って海洋ごみについて調査する自由研究を紹介します。海にごみが散乱することで自然や海に住む生物にどのような影響が出るのか調べていきましょう。実際に自分の目で見てごみを拾い集めることで危機意識も高まるので、海に遊びに行く予定がある方はぜひ挑戦してください。
1:海洋ごみを集めて種類や大きさを調べる
海に行ったらどんなプラスチックが浜辺に漂着しているか調べてみましょう。ごみを拾いながら見つけたプラスチックの種類や大きさ、量などをノートに記載します。海洋ごみの写真を貼ったりイラストを描くのもよいですね。安全のため海での実地調査には必ず親子で一緒に行き、ケガをしないように軍手などを使用してごみを集めるようにしてください。
家に帰ったら、本やインターネットを使用して海に流れ込むプラスチックの量や、海洋ごみが海の生物にどのような影響を与えるのかを調べてみましょう。
2:海洋ごみを使ってアート作品をつくってみよう
拾った海洋ごみを使ってアート作品をつくるのもおすすめです。たとえば、数㎝程度の色のついたプラスチック破片を使って万華鏡をつくったり、ペットボトルの蓋や縄、布切れなどをしっかり洗って乾かした後、画用紙などに貼って海に住む魚や鯨などを描けば世界でひとつだけのアート作品が誕生します。
家でできるものと、海での実地調査の2種類の自由研究を紹介しました。それぞれいくつかのテーマにわかれているので、できそうなものを1つか2つ選んでまとめてみてください。もちろん「プラスチックの代わりになるものがあるのか」「海外ではプラスチックや海洋ごみを減らすためにどんな工夫をしているのか」など、子供自身が疑問に思ったことや興味が湧いたことをテーマに加えるのもよい方法です。生活に関わる身近なテーマを取り上げることで、環境問題に興味をもつきっかけになるといいですね!
↓記事内で使用した自由研究ノート PDFのダウンロードはこちら
1:家にあるプラスチックを調べよう
2:家にある「プラスチックごみ」を分類しよう
TOP画像/(C)AdobeStock
↓サクッとできる自由研究