「指摘」の正しい意味とは
「指摘」とは、大切な点や注意すべきことを指し示すことです。また、欠点や過失などを具体的に取り上げ、指すことも意味します。
主に、「指摘する」「指摘される」といったかたちで用いる表現です。また、以下のように他者から指摘されることを「指摘を受ける」と言い表すこともあります。
- 2つの問題点の類似点について指摘する。
- 今の自分の考えでは成長につながらないと先輩から指摘された。
- 参考資料の誤りについて指摘を受けた。
し‐てき【指摘】
[名](スル)大切な点や注意すべきこと、欠点や過失などを具体的に取り上げて指し示すこと。「弱点を指摘される」
『デジタル大辞泉』(小学館)より引用
「指摘」の類義語や言い換え表現
「指摘」には、以下のような類義語や言い換え表現があります。いずれも物事を指摘したり、意見を主張したりすることを表す言葉です。ここからは、それぞれの正しい意味と「指摘」との違いについてご紹介します。例文を参考に使い方もみていきましょう。
意見
「意見」とは、物事に対する主張や考えのことです。また、自分の思いを述べて人の過ちをいさめる、という意味もあります。
いさめるとは、主に目上の人に対し過ちや悪い点を指摘することです。日常生活やビジネスシーンでは、以下のように使用しましょう。
- 彼の意見に誰もが耳を傾けた。
- チームのなかで意見の食い違いがみられた。
- 今回の会議ではぜひ率直な意見をお願いしたい。
- 今の業務体制では問題があると上司に意見した。
指示
「指示」とは、物事を指し示すことです。「指摘」が注意点や過失などを具体的に取り上げるのに対し「指示」は、物事のやり方や流れなどを示すという違いがあります。
また、「指示」は「指摘」と違い、以下のように指図をしたり、命令したりといった意味合いも持ちます。
- 緊急時の対応について、上司の指示に従った。
- 彼の出す指示はいつも的確で誰もが信頼を置いている。
- トラブル対応については現在確認中です。指示があるまでその場で待機してください。
- 作業内容がわからなくなり指示書を確認した。
抗議
「抗議」は、相手と反対の意見や要求を主張することです。主に、相手の発言や行為などを不当に感じているときに行います。
たとえば、一般市民が行政に対する不満を表明する目的に一堂に会することは、「抗議集会」と呼ばれます。不当な行為に対する、異議申し立てなどを意味する言葉です。
- 審判の判定に納得いかず激しく抗議した。
- 座り込みで抗議を行った。
- 突然の賃料値上げにアパートの住人から抗議の声が上がった。
ビジネスで用いる「ご指摘」とは
ビジネスでは、「ご指摘」という形で「指摘」という言葉が用いられます。ここからは、ビジネス上の「ご指摘」の使い方や注意点についてみていきましょう。
「ご指導」や「ご教示」との違いもご紹介します。シーンに応じた使い分けができるよう、正しい意味をぜひチェックしてみてください。