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LIFESTYLE 海外旅行

2024.11.03

南イタリア「プーリア」への旅が日本人におすすめなこれだけの理由

「食べたい飲みたい痩せたい!」!美容プロのYouTubeチャンネルプロデューサー下河辺さやこ(51歳・美食家酒豪 22歳の息子あり)が「おいしい&ヘルシー」を楽しむ秘訣を紐解く連載「美人が飲む酒うまい酒」。今回は彼女が愛してやまない「サンマルツァーノ」のワインをうむ「プーリア」について。

イタリア人にとっても憧れの「プーリア」

さて今回は、前記事でお伝えしたワイナリー「サンマルツァーノ」を生んだ、プーリアという土地についてのトピックです。日本ではイタリアといえばミラノ、ローマ、フィレンツェなどが観光地としては有名ですが、プーリアはイタリア人やイタリア通に愛される名所。

いくつもの世界遺産があり、翠色の美しい海、そして大自然に育まれた豊かな食が楽しめる上に、観光地にありがちな忙しなさが皆無で、あたたかな人々に触れることができます。

そして、とても親日的なところも、日本人におすすめの理由。

アジアラバーズフェスティバル

左からALFの立役者、コジモ氏、オーガナイザーのクリスティーナ氏、小山薫堂氏、筆者、劇団☆新感線の畑 裕之氏

2023年からは、プーリア州第二の都市、レッチェでALF(アジアラバーズフェスティバル)が開催されていて、2024年のゲストには脚本家の小山薫堂さん、地元のワイナリー、サンマルツァーノのプレストリップから合流したファッションエディター、スタイリストの大草直子さん、フォルツァスタイルの編集長でファッション・ディレクターの干場義雅さん、モデルの櫻井貴史さんetc.、日本からも素敵なゲストが大集合。

AFLのガラーパーティ会場

歴史的な建造物の中でガラパーティが行われた

「名探偵コナン」「夏目アラタの結婚」をはじめとする多くのアジア映画が上映され、話題に

上映された「名探偵コナン」

『名探偵コナン 100万ドルの五稜星」は一番人気

サンマルツァーノのワインが振る舞われたテープカットやガラディナーには多くのメディアが集まり、地元の名士たちと日本人セレブリティの交流も。

AFLで振る舞われたワイン

テープカットの日は劇場前で地元サンマルツァーノのワインが振る舞われた

テープカットの日

報道陣や地元の名士たちで会場前は大賑わい

このイベントのオーガナイザーで、映画監督でもあるクリスティーナは

「私たちは日本映画を愛しています。今回も観客は喜び、驚いていました。
『コナン』や『夏目アラタの結婚』のような素晴らしい映画を選んだことも、映画祭の成功に貢献していると思います。
『コナン』は漫画もアニメもイタリア人が愛する作品です。イタリアの国営放送で毎日放映されていたこともあって、ほとんどの人が知っているんですよ。冒険心を掻き立てるし、知的な作品でもあります。『夏目アラタの結婚』はイタリアでもすでに漫画が出版されていて、ネットでも話題になっていたこともあって、イベント全体で3番目に来場者が多かった作品です。主演の柳楽優弥さんが、12歳のときにカンヌ国際映画祭で最優秀男優賞を受賞したことも、みんなの興味を引いた理由だと思います。

イタリアでは日本人は誰もが礼儀正しい、と思われています。問題のない素晴らしい国だと思われているんです。美しい景色、素晴らしい伝統的な日本家屋。そして10代の若者は少女漫画に出てくるようなラブストーリーがあると思っていて、男性は人里離れた田舎で老師から空手を習いたいと願っています。日本ではあらゆるものがロマンチックにあふれ、特に表現の面では自由の国とみなされることが多いんです。

ただ、イタリアと日本を行き来している私個人が感じていることは、東京の家賃の高さや、夏のうだるような暑さ、鬱陶しい梅雨、地震の多さ、女性であること、外国人であることで感じる壁の高さなど、決してポジティブなことだけではありません。
それも含めて日本という国で、そこに物語があり、伝えていきたい部分です」

と語ります。

実際に私自身がプーリアを訪れて感じるのは、単なる観光客としてではなく、私たちに対するリスペクトや興味を持っている人が多いこと。いつでもあたたかく私たちを招き入れてくれる、故郷のような居心地のよさがあるということです。

実はプーリアはロケ地として数々の映画に登場していて、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』、『ワンダーウーマン』、『奇跡の丘(Il Vangelo secondo Matteo)』『パッション』…と枚挙にいとまがありません。

いつか、日本映画がプーリアで撮影される日がくるかもしれませんね。

日本人の口に合う「プーリア料理」

オレッキエッレ

プーリア名物の貝殻のようなパスタ「オレッキエッレ」

モッツァレラチーズ

フレッシュなモッツァレラ・ブラーダは格別

また、食通として知られる小山薫堂さんも愛するプーリア料理は、小麦やトマト、オリーブの名産地で、イタリアの台所と呼ばれるこの土地の魅力を最大限に生かしたものばかり。フレッシュなオリーブオイルと旨味のある塩を使い、素材を生かした味付けが魅力です。

海外に長く滞在すると、たいがい和食をはさみたくなるけれど、プーリアではその心配もいりません。

ここまで読んで、プーリアを訪れてみたい! と思ってくださった方に旅のTipsを。

どうやってプーリアまで行くの?

ローマやミラノならわかるけど、プーリアってそもそもどうやっていくの? 大変? と、実は私も思っていましたが、想像していたよりはるかに簡単。

プーリア最大のバーリ空港へは、ローマ、ミラノはもちろん、イスタンブール、ミュンヘン、パリなど、日本から直行便が飛んでいる近隣諸国を一度、経由するだけです。

おすすめはターキッシュエアー。羽田からなら夜の便でイスタンブールを経由してトランジットすると、案外楽ちんです。

ご参考までに、イスタンブール空港は24時間営業。ブランドショップもレストランもたくさんあって、待ち時間を有効に使えますよ。

プーリアに素敵なホテルはあるの?

そこはイタリア人がこぞって夏を過ごしたい場所、たくさんのホテルがあります。G7が開催されたことや、マドンナが誕生会を開くことでも有名なボルゴ・エニャツィアをはじめ、クラシックなホテルからリゾートホテル、もちろんB&Bも充実。どこも本当に朝食が美味しいですよ。以下、おすすめのホテルを。

Vis Urban Suite & Spa
バーリのアパルトマンのようなかわいいスパも有名なホテル。

オストゥーニ ア マーレ
リゾート気分を満喫するなら家族連れも多い海の近くで。

palazzo giusti
小さなフィレンツェ、と呼ばれるレッチェの中心部にあるこちらは都会的なデザインと、ブルガリのアメニティでセレブ気分。

Masseria Bagnara Resort & SPA
広大な畑の真ん中にあるまるで別荘のような”マッセリア”(プーリア発祥の施設。農園の中にあって、食事をする場所や宿泊施設としても使われます)。門から長いアプローチを経て入り口に辿り着くと、全室スイートのヴィラが現れます。

世界遺産、ビーチetc.、プーリアの見どころは?

バーリやレッチェの街そのものも美しいし、世界遺産も魅力的。アドリア海、イドリア海、それぞれを臨むビーチでのんびり過ごしたり、ボートトリップも最高です。

<世界遺産>

私が伺ったのは、とんがり屋根の白い家”トゥルッロ”が連なる「アルベロベッロ」。

アルベルベッロ

まるでお伽話の中に迷い込んだよう

1996年に世界遺産に登録された、かわいい街並みにはお土産屋さんもいっぱいです。新しい幸運を運んでくれる「プーモ」をぜひ手に入れて。もうひとつはアンドリアにある八角形のお城「カステル・デル・モンテ」。

八角系のお城

悠然と佇む八角系のお城は何のために建てられたのかいまだに解明されていないそう

13世紀に神聖ローマ帝国のフェデリーコ2世が、13世紀に建てたお城だそう。中庭や小塔までが八角形のユニークな建築は一見の価値あり。イタリアの1セントユーロ硬貨の裏面にも描かれたのだとか。

他にガルガーノ山の山腹にある洞窟教会「サン・ミケーレ聖所記念堂」とガルガーノ半島に広がる森「フォレスタ・ウンブラ」も世界遺産として登録されています。

地下に広がる洞窟教会や、アメリカのナショナルジオグラフィック誌で「世界の美しい森5選」に選ばれたこともある、10,500ヘクタール(東京ドーム2,000個分以上)の6世紀から続くブナの原生林は、一生に一度は見てみたい光景ですよね。

<ビーチ>

アドリア海とイオニア海に挟まれたプーリアは、美しいビーチに恵まれた場所。バーリから行くなら、アドリア海側のポリニャーノアマーレ。

ボリニャーノアマーレ

岩の間のビーチはイタリア人にとっても憧れの場所

アドリア海に面した街は崖のように高台になっていて、その合間の翠色の海でヴァカンスを楽しむ人々が。ヨーロッパのリゾートならではの美しい街並みも必見です。

レッチェからならイオニア海側のポルト・チェザレオ。白砂のビーチがいくつもあり、無料のビーチと海水浴場が交互に並んでいます。ここからボートに乗って、何をするでもなくワインを片手に空と海を眺めたら、生きててよかったと思うことうけあい。

ボートからの景色

ボートから臨む青い空と海は格別

ボートで飲む白ワイン

サンマルツァーノの「エッダ」で乾杯

とにかくどこをとっても美しく美味しく、そしてあたたかい、親日的なプーリア。家族旅行でも、女子旅でも楽しめます。

下河辺さやこ顔写真

書き手

下河辺さやこ

(シモコウベサヤコ):小学館ユニバーサルメディア局コンテンツ事業推進センター 編集長。「小学館 ビューティ・プロジェクト」統括プロデューサー。小学館入社後、『Oggi』、『Domani』、『AneCan』、『Precious』の副編集長を経て、一橋大学大学院でMABを取得後、事業開発を行う現セクションへ。日本テレビ系『それって実際!? どうなの課』ほかテレビ、イベント出演多数。著書に「男尊社会を生きていく昇進不安な女子たちへ」(主婦の友社)。インスタグラムアカウント:
https://www.instagram.com/sayako_shimokobe/

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