Q:夫婦でも愛情を伝えるって、必要でしょうか?
答える人/浅倉利衣(フードインストラクター)
A:愛情が照れくさかったら「ありがとう」でも十分
私は必要だと思います。
何年か前に見た広告のキャッチフレーズで、今でも記憶に残っているのが、「恋は奇跡、愛は努力」でした。
その時はまだ結婚3年目ぐらいでしたが、とても心に響いたんです。「努力」というのは決して「無理をしてがんばり続ける」という意味ではなくて、私は「感謝の気持ちを忘れず伝えようにする」と解釈しました。なぜなら、夫婦生活が長くなればなるほど、どんどん慣れも生じてくる。これは当然のこと。でも、昔はちょっと何かをしてくれるだけでうれしかったのに、夫婦生活が長くなってくると、周りと比べて「うちの人は何もやってくれない」とか、「なんでうちの人はああなの」と、隣の芝生が青く見えてくるときもあったり、不満が募って要求が多くなってきたり…。そういう時って、感謝の気持ちを失い始めている時だと思うんです。
自戒を込めて書いていますが、私は夫と出会うまでは結構意地っ張りでなかなか自分から謝ることができなかったり、愛情も自分から伝えることができないタイプでした。
でも夫と出会って、しだいに素直に言葉で伝えられるように変わっていったんです。彼が「ありがとう」をたくさん言ったり、愛情表現が豊かなタイプだったからです。夫はアメリカ人で、一般的に日本人よりは文化的にも愛情表現があたりまえに育ってきたこともあり、その環境要因はとても大きいと思いますが、日本人同士でも、どんなに照れくさかったとしても、「ありがとう」は伝えられるはず。たった8文字の「Thank you」だけど、強張った心を一瞬でときほぐしてくれるような、そんな魔法の言葉だと思っています。
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フードインストラクター
浅倉利衣(あさくら りえ)
エルメスジャポン(株)に入社し、販売とバイイングを経験。その後、ミス・ユニバース・ジャパン元ナショナルディレクター、イネス・リグロンのパーソナルアシスタントをつとめる。長女妊娠をきっかけに、食について本格的に学び始め、Smart Foodヘッドインストラクターを経て独立。講演にも定評がある。プライベートでは、アメリカ人の夫と国際結婚し、6歳・3歳の娘をもつ。インスタ上でも垣間見せる飾り気のない性格やもの言いが人気。Instagram:@rietokyo_
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