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2020.07.08

貯金ゼロで結婚!専業主婦が経済DV夫と弁護士費用300万円の離婚をするまで〜麻衣子さんの場合vol.2【バツイチわらしべ長者】

「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生きるサバイバー。専業主婦に憧れてひと回り年上夫と結婚したら経済DVされた、麻衣子さんの物語、第二回。

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なぜドケチな夫と結婚してしまったのか?

当時、憧れだった専業主婦になれた麻衣子さんですが、交際中からケチだった、夫のAさんのケチ度はエスカレート。洋服ひとつ買ってもらえない。―たとえば100円と150円のアイスがあったら、夫の選ぶ基準は食べたい味とかではなく、とにかく「安い方」。一方、麻衣子さんは、1,000円しか持っていなくても1,500円のものが欲しければ、どうにかして買ってしまいたいタイプ。根本的に金銭感覚が違うふたりが結婚して、合うわけがない。ないのに、なぜ結婚した…。というのが悲劇の始まりだったワケですが、ケチ臭い男性が大嫌いな私は、麻衣子さんに聞いてみました。

前回のお話▶︎結婚式も飲み会の支払いも断固拒否!ギャンブル好きのケチな夫と離婚するまで

さかい:そもそも、なんでそんなにケチな男性と結婚しようって思ったんですか? ファミレスですら好きなものを注文させてくれないって相当なストレスだと思うのですが…。

麻衣子さん:それがね。100回のうち、1、2回くらい、一緒にご飯食べてたら、「これを麻衣子に食べさせたかったんだよ」って言ってくれることがあるんです。私もバカだから、そのたった1、2回のいい思い出に引っ張られて、他のこともすべて許しちゃう。

足りない分は全て妻の実家が援助していた

ケチなだけではありません。妊娠中、休みの日に赤ちゃんグッズを買いに行くときは、夫はビールを飲み、当然のように妊婦の麻衣子さんに車を運転させて、まるで〝お財布がわり〟に麻衣子さんの親を連れて行ってお金は全部出させる。しかもその車も、自営業の麻帆さんの親御さんが買ってくれたもので、ガソリン代も実家持ち。

―そう。麻衣子さんが金銭感覚の異なる夫と何とかやっていけていたのは、彼女の都内にある実家が金銭的な補助をしてくれていたというのもあるのですね。

麻衣子さんは結婚後も何でもかんでも実家に頼ってお金を出してもらっていたのですが、夫はそれについては放置。

最初は月3、4回ほど実家に帰っていた麻衣子さんですが、気づけばどんどん実家で過ごす時間が増えて行くように。

そうこうしている内に、麻衣子さんはさまざまな友達と出会って精神的に成長し、夫との窮屈な生活に耐えられなくなって来ます。

密かに引越しを完了し、夫に内容証明を突きつけ!

麻衣子さん:段々夫婦仲も悪くなって家庭内別居状態になっていたのですが、ある日突然、「そうだ、離婚しよう」って思い立ったんです。こっそり部屋を借りて、少しずつ荷物を運んで準備を進めてから、家を出て、夫に内容証明を送りつけました。その当時、ふたりの娘は小学校低学年と幼稚園児。

さかい:麻衣子さんは専業主婦で小さいお子さんがふたりいるのに、引っ越し費用はどうしたんですか!?

麻衣子さん:引越し費用は実家に頼って、あとは冷蔵庫や家具は幼稚園のママ友に、要らなくなったものをもらったりしました。

離婚裁判にかかった弁護士費用は300万円

内容証明を送ると、夫は最初は「俺が悪かった。帰って来て欲しい」と謝ったものの、翌日には弁護士を立てて裁判を申請。

さかい:調停じゃなくて裁判まで行くって、相当ですよね。何でそんなに揉めたんですか?

麻衣子さん:彼は自分の貯金を私に渡したくないという理由で。2年くらい裁判で、泥沼になりました。「大物芸能人の離婚ですか?」ってくらい(笑)。

裁判にかかった費用は全部で約300万円。弁護士費用は成功報酬のため、終わるまでいくらかかるかわからない。養育費と財産分与は無事にもらうことができたけれど、弁護士費用の300万円はそこから支払ったそう。

貯金なしで結婚した麻衣子さんが、専業主婦のまま、部屋も無事に借りられて離婚できたのは本当にラッキーなこと。そしてここから麻衣子さんはある職業で独立するのですが、その職業がすごく意外なものだったのです。

バイト経験しかなかったシングルマザーの麻衣子さんが、開業までしたある職業とは? ―その興味深いお話は、次回に続きます。

インタビュー・文

さかい もゆる

出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

画像:(C)Shutterstock.com

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