12歳年上なのにケチすぎる彼と授かり婚
(取材データ)麻衣子さん(仮名)、43歳。24歳で12歳年上の証券マンと授かり婚。交際当時からお財布の紐が堅かった夫は、結婚すると「ケチ」になり、いわゆる経済DV状態に。34歳で離婚し、現在は高校2年生と大学2年生の娘を育てるシングルマザー。
一緒にいてつまらないしケチなのに、結婚してしまった理由
「結婚したら変わるというのは幻想。実際は、交際中に気になっていた欠点は、結婚したらもっと酷くなります」と麻衣子さん。
大学卒業後、バイト先の飲食店に良く来ていた12歳年上のAさんのことを、スーツを着ている証券マンということだけで、「大人の男性」と感じて交際スタート。今まで同年代とばかり付き合ってきた麻衣子さんにとって、年上男性は何もかもが新鮮に感じたのです。
ギャンブル好きの彼はパチンコや麻雀、賭けごとにハマっていて、デートはいつも歌舞伎町。食べ放題に連れて行かれては「もったいないからどんどん食べて元を取れ」と言われたり、ファミレスで好きなものを頼もうとすると、「お得なセットメニューにしろ」と却下されたり。当然、会っていてもつまらないし、「ケチだなあ」と思っていたけれど、恋に恋していた当時の麻帆さんは、「結婚したらきっと変わってくれるはず」と、夢を抱いていました。
麻衣子さん:彼の会社の飲み会に連れて行かれたときも、彼がいちばん先輩なのに、お会計のときに堂々といなくなるような、ダサい男でした(笑)。今思えば、あの頃の私は本当に子どもだったんですよねえ。年上すぎて話も合わないし、価値観が合わないことにも気づいてたのに…。
さかい:ギャンブル癖があることは、結婚するのに不安材料にならなかったんですか?
麻衣子さん:ギャンブルで身を滅ぼすというタイプではないんですよ。お金を動かしたり蓄えたりするのが好きなだけで。倹約家だから、旅行に行きたくてもお金を出し渋るので、私が出して一緒に行ったりしてました。
―年上の彼氏の意味ないじゃん…!
結婚式すら、夫は「お金がもったいない」と却下
「変わってくれる」と期待してしまったのは、麻衣子さんのお母様が「今は他人だからお金のことにも一線を引いているけど、家族になったら違うわよ。きっと良くなるはず」とアドバイスしてきたこともあったとか。
結局、2年ほど交際したのち、子どもができたため結婚。以前から彼が、「子どもが欲しいから、結婚はそれを待ってから」と言っていたため、プロポーズなどはなかったのです。
聞いているだけで、年上のいい大人なのに無責任すぎる気がしてムカムカしまいますが、さらにAさんは、麻衣子さんが「子どもが生まれてから式を挙げたい」と言ったのに、「俺は挙式しない派!」と、それも却下。−横暴(怒)! もちろん、お金がもったいないというのがその理由。
麻帆さん:そのときに義母が「そうよねえ、今は籍を入れるだけで済ませるのが主流だから」と夫の意見に賛成したので、そのときから義母が嫌い(笑)。
失礼ながら、出だしからして明るい材料が何もなかったふたりの結婚生活は、やはりこのあと破綻に向かうのであります。結婚してますますケチになる経済DV夫の話は、次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。
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