離婚したときには貯金がゼロ!34歳でシンママになった元専業主婦
貯金ゼロ。さらに今までバイト経験しかなかった専業主婦の麻衣子さんですが、 34歳のときに経済DV夫と離婚して、ふたりの娘を養うために働かねばならなくなります。
前回のお話▶︎貯金ゼロで結婚!専業主婦が経済DV夫と弁護士費用300万円の離婚をするまで
麻衣子さん:離婚した直後は、財産分与と養育費のお金があったので、しばらくは専業主婦をしていたんです。でもそろそろさすがに自分で稼がなきゃなあ、と思って…。
最初は友人が経営するエステサロンを手伝って、リンパマッサージの施術で日銭を稼いでいたのですが、あることをきっかけに、彼女は天職をみつけるのです。
その頃、麻衣子さんの妹が事故で植物人間状態になり、落ち込んでいた麻衣子さんはお気に入りの花屋さんに通っては花を買い、店長に話を聞いてもらっていました。
麻衣子さん:そのお花屋さんが、私にとっては元気になるパワースポットのような場所だったんです。花に助けてもらっているような感覚がありました。
妹が亡くなり、麻衣子さんはなぜか、葬儀の花を自分で飾ろうと決意。生まれて初めて、市場に行って花を仕入れ、祭壇に飾ったそう。
その後、お花屋さんの店長が諸事情から忙しくなり、麻衣子さんはエステの仕事を辞めて、お花屋さんを手伝うようになったのですが、なんとそれが、2年間報酬ゼロ!
―お花屋さんって、そんな、弟子入りとかしないとなれない職業だったの!?
麻衣子さん:なんか私、花にもその店長にも、恩を感じてたんですよね。自分が大変なときに助けてもらったから。
朝4時に起きて師匠(店長のこと)を迎えに行き、市場に買い付けに行ったら夜8時まで店で働く。「花の世界は簡単なものではない」、と麻衣子さん。
それにしても、給料ゼロって…。女手ひとつで子供ふたり育てなきゃいけないのに、何だか常に優雅に構えていて、お金に執着していない印象がある麻衣子さんですが、これは彼女がお嬢様育ちだからなのか。
麻衣子さん:私も最初は、裁判で勝ち取った離婚の財産分与があるし、とのんびり考えてたんですけど、上の娘が大学に進学するってなって、急に「やばい、お金ないわ」ってなって(苦笑)。
麻衣子さんがみつけた天職、それはお花屋さん。2年間の弟子入りのあと、彼女は親に援助してもらって自分のお店を開業するのですが、その後の話は、次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。
画像:(C)Shutterstock.com