3人育児と仕事復帰でパンク寸前
3人目の子どもである次男がおなかにいるときに、娘の小学校受験準備がはじまりました。親である私たちもはじめてのお受験で右も左も分からない上に、私は切迫流産で自宅から動けない。
出産まではお義母さんに長女の塾の付き添いを頼らなくてはならなかったので、家から一番近い塾に通う事にしました。長男の幼稚園とアフタースクールも、たまたま便利な位置関係にあり、お義母さんに送り迎えをお願いできました。
この時、自宅から徒歩で動ける範囲に習い事、幼稚園があったことは無理のない環境作りの一つだったと感じ、送迎にまつわる夫婦のトラブルが回避出来ていました。
子どもの送り迎えはそれだけでひとつの大きな仕事。夫婦だけでこなそうと思ったら、衝突は避けられなかったかも知れません。
習い事の頻度も、負担があまりにも大きくなってしまうのは考えもの。
出産後も、慣れない3人育児と復職に追われていた私。娘の勉強に付き合う時間が十分に取れず、こなしたい課題が溢れて頭を抱えていました。すると先生が「1週間のうちに復習できる課題は今の状況だと2つくらいじゃないかな?だから授業の数を絞って復習をしっかりやりましょう」と声を掛けて下さったんです。
完全にキャパオーバーだった私たち親子はこの言葉に救われ、通う回数を減らしたことで最後まで続けるとことができました。あのまま続けていたら家族みんなでパンクしていたかも知れません。
習い事はたくさんさせてあげたいけれど
今の時代、魅力的な習い事がたくさんあって、私も、欲を言えば色々習わせてみたいと思います。でも習い事も増やせば増やすほど、時間だけでなくお金もかかり、兄弟が増えればお月謝もその数分です。
長女を里帰り出産し、実家に帰っていた時のこと。リビングでこれからの学資金をどうしようかと考えていた時、母にふと「小学生になった頃からどんどんお金が必要になるから、子どもが小さいうちに貯めておくといいよ」って言われたんです。その時は経験もなかったので深く考えず「そういうものなのかなぁ、じゃあそうしよう」と思ってその通りにしておきましたが、この言葉が今になって痛いほどよく分かります。母の言う通りにしておいて良かったとしみじみ感じています。
バレエ、サッカーとそれぞれ子どもたちは楽しんでいるし、そこで身に付くことも多いけれど、時間もお金も無限ではない。
そして、夫婦が対等でいられないのも、時間とお金が原因のことが多いですよね。
健やかな毎日のために、少し余裕を持って計画を立てるのが大切なことかもしれません。
モデル
牧野紗弥
愛知県出身。小学館『Domani』を始め、数々のファッション誌で人気モデルとして抜群のセンスを発揮しながら、多方面で活躍中。キャンプやスキー、シュノーケリングなど、季節に合わせたイベントを企画し、3人の子供とアクティブに楽しむ一面も。今年は登山に挑戦する予定。自身の育児の経験や周囲の女性との交流の中で、どうしても女性の負担が大きくなってしまう状況について考えを深めつつ、家庭におけるジェンダー意識の改革のため、身を持って夫婦の在り方を模索中。