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劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」でフィッシュ・アイ役を熱演!「耳恋」連載のゲストは蒼井翔太さん!
仕事に家事に育児に…と頑張る女性のみなさんに、日々の疲れを癒せるご褒美を…! そんな想いから始まった、WEB Domaniによる大人の男性声優へのインタビュー連載『女は耳から恋をする』。今回ゲストにお迎えしたのは、男性から女性まで演じきる美しいハイトーンボイスと華やかなビジュアルで声優界に新たな風を巻き起こし続けている唯一無二の声優、蒼井翔太さん!
現在のアニメ界・声優業界になくてはならない蒼井さんが声優を志すきっかけとなったのは、Domani世代にとっても馴染み深い国民的作品「美少女戦士セーラームーン」! 漫画を読み、テレビアニメを観て、グッズを手に取り、そして〝あの決め台詞〟を覚えてはセーラー戦士になれる日を夢見ていた…なんて過去を持つDomani読者の方も多いのでは? そんな私たちと同様に、「セーラームーンは僕の青春」と語るほど〝セーラームーン愛〟にあふれる蒼井さんですが、なんと2021年1月8日(金)から公開される劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」≪前編≫に出演することに!
今作は、原作でも屈指の人気を誇る<デッド・ムーン>編を前・後編にわけて映画化したもの(※後編は2021年2月11日(木・祝)公開)。「美少女戦士セーラームーン」の誕生から29年経った今、現代の最新技術を駆使して、セーラー戦士たちの成長とちびうさの淡い恋物語が改めてスクリーン上で描かれます。
▲撮影・取材現場に蒼井さんが現れると、その場の空気がパッと明るく華やかに。キラキラとした存在感から目が離せませんでした…!
作品の中で蒼井さんが演じるのは、セーラー戦士たちの敵役。デッド・ムーンサーカス団の動物で、人間に姿を変えられた3人組「アマゾン・トリオ」のひとり、フィッシュ・アイ。男の子だけど、見た目も声もまるで女の子。テレビアニメシリーズでも、その中性的なビジュアルとボイスは一躍話題に。当時、女の子以上に可愛い声色と喋り方でフィッシュ・アイを演じていたのは、男性声優の石田 彰さん(「新世紀エヴァンゲリオン」渚カヲル役などでも有名)。「この声を演じているのは男の人なの!?」と、蒼井さんもその魅力と驚きに満ちた声に衝撃を受け、そこではじめて「声優」という職業を認識したといいます。そう、蒼井さんは自分自身を〝今〟に導いた運命の役を演じることになったのです。
「蒼井翔太にしかできないフィッシュ・アイを全力で演じきりたい」
運命とも奇跡ともいえる、フィッシュ・アイ役との巡り合わせ。この役はオーディションで掴み取ったものだそう!
©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
「フィッシュ・アイ役のオーディションがあると伺った瞬間に感じたのは、これは奇跡的なチャンスだ!ということ。幼少期に観てきた大好きな「美少女戦士セーラームーン」の、 しかもその中でも特別に大好きなフィッシュ・アイのオーディションがあるなんて…! 絶対に受かりたい!と思いましたね。だけど『ということは〝石田さんではないフィッシュ・アイ〟が生まれるんだ』という寂しさも同時に湧いてきて…。だって、石田さんが演じていらっしゃったフィッシュ・アイが、今も変わらず僕の胸の中に残っていたから。だけど、僕が石田さんと同じフィッシュ・アイを演じようと思っても絶対にできないし、そんな演じ方は石田さんに対して失礼でしかない。当時の石田さんがフィッシュ・アイに注いでいた愛情や意気込みは、ご本人にしかわからないものだと思うんです」
▲横顔も彫刻のような美しさ…! 撮りおろしのポートレート写真と合わせて、インタビューをお楽しみください♡
「でも、やっぱりこのチャンスは絶対に逃したくない。だったら、僕の大好きな気持ちを込めた、蒼井翔太にしかできないフィッシュ・アイを全力で演じきろうと心に決めました」
今にいたる自分自身のルーツのひとつであり、思い入れも愛も深い役どころ。さぞかしオーディションは緊張されたかと思うのですが、いかがでしたか?
「すっっごく緊張しました! でも、僕なりのフィッシュ・アイが出し切れたと思っています。ただ、ものすごいサプライズがあって。アフレコブースのガラスの向こうには、音響監督さんをはじめとするいろんなスタッフさんがいらっしゃったんですけど『あれ? ひときわ輝いていて、今にも変身しそうな人がいる…え? まさかあの方は…?』と目をこらすと、そこには主人公・月野うさぎちゃんの声を担当していらっしゃる三石琴乃さんのお姿が…! 僕の緊張はピークに達しました……!」
©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
三石琴乃さんは、1992年のテレビアニメ第一期から今にいたるまで、セーラームーン/月野うさぎ役を演じ続けている、まさに〝セーラームーン界のレジェンド〟ともいえる存在。それはものすごいプレッシャー…!蒼井さんが臨場感たっぷりにオーディション時の様子を伝えてくださるので、聞いているこちらまで思わずドキドキしてしまいます。
「ということもあり、とんでもなく緊張していたんですが、と同時にアフレコスタジオは夢のような空間になっていまして。セーラー戦士はもちろん、敵役も含めたすべてのキャラクターの設定画が壁一面に貼られていたんです…! 「セーラームーン」が大好きな僕にとっては、もう天国のような場所。我を忘れてずぅ〜〜〜〜っと壁を眺めていたら、音響監督さんから『蒼井さん、そろそろ始めますよ〜』と言われてしまいました(苦笑)」
演じ終わった瞬間、涙が止まらなくなった…ドラマティックなオーディションエピソード
緊張はありながらも、夢のような空間で〝奇跡的なチャンス〟に挑んだ蒼井さん。オーディション終了時の心境も、これまた特別なものだったようで…。
「大好きなフィッシュ・アイ役のオーディションに挑める奇跡、「セーラームーン」への愛を試されているようなプレッシャー、そして自分の中にずっと抱いてきたフィッシュ・アイと自分が演じるフィッシュ・アイの違いに感じる葛藤——演じ終えた瞬間にいろいろなものがふっと自分の中から落ちていって、『ありがとうございました!』と挨拶した途端に涙が止まらなくなりました。こういう意味でオーディションで泣いて帰ったのは、声優になってからはじめての出来事でしたね」
▲蒼井さんの右耳には、美しい波を閉じ込めたようなイヤリングが。魚が人間に姿を変えたフィッシュ・アイを思わせる色とデザインが素敵です。
まさに〝感極まった〟という言葉がぴったりな状態。そんなドラマティックなオーディションのエピソード、実はまだ続きがあります。
「オーディション結果は、事務所にいるときに聞いたんです。現在の活動を振り返りながら、今後、蒼井翔太はどんな活動をしていくのがいいかと社長と話していたときに『フィッシュ・アイ役、合格だって!』というお話も聞かせていただいて。そんなタイミングもあって、社長と一緒に大泣きしました」
フィッシュ・アイは、蒼井さんにとって〝運命の道しるべ〟のような存在なのかもしれない。オーディション合格にいたるまでのひとつひとつのエピソードをうかがっていると、そう思わずにはいられませんでした。オーディション合格を経て、念願のフィッシュ・アイ役に。アフレコ現場でも、再び〝運命めいたもの〟を感じたそうです。
「フィッシュ・アイは、セーラー戦士たちの敵アマゾン・トリオのひとり。タイガーズ・アイ役の日野 聡さん、ホークス・アイ役の豊永利行さんと僕、トリオそろって一緒にアフレコをすることができたんですが、それがもう楽しいのなんの!『あれ? 前世でもこの3人でアマゾン・トリオやってた?』なんて思っちゃうくらい(笑)。僕たちにしかできないアマゾン・トリオを出せたと思っています。3人の息がぴったり合っていることを感じていただけるシーンもあるので、ぜひ探してみてほしいです!」
©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
〝前世でも…〟という蒼井さんの表現が、なんだか「セーラームーン」らしい!そんなオーディション、アフレコを経て、大好きな作品の中にご自身の声が響くというのはどんな感覚だったのでしょう?
「出来上がりを観させていただいて、自分の声が…といっても演じているフィッシュ・アイの声ではありますが、劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」の世界を生きている! と実感することができました。でも、こうして役者として「美少女戦士セーラームーン」に携われたのは本当に奇跡のような出来事。20年以上前に見ていた作品が、今の今まで決して色褪せることなく、むしろその輝きをクレッシェンドしながら美しく生き続けている。様々な方の愛とパワー、そして作品の中に生きる彼女たちのパワーによって今につながってきているからこそ、僕もこうして作品に携わらせていただくことができた。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」
ひとつひとつ丁寧に、熱量のある言葉で質問に答えてくださる蒼井さん。その真摯な姿勢から感じるのは、作品への強い愛とリスペクト。スペシャルインタビューvol.2では、蒼井さんの「セーラームーン愛」を深堀りしていきます! 次回もお楽しみに♡
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劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」≪前編≫2021年1月8日(金)公開!
【劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」】
公開日:《前編》2021年1月8日(金)、《後編》2021年2月11日(木・祝)2部作連続公開!
キャスト:三石琴乃、金元寿子、佐藤利奈、小清水亜美、伊藤 静、福圓美里、野島健児、皆川純子、大原さやか、前田 愛、藤井ゆきよ、広橋 涼、村田太志、中川翔子、松岡禎丞、渡辺直美、菜々緒
スタッフ:原作・総監修/武内直子 監督/今 千秋 脚本/筆安一幸 キャラクターデザイン/只野和子 音楽/高梨康治
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©武内直子・PNP/劇場版「美少女戦士セーラームーンEternal」製作委員会
声優・アーティスト
蒼井翔太
あおい・しょうた。8月11日生まれ。2011年、声優デビュー。主な出演作に「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズの美風 藍役、「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」橘 イツキ役、「KING OF PRISM -Shiny Seven Stars-」如月ルヰ役、「この音とまれ!」神崎 澪役など。2013年6月にミニアルバム「ブルーバード」でアーティストデビュー。2019年には「蒼井翔太 LIVE 2019 WONDER lab. I」ツアーを5都市7公演にて開催し、大成功をおさめる。2020年4月には12枚目のシングル「BAD END」を発売。また、2021年7月14日に13枚目のシングルを発売予定! 声優だけにとどまらず、アーティスト、俳優としても幅広く活躍中!
撮影/中田陽子(MAETTICO) スタイリスト/ヨシダミホ ヘア&メーク/山本隆太 取材/旧井菜月、福本絵里香(本誌)