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LIFESTYLEいつだって自分に"意識高い系"

2018.02.18

子供に「お父さんとお母さんどっちが好き?」なんて残酷なこと聞かないで【犬山紙子のワーキングマザー一年生】

愛する我が子をおいて出張が続く罪悪感と不安。ワーキングマザー一年生でもあるコラムニスト犬山紙子さんのエッセイをお届けします。

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安心して出張には行けるけど…

うちの子供、愛称・チャゲはまだ赤ちゃんですが、私はちょいちょい出張で家を空けています。週1、2くらいの割合で大阪、新潟、名古屋、広島など地方へ出張に行くわけですが、基本とんぼ返り、もしくは一泊して早朝帰るわけです(よってそこの旨いものを食べるだとか、私が好きな秘宝館などの珍スポットへ行くだとかは我慢)。

その間は保育園と夫のつるちゃんがチャゲの面倒を見てくれていて、正直母である私よりもつるちゃんのほうがチャゲといる時間が長いので安心して出張に行けるのです。

しかし、安心は安心なのですがチャゲと1日離れるのは寂しく、けれども「よっしゃ、新幹線でゆっくり本が読める!」という喜びはあり、でもでもやっぱり寂しいから新幹線の中で繰り返しチャゲの動画を見るわけです。そして、ホテルの部屋で「今北朝鮮がミサイル撃ってきたら……万が一離れ離れでどっちか死ぬなんてことがあったら耐えられない」と無駄にビクビクしたりして。

でもなぜ出張に行くかっていうと、地方から仕事をいただける喜びが大きいから。私の場合はチャゲを理由に地方の仕事を断ると気持ちがどんどんしんどくなるだろうな…という予測がつくのです。

ワーママの頭をよぎる、どことなーい不安

そんなわけでどことなーく「チャゲって私のことつるちゃんに比べて頼りない人だと思ってたりして……」なんて頭によぎっていたんですね。「お父さんとお母さん、どっちが好き?」って聞く人いるけど、よくあんな残酷なこと聞くなと思いますよ。冗談っぽく流したって、呼ばれなかったほうの心に確実に小さな闇が生まれますから。絶対聞いちゃいけない質問ランキング1位です。そして、私とつるちゃんはどちらかに偏りなく同じくらいの時間をチャゲと過ごすのが理想で、でも現状つるちゃん6:私4くらい。

で、そんな不安が爆発する出来事がありました。それは仙台の実家に1泊、チャゲ連れで帰省した時のこと。昼間はニコニコ楽しそうだったチャゲも、夜になりいつもと違う状況にギャン泣き。普段おっぱいをあげるとすぐ泣きやんでスヤスヤ眠るチャゲがこの日はおっぱいの拒否。おっぱいどころか私が抱っこすることも拒否。そしてつるちゃんが抱っこすると泣きやむのです。

なんど試しても私が抱っこすると泣く。「ママだよ? わからないの?」と悲しくなりながらも、ずっと泣かせるのもかわいそうなのでつるちゃんにチャゲを渡し、ミルクをあげて寝かしつけたのです(その後何事もなかったようにおっぱいを飲み、私に抱っこされるわけですが)。

人生終わった!? 愛する我が子に拒否られる!?

今のところそんなことは後にも先にもこの時だけなのですが、あの時の人生終わった感は凄かった。チャゲの笑顔を見られないなんて生きてる意味はない、くらいに落ち込んで、普段チャゲとあまりいられない自分を責めて。「仕事ばっかりしてるからチャゲが私を安心できる人って思えないんだ」って。

でも、たぶん考えすぎなんですよ。だっていつもとびっきりの笑顔を私に向けてくれるし甘えてくれるんですもの。イレギュラーな一回よりもいつもを信じるべきなんです。それに私だって普段1分でも長くチャゲとの時間を取れるよう頑張っているし、愛情は誰にも負けないし。

あんなに狼狽したのはたぶん出張をしていることで思ったよりも自分を責めていたから。でもまあ、こんなにパパが好きというのも良いことだよなと思うことで、落ち着かせたのであります。

私、子ども欲しいかもしれない。/¥1,300 平凡社「子供は欲しいけど、実際どうなの?」出産前の犬山さんが育児体験者の話を聞いて、〝どうしよう〟をとことん考えた「出産・育児」のリアル。母親の本音が炸裂です!

コラムニスト

犬山紙子

1981年生まれ。『負け美女』(マガジンハウス)でデビュー。人間観察の名手として注目を浴びる。ユーモアあふれる表現で女子の生態をつづった著書多数。2017年1月に出産、一児の母に。オフィシャルLINEブログやインスタグラム@inuyamakamikoでも日常を発信中。

Domani2018年1月号 新Domaniジャーナル「ピッカピカの! ワーキングマザー一年生」 より
本誌取材時スタッフ:構成/佐藤久美子


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