我が子の〝初恋〟にオロオロしないよう心の準備を
子どもに「好きな子がいるんだ」と打ち明けられたり、「今日告白された」「好きって伝えたいけどどうしよう」などなど、我が子の恋愛に親としての心構えはできていますか? 子どものせっかくの初恋を、親の一言で台無しにしないためにも、スクールカウンセラーとしても活動している、臨床心理士・吉田美智子さんにベストな対応をお聞きしました。
「好きな子ができた!」と言われたら…
「〝好きな子〟とは、ただのお友達とはちょっと違う・特別な存在ではないでしょうか。素敵な体験ですよね。ただ、小学生の頃の〝 好き〟は、少し【ごっこ遊び】のような性質もあると感じられます。アニメ・マンガやお話の影響、上の兄弟がいる子はその影響を受けることもあります。
しかし、そう決めつけてしまったり、バカにしたりはしないでください。子どもは様々なごっこ遊びを通じて、擬似体験を繰り返し成長します。ごっこ遊びというとおままごとをイメージしてしまうかもしれませんが、アニメやアイドルに熱をあげて、その世界に没入する(妄想する)のも、大切な擬似体験で、〝好きな子ができる〟はこの中間に位置する感じかと思います。
ただ、相手がいることだから、相手の反応・対応によって、嬉しい・悲しい、いろいろな感情がわいてくるので、親はそれをそのまま受けとめてくださるといいなと思います」
「告白された」と言われたら…
「自分のことを特別に好きだと思ってくれる子がいること。その気持ちを伝えてもらえたこと。嬉しい、恥ずかしい、困惑もあるかもしれませんね。まずは子どもがどんな反応をしても、肯定的に受けとめてあげましょう。もし、子どもの困惑や嫌悪が強いようでしたら、様子を見て相談にのってあげても良いでしょう。その〝好き〟という気持ちは、 親が子どもを大切に思う気持ちと地続きだということを伝えられるといいかもしれませんね」
子どもたちの「好きな子ができた」「告白した・された」は、親側に衝撃が走る出来事かもしれません。そんな歳になったんだなと、成長を感じる一方、まもなく反抗期や親離れが始まるなという覚悟も必要に。まずは、初めての恋愛を良い思い出にできるよう、親は肯定的な表現で温かく見守れるといいのではないでしょうか。
取材・文/福島孝代
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臨床心理士
吉田美智子
東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
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Twitter: @hakoniwasalon