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LIFESTYLE 子育ての悩み

2021.05.22

〝流されやすい子〟or 〝主張の強い子〟我が子はどっち?その行動の裏に隠された本音とは

 

子どもの話を聞くと〝なんだかいつもお友達に流されてる!?〟と感じたり、反対に〝もしかして、いつも威張ってる!?〟と感じたことはありませんか? 子どもたちがどうしてこのような態度を取るのか、親はどのように対処したらいいのか専門家にアドバイスをいただきました。

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「流されやすい子」「主張の強い子」それぞれの特徴と対処法

集団で遊んだり活動をしていると、自分の意見をはっきり主張する子合わせる子がいる様子が見られます。この役割が柔軟に入れ替わることもよくあるので、「流される子」と「主張の強い子」に二分されるというわけではないと思います。しかし、いつも自分の意見ばかりでお友達の話が聞けなかったり、逆にイヤだと思っていても言えず周りに流されてしまっていると心配ですよね。

臨床心理士でもあり、スクールカウンセラーとしても活動をしている吉田美智子さんに、「流されやすい子」「主張の強い子」それぞれの特徴と対処法をお聞きしました。

【流されやすい子】

1:緊張・不安の強い性格

「おうちの中では元気なのに、外に出ると緊張して自分の気持ちを言えなくなる子や、うまく言えなかったら?うまく伝わらなかったら?と不安に感じて自分の意見が言えなくなることがあります。人よりちょっと心配性なのかもしれませんね。

そんな〝 緊張・不安の強い子〟には、まず子どもが緊張せずに遊べる・過ごせる場を作ってみてください。例えば、家にお友だちを呼ぶ、マンツーマンや少人数の習い事を始めるなど、本人がのびのびと主張できる場を提供。そこで自分を表に出すという経験を積み、自信をつけさせてあげましょう」

2:言葉の力がまだ未熟

「小学校低学年までは、言葉の力も子どもによって差があります。言葉がゆっくりな子どもは、主張の強い子に負けて流されてしまうことも。また会話のスピードにも差があり、パッと言い返すことができないパターンもあります。

自分の気持ちをどう言葉に表していいのか戸惑っている子どもには、親が気持ちの選択肢を提示してあげる方法があります。例えば、「それは嫌だったよね。でも、すこし悔しい気持ちもあったのかな?本当はこうしたかった?」のように。子どもは、親の提示した選択肢の中から、自分の気持ちに合っているものを選んだり、自分の気持ちはひとつじゃなくて、いろいろな気持ちが混ざっているんだということを体験できます。また、日ごろから連想ゲームやしりとりなどで楽しく語彙力を上げるよう心掛けるのもいいと思います」

3:子ども同士の力関係

「残念ながら子ども同士にもパワーバランスが存在します。自分の意見は持っているのに、周りのお友達がいつも主張を通してくるため従わざるを得ない状態に。親はモヤモヤしてしまいますが、これも経験と見守りましょう。悩んでいるようでしたら、『自分の意見を真正面からぶつけるのではなく、提案してみたらどう?』など、アドバイスをしてもいいかもしれません。しかし、親が見て行き過ぎた力関係が続く場合は、先生に相談するなど早めの対応を」

流されやすい子は、本人の性格や発達が大きく関係しているよう。また周りの環境などは、日々子どもの話を聞いている中で親が一番気づきやすいポイントかもしれません。

【主張の強い子】

1:正当性・責任感の表れ

「本人は決して主張が強いと思っていなくて、むしろ〝正しいことを言っている〟と思っている場合が。しかし、その加減が難しく、周りのお友達の気持ちを考えずに自分の意見を押し通そうとしてしまうことも。

本人なりにリーダーシップを果たそうとしているので、その気持ちを認めて労ってみてください。その上で、〝言い方を変えると伝わりやすくなるよ〟ということを伝えてみてはいかがでしょうか。本人の試行錯誤を見守れるといいですね」

2:経験不足

「子どもは〝自分の思い通りにしたい〟 という気持ちを持つものです。それが悪いわけではなく、お互いにぶつけ合うことで譲り合ったり、相手の意見を聞くことができるようになっていきます。でも、その経験が少ないと、すでに譲り合いを身につけた子どもたちの中で、主張し続けてしまうということが生じます。

目に余るようなら、大人から『自分の意見ばかりではなく、みんなの意見も聞いてみたら?』と提案してもいいかもしれません。言葉だけでは伝わらない場合は、図解するとわかりやすくなります。オススメはお手製の4コマ漫画です。4コマなので端的でわかりやすく、子どもも納得してくれることが多いようです」

3:自信のなさの裏返し

「〝反対意見を言われたとき〟〝自分が間違えたとき〟など、どうしたらいいかわからなく、突っ張ってしまう場合もよくあります。主張をすることで虚勢を張るのではなく、〝間違えても大丈夫〟〝大人だって間違えるんだよ〟と、まずは安心させてあげられるといいですね。そして間違ってしまった場合、どのような言動でいるのがベストかを話し合ってみてください。方法が分かれば自然と主張も和らいでくるはず」

主張が強い子は、心にちょっとしたつっかえがあるのかもしれません。親はその何かをほぐしてあげるお手伝いができるといいですね。どちらも成長過程で一時の特徴である場合もあります。本人が悩んでいたり、周りが迷惑しているなと感じたら、そっと手を差し伸べてみてください。

取材・文/福島孝代
イラスト/(C)Shutterstock.com

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臨床心理士

吉田美智子

東京・青山のカウンセリングルーム「はこにわサロン東京」主宰。自分らく生きる、働く、子育てするを応援中。オンラインや電話でのご相談も受け付けております。
HP
Twitter: @hakoniwasalon

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