「ひとりで生きていけるから離婚しましょう」
前回のお話▶︎7年交際したのにスピード離婚、そのワケは?
家事が一切できない実家育ちの妻A子さんと結婚し、奥さんの分までご飯を作っていた丹次郎さん。しかしそれが重荷だと言われ、夫婦仲は次第にギクシャク。
丹次郎さん:元々、彼女は個人主義的なタイプではあったんです。結婚して一緒に暮らし始めたときも、部屋は別々がいいと言われて寝室は別。週末に実家に帰ることもしばしばでした。と言っても別に仮面夫婦だったわけではなく、休みの日は一緒に過ごしていましたし、夫婦仲は普通に良かったと思います。
しかし、結婚して1年未満で、その日はやって来ました。
あるとき、A子さんの母親がご病気で亡くなり、すでに父親が他界していたため、A子さんに莫大な遺産が入ることに。誰もが知る大手企業に勤めている上にまとまった大金まで手に入れて、「ひとりで生きていける」となってしまったことで、A子さんは離婚を決意したのです。
お互い30歳だったこともあり、「離婚するなら早めの方がいい」と冷静に話し合った上での、いわゆる円満離婚。
さかい:男性の方が世間体を気にする傾向があるので離婚には抵抗があるイメージなのですが、丹次郎さんは彼女の申し出をすんなり受け入れられたんですか?
家事をしない妻が離婚を言い渡されるというケースはあっても、稼いでいる上に家事をしている方側が離婚を突きつけられるなんて、何だか理不尽な気が…。
丹次郎さん:特に抵抗はありませんでしたね。ちょうど僕が転職したこともあって、時期的にもタイミングが良かったんです。だから会社の目も気にならなかったし、両親も「やっぱりね」というリアクションで(苦笑)。
やはり親というのは、子供の結婚相手のことをよく見抜いているものなんですね〜〜。
30歳という結婚適齢期に丹次郎さんのようなハイスペイケメンが市場に舞い戻ってきたと聞けば周りの婚活女子がほっとくわけもなく、かなりのモテ期が来そうですが、丹次郎さん自身は特にモテ期の実感はなかったそうで。絶対そんなわけないと思うのに、モテ期を堪能しなかったなんて、もったいない!
さかい:私の周りでは、男性のバツイチの方が離婚してすぐに再婚しているケースが多いのですが、丹次郎さんは再婚願望はありましたか?
丹次郎さん:いや〜、1回失敗してるし、もうしばらくはいいかなと思ってました。
その後、離婚から約2年が経った頃に、仕事で入っていたクラブで「火を貸して」と話しかけられた10個下の女性と付き合い始めますが、その相手とは再婚には至らず、その彼女の知り合いと結婚することになるのです。
ここで私が気になったのは「結婚まで至る彼女と、そうでない彼女」の違い。
みなさんも気になりませんか? そんなわけで再婚相手のB子さんと、その元カノは何が違ったのか。そのお話は次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。