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2022.03.04

「学びを得ることができる作品が好き」柴咲コウ監督インタビュー(前編)|短編映画『巫.KANNAGI』

俳優、アーティスト、環境特別広報大使などさまざまな分野で活躍する柴咲コウさんが、映画監督に初挑戦して完成させた短編映画『巫.KANNAGI』。 “貧困”や“孤立”といった社会問題をテーマに、独自の世界観で母と娘の暮らしを描いた本作の制作秘話を伺いました。まずはインタビュー前編からお楽しみください。

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監督として社会問題を扱った作品を撮るのは自然な流れでした

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–––– 今回、映画監督に挑戦してどんなことを感じましたか。

2016年にレトロワグラースという会社を立ち上げたのですが、その時と少し似たようなものを感じました。というのも、自分が何を考えているのか、何がしたいのかを、会社だったら社員に、映画の現場ではキャストやスタッフに言葉で言わないと伝わらないんですね。“人に思いを伝える”ことは相変わらず難しいと今回も感じましたが、映画作りの現場でそういったことに挑戦できて良かったなと思います。

–––– 社会問題を取り上げた理由は?

映画やドラマ、舞台などエンタメ作品にはシリアスなものからコメディまで幅広いジャンルがありますが、私はエンタメ作品から “何か学びを得る”ことが好きなので、監督として社会問題を扱った作品を撮るのは自然な流れでした。本作では母子家庭の貧困と孤立をテーマとして扱っていますが、それは私の周りにいるシングルマザーの方々の現状を知ったことも大きいです。少しずつ世の中が変わってはいるものの、まだまだ女性に厳しい社会だし、男女平等ではないと感じていて。それに私自身も幼少期は経済的に厳しい状況を経験しているので、本作を作った背景にはそういったことが影響していると思います。

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–––– 今回、オムニバス形式の短編企画で15分に収めるというルールがあったそうですが、大変だったのではないでしょうか?

俳優さんの息づかいや間合いを大切にしたいと思いながら編集していたら、いつの間にか15分を超えてしまっていて。ピッタリ15分に収めたかったので、なんとか頑張りました(笑)。実はなんでもない引きの数秒のカットでも“ここでお客さんに何かを感じて欲しい”と思いながら編集していたりもするんです。そういったシーンは3秒じゃなくて6秒使うなど、試行錯誤しながら編集していきました。今回オムニバスに入る他の作品を観たのですが、あの監督はこんな風に切り取るんだなとか、この監督はここのシーンを一瞬だけ長くしているなとか、こんな風に長回しで撮っているんだなとかいろいろと勉強させていただきました。編集ってすごく大事な作業なんだなと改めて実感しましたね。

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–––– 監督を経験されてからは映画の見方に変化はありましたか? 

監督を経験してからは、以前よりも“画が揺れ動いているかどうか”に注目して映画を観るようになりました。というのも、私はもともとカチっとした画が苦手で、映画でそういう画が出てくると、そこに意味を見出だそうとしてしまうんです。それもあって、『巫.KANNAGI』はほとんど手持ちカメラで撮りました。なぜなら人の感情は移り変わるものだと思うから。それに生きていればジッとしていても心臓は動いているわけで、静止した画はある意味不自然なんですよね。個人的に画が揺れているほうが心地よさを感じるので、映画はそこをポイントにして観ることが多いです。

作品への想いと映画に対するこだわりを、真っすぐな言葉で語ってくださった柴咲監督の凛とした表情が印象的でした。インタビュー後編もお楽しみに!

■短編映画『巫.KANNAGI』(『MIRRORLIAR FILMS Season2』 )※公開中

4年前に父親を亡くした少女〝さな〟は、母親と慎ましくも幸せに暮らしていたが、ある日、2人の前に突然メッセンジャーが現れる。なぜ彼女は現れたのか・・・。貧困や孤立など現代社会に潜む闇が徐々に映し出されていくー。

出演者:矢部俐帆、しゅはまはるみ、山崎樹範、柴咲コウ

※「MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ)」は、伊藤主税(and pictures)、阿部進之介、山田孝之らが「だれでも映画を撮れる時代」に、自由で新しい映画製作の実現を目指して、年齢や性別、職業、若手とベテラン、メジャーとインディーズの垣根を越え、切磋琢磨しながら映画を作り上げる短編映画制作プロジェクト。 大好評だったSeason1に続き、Season2 は初監督組を含め9人の監督が参加。15分以内という限られた時間の中で、現代社会の問題を提起する作品、人と人とのつながりの尊さを描いた作品、自身の思い出の場所を記録した作品、初期衝動を爆発させた作品など、監督それぞれのメッセージが色濃く刻まれた個性豊かな9作品がオムニバス形式で公開される。

▶︎公式HP

(C)2021 MIRRORLIAR FILMS PROJECT

 

撮影/三橋優美子 ヘアメイク/川添カユミ スタイリスト/柴田 圭 取材・文/奥村百恵

柴咲コウ

俳優・アーティスト・レトロワグラース代表。 2017年NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」では主演を務める。 2016年持続可能な社会を作るため「レトロワグラース」を設立、 2018年には環境省より「環境特別広報大使」に任命される。 2022年2月18日 短編映画制作プロジェクト『MIRRORLIAR FILMS(ミラーライアーフィルムズ) Season2』にて初監督作品『巫.KANNAGI』が公開された。 同年に、TBSテレビ金曜ドラマ『インビジブル』(4月スタート)、映画『ホリック xxxHOLiC』(4月29日公開予定)、映画『沈黙のパレード』(9月16日公開予定)、映画『月の満ち欠け』(22年冬公開予定)の出演が決定している。

ドレス ¥85,800(CINOH/MOULD)、ピアス ¥9,900・リング ¥8,250(PANDORA/PANDORA カスタマーサービス)、シューズ ¥148,500(MANOLO BLAHNIK/ブルーベル・ジャパン株式会社) ※全て税込価格  ※その他スタイリスト私物

<問い合わせ先>
MOULD 03-6805-1449
PANDORA カスタマーサービス 0476-50-2638
ブルーベル・ジャパン株式会社 03-5413-1050

 

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