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2017.08.28

ひと皮むけばだれでも傷だらけのヒロイン 女妻母~その後のパラダイムシフト~ 板野可奈子さん 前編

 

秒速で変わりゆく現実や外的要因に、迷い悩みながらも果敢にサーフィンしていくDomani世代の女性たち。そんな働く女性の“今”をキャッチする本誌の巻頭連載がスタートして、早くも5年がたちました。「Web Domani」では、「その後の女妻母たち」への追跡インタビューを試みます。

Text:
谷畑まゆみ
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秒速で変わりゆく現実や外的要因に、迷い悩みながらも果敢にサーフィンしていくDomani世代の女性たち。そんな働く女性の“今”をキャッチする本誌の巻頭連載がスタートして、早くも5年がたちました。「Web Domani」では、「その後の女妻母たち」への追跡インタビューを試みます。

Vol.1 【母】板野可奈子さん(40歳)

株式会社オークローンマーケティング 経営企画部広報担当部長

後編▶︎ひと皮むけばだれでも傷だらけのヒロイン 女妻母~その後のパラダイムシフト~ 板野可奈子さん 後編


●掲載号 2015年Domani12月号「女の時間割」
●板野さんの「人生や生活面における変化」ベスト3
30代後半での妊娠、出産、復職。これにつきます。昨年12月に約6か月の育児休暇を経て復職しました。ライフスタイルはもちろん、考え方が大きく変わりました
●現在の仕事内容
基本的には復職前と変わらず、社内外での企業活動の理解促進と共感の獲得を目的としたコーポレート広報業務やCSR活動の統括を担当
●3年後の自分に向けて、メッセージ
うれしかったことや、感動したことを覚えていますか?悔しいことは乗り越えられましたか?人生は長いようで短いので、やりたいことを思いきりやっている私でいてほしい!

子供をもったことで、寛容さが出てきた自分をほめたい

−−2年前の板野さんの誌面、振り返ってみていかがですか。

髪が長いですね(笑)。“妻”の立場で誌面に出させていただき、「そろそろ家族を増やしたい」と話したのですが、幸いにもその後ほどなく“母”になることができました。昨年12月に職場復帰して、現在は自宅でのテレワークを含めた働き方をしています。髪にかまう時間はなくなりましたね。ヘアサロンに行く回数も月イチだったのが、今は「できるだけ頻度が減るようにお願いします」とオーダーして、手のかからないボブにしているんです。

1日のタイムスケジュールにしても、昼は他社広報との意見交換ランチに、夜は会食と、よくそんなにご飯に行く時間があったなと思います。今は基本的には朝9時から夕方16時まではオフィスで業務に集中し、帰宅して子供が寝たあとの夜20時から、持ち越した分を自宅で仕事再開しています。

−−誌面の「24H円グラフ」では会食後22時半に帰宅して、ご主人の晩酌におつきあいとありましたが。

チームで会議中のひとコマ。左手前が板野さん。

もうタイムラインがすごく変わってしまって、家で22時ぐらいまで仕事をしたら、寝てしまうんです。起床は5時。早朝に家事やメール作業を行い、6時には子供が起きるのであやしながら自分の身支度。今、1歳1か月で認証保育園に預けているのですが、送りは夫が担当してくれて、そのすきま時間はニュースのチェックに使います。ワーキングマザーがこんなに大変な思いをしていたなんて、2年前はわかりませんでした。

−−いちばん大変さを感じるのはどんなことですか。

働く時間を短くせざるを得ないことと、突発的に業務が発生すると周囲に迷惑をかけてしまうことですね。保育園には入れなかったので、当初はベビーシッターを頼んで復職しました。でもサポート不足な状態での復職は、やはり非常に大変でした。

会社は理解があったのに、なぜ産後6か月で戻ったのかというと、私自身、休んでいた期間の遅れを少しでも取り戻したくて、できるだけ早く現場復帰したかったんです。管理職にワーキングマザーが少なかったこともあり、“自分がパイオニアになるんだ”という意気込みもありました。

でも、本当にそれで良かったのか、自分の中ではいまだに答えが出ていません。私の勤務スタイルに沿って体制を整える会社も大変でしたでしょうし、大切なことをビデオ会議で決めなければならない部下たちも大変だったと思います。授乳のタイミングが難しくて子供にも申し訳なかったですし、もちろん私自身の体もしんどく、かさんだシッター代は家計の負担になりました。

あるときベビーホテルを利用して、娘がインフルエンザをもらってしまったことがあったんです。そのときの罪悪感。ちっちゃいのに、けいれんするんですよ。「ほんとにごめん…」って、心の中で詫びながらも、“今からベビーシッターさんに病児を預けることは難しい。明日の朝の仕事、あれとあれが飛ぶな”と、とっさに仕事のことを考えている自分に気がついて、そんな自分がすごくイヤで、思わず泣いてしまいました。無理に復帰せずに素直に甘えて、休んでおいてもよかったんじゃないのかという気持ちは今でもあります。12月に復帰して、ようやく認証保育園に入れたのは翌年の4月でした。

−−年末から年度末にかけての多忙な時期の復帰、よくがんばりましたね。

そうですね…自分ならやれるだろうと思っていたし、やりたいとも思っていました。あまりに忙しくて、だからうつにもならなかったんだと思います。自分が落ち込んではいられないという気持ちでした。これからの女性のために、保育園をもっともっとつくってあげてくださいと思っています。

次回>>>育休を経て変わった「夫との関係」

インタビュー掲載号:2015年Domani12月号「女の時間割」
撮影時スタッフ:撮影/嶋野 旭 ヘア&メーク/菊池かずみ(P-cott)

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