■エキセントリック・シットアップ(お腹の腹直筋を鍛える)
1:仰向けに寝て膝を立てたら頭上に腕を伸ばし、その腕を前に振る勢いを利用して、息を吐きながら1秒で上体を起こす(コンセントリックな収縮)
2:息を吸いながら2~5秒かけて背中を丸め、背中の下部から順番に床に下ろしていく(エキセントリックな収縮)
※この動作を6~10回繰り返し、60秒程度の休息を挟んで3セット行う。2~3日の休養を挟んで週に2回行う
【目次】
エキセントリック・トレの注意点
最小努力で最大の効果が得られるエキセントリック・トレーニングですが、1つだけ欠点があります。それは筋肉痛が起きやすいことです。エキセントリックな収縮によって筋肉の微細な損傷や炎症が起きやすく、その結果としてトレーニング後の1~3日程度筋肉痛が残るのですが、エキセントリックな収縮を強調するほど、この現象が顕著になるのです。
とはいえ、それは慣れるまでの1~2週間の間。3週間も継続すれば筋肉は慣れていき、筋肉痛はほとんど起こらなくなります。筋肉痛の発生を最小限に抑えるために、最初の1週間はエキセントリックな収縮を2秒におさえ、1週間ごとに1秒ずつ延ばしていってください。
筋肉痛は長いと3日ほど残りますが、エキセントリック・トレーニングは2~3日の休息を挟んで週2回で効果があるので、筋肉痛が発生しても、ちょうど治まった頃にトレーニングの実施日が訪れるはずです。
多少筋肉痛が残っていても、生理学的にはトレーニングを阻害するものではありませんが、心理的に苦痛に感じるようであれば休息をもう1~2日延ばしても構いません。継続して体が慣れてくれば、やがて筋肉痛は起こりにくくなるので安心して取り組んでください。
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イラスト:竹口睦郁
スポーツ&サイエンス代表、フィジカルトレーナー
坂詰 真二(さかづめ しんじ)
スポーツ&サイエンス代表、フィジカルトレーナー、NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト。横浜市立大学文理学部卒。株式会社ピープル(現コナミスポーツ)にてディレクター、教育担当を歴任後、株式会社スポーツプログラムスで各種アスリートのコンディショニング指導を担当する。1996年に独立後、パーソナル指導、トレーナーの育成とともに、書籍、雑誌、TVなど各メディアで健康情報の提供を行う。8万部超えの「やってはいけない筋トレ」(青春出版社)、22万部超えの「世界一やせるスクワット」(日本文芸社)ほか著書多数。著書累計は100万部超。
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