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LIFESTYLE 私の生き方

2018.06.15

『合格までは地獄の道だった』弁護士として生きる彼女の癒しとは・・・?女・妻・母~今月の妻:亀石倫子さん

 

女として、妻として、母として、それぞれのステージで働く女性の生き方をクローズアップ。亀石倫子さんの生き方に迫ります。

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いかにも弁護士、みたいなスタイルが苦手で、素の自分でいられる服で依頼者との面談にのぞみます。

今月の妻:亀石倫子さん
法律事務所エクラうめだ
代表弁護士・43歳

弁護士を目ざして勉強した8年が、新しい人生を切り開いてくれました

事務所の名前につけた“éclat(エクラ)”とは、フランス語で“輝き”という意味。離婚問題に悩み苦しむ依頼者の人生がポジティブな未来へリセットされ、きらきらした輝きを取り戻してもらいたいという、弁護士の亀石さんの願いが込められている。

「泣いていても、女性のほうがどこか腹が据わっていますね。男性は、不倫相手の女性に促されて訪れる場合が多いです。できるだけ心を開いていただきたいので、いかにも弁護士然としたスーツは着用せず、バッジもつけません。自分らしくいられる服を着て、フラットな素の心で向き合うようにしています」

亀石倫子

彼女が生涯やりがいをもって働ける仕事に選んだ弁護士という職業。出合ったきっかけは、26歳で決断した“人生の一大リセット”。

「親が喜ぶような大手企業に新卒入社したのですが、今の人生は果たして本当に自分が望んでいたものなんだろうかと、ずっと悩んでいたんです。そんなとき社員研修で自分とは対照的なタイプの夫と出会い、“この人となら家族になれる。自分の人生を変えたい!”と直感が走って。夫に逆プロポーズして会社を辞め、彼の勤務地である大阪に行ったんです」

まずは何か資格をとろうと、資料を探して歩くうちに目についたのが司法試験のパンフレット。集団が苦手だった幼少時代の孤独なバックボーンからか、偏見にさらされる人に寄り添い、真実を明らかにする弁護士に強く惹かれた。しかしいざ始めてみると合格までは文字どおりの地獄だった。予備校に通い、大学院に入学し、司法試験に受からず浪人し…。弁護士になるまで、8年もの月日を要した。

「昔、父に聞かされた、新約聖書の福音書の“狭き門より入れ”という言葉が頭のすみにありました。安易な道ではない茨の道を行かなければ、自分が本当に求めるものは得られない気がして。弁護士になってからも6年間、刑事事件の被疑者や被告人を弁護する仕事ばかり200件以上担当しました。その中で、担当した裁判の結果が法律を変えたり、社会に影響を与えることもあると気づいたのです。今、弁護士仲間と控訴中の裁判は、不合理な問題をはらんでいます。資金不足であきらめてはならないと、裁判費用の支援を求めてクラウドファンディングにもチャレンジしました」

不屈の精神でファイトし続ける彼女を癒してくれるのは、週末、夫と過ごすひととき。

「弁護士は精神的にきついことも多い仕事です。そんな中で私が頑張っていられるのは、夫とのおしゃべりがあるから。おおらかで、あったかくて。いつもしょうもないことを言って私を笑わせてくれる。だれに嫌われても、夫にだけは嫌われたくないですね(笑)」

Profile
かめいし・みちこ/1974年、北海道生まれ。東京女子大学卒業後、地元にUターン就職。組織で働くことになじめず26歳で結婚を機に退職、大阪へ転居。翌年弁護士を目ざして勉強開始、31歳で大阪市立大学法科大学院に入学。35歳で大阪弁護士会に登録。刑事事件を扱う法律事務所でクラブ風営法違反事件やGPS捜査違法事件などを担当。41歳で独立。離婚や男女トラブルなど、扱うジャンルの幅を広げる。

Domani2018年6月号『女[独身]、妻[既婚子供なし]、母[子供あり]Catch! 働くいい女の「月曜16時』より
本誌撮影時スタッフ:撮影/真板由起(NOSTY) ヘア&メーク/今関梨華(P-cott) 構成/谷畑まゆみ

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