腸内環境をチェック。IDはすべてをお見通し!?
味噌汁も納豆も大好きだし、ヨーグルトやぬか漬けも毎日食べてるし。運動もそこそこしているし、快便だし。こうした条件からいえば、私の腸は健康なはず。ならば検査でちゃんと証明してもらいましょう、ということで見つけたのは、Amazonで扱われていた「オンラインサービス限定商品 腸内環境検査」(2,970円税込)。プロセスはとっても簡単。採尿して送るだけで、腸内環境がわかるというもの。
測定するのは、尿内の【インドキシル硫酸】という物質の量で、主に腸内細菌が生み出した腐敗物質が変換されたものだそう。だからこの物質の量で(多いと悪くて少ないとよい)、腸内環境がわかるというわけ。
手順はいたって簡単。
1:Amazonから注文。
2:検査キット(説明書、採尿容器、封筒)が届く。
3:オンラインで個人情報を登録し、そこで採尿容器の「検査キットID」を入力する。
4:採尿容器に尿を入れる。封筒に入れて郵送。
ここで特筆すべきは、用意された封筒に採尿容器を入れて送るだけで、名前さえも書く必要がなく(容器にも封筒にも)、「検査キットID」がちゃんと届けばそれでいいわけです。
(いちおう、封筒の宛先に「御中」だけは上書きしました)
そして1週間後、メールで【<カラダチェック>検査完了のお知らせ】が到着。検査結果のページにアクセスしてみると。
表示された結果は、【インドキシル硫酸】が平均より大幅に多く、最低ランクのDでした! 人間ドックで良好結果しか出たことのない私が! まったく原因がわかりませんし、本当に私の尿なのかと疑いたくもなります。が、IDだけで管理されるこの仕組みならば間違いようがありません。病院などで人を介して受けた検査だったら、「絶対違う!」とクレーム入れてたかもしれないです。
結果を表示するページには、食事や運動のアドバイスもありましたが、そんなものは目に入らず、すぐにヤクルトのホームページに飛び、ヤクルト400の定期購入を申し込んでしまいました。それがいいのかどうかは、わかりませんが、とにかくすぐできることを始めないと、気持ちが落ち着きません。それから、人間ドックも予約しました。
今は、毎週木曜の午前にヤクルトレディが、1週間ぶんのヤクルト400を届けてくれます。1本には400億個ものよい乳酸菌が入っているそうです。悪い菌と腐敗物質が減ることを願いつつ、ひとまず1か月は続けてみます。こちらは、とーってもアナログ。1本80円、1週間分560円のお金と引き換えます(レディが持ってきてくれる「おまけ」も楽しみで、先週は歯磨き粉、今週は青汁をいただきました)。
後になって思ったのは、こうして名前を書くこともなくIDだけで管理されるのは、いろんな世界で起きていて、その結果には抗えないし、そしていつまでも記録が残るもの。私が今回の結果をいくら抹殺したくても、できません。ひとりずつの病歴や通院歴がわかる番号制度「医療等ID」(仮)も進んでいるそうです。自分では信じなくても、覚えていなくても、「番号に聞けば、体の中を全て知っている」というSF映画みたいな時代は、もう現実になっているようです。
南 ゆかり
フリーエディター・ライター。CanCam.jpでは「インタビュー連載/ゆとり以上バリキャリ未満の女たち」、Oggi誌面では「お金に困らない女になる!」「この人に今、これが聞きたい!」など連載中。よろしければそちらも読んでくださいね。