MCTオイルは体に蓄積されにくく、素早くエネルギーに変わる特性がある油です。
Summary
- MCTオイルは吸収・分解が速く、体脂肪として蓄積されにくい特性があります。
- 摂取の仕方や量を間違えると「太る」こともあるため、正しい使い方が重要です。
- 朝のコーヒーやヨーグルトなど、非加熱料理に手軽に加えられます。
Contents
忙しい毎日でも、美と健康はあきらめたくない——そんな想いに寄り添うのが「MCTオイルダイエット」。手軽に始められるナチュラル志向のアプローチとして、30代後半〜40代女性の間で静かな注目を集めています。
ただし、話題先行で飛びつくのではなく、正しい知識と自分の体質に合った使い方を知ることが、美と健康を叶える第一歩。本記事では、MCTオイルの基礎から実践的な使い方、選び方までをオンラインスクール【Lieru式リンパセラピスト養成講座】講師であり、プロフェッショナルファスティングマイスター・健康美容食育指導士の木村吏江(きむらりえ)さんにお聞きしました。丁寧に解説していきます。
MCTオイルダイエットとは? 話題の“痩せるオイル”の正体を知る
MCTオイルは「摂取する油」として注目を集めていますが、その背景には中鎖脂肪酸の特性に基づいたエネルギー代謝のしくみがあります。単なる流行としての紹介にとどまらず、素材の成分、体への働きかけ、日常的な使い方までを含めて理解することで、自分にとって無理なく続けられるかどうかを判断しやすくなります。

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MCTオイルとは何か?
MCTオイルとは、ココナッツやパーム核から抽出された「中鎖脂肪酸(Medium Chain Triglyceride)」を主成分とするオイル。分解・吸収が速く、体に蓄積されにくいのが特長で、無味無臭のため料理の風味を損ねず、飲み物やヨーグルトなどに加えやすいのも魅力です。
中鎖脂肪酸と代謝の関係
MCTオイルに含まれる中鎖脂肪酸は、摂取後すぐに肝臓へ送られ、エネルギーとしてスピーディに使われやすいという性質があります。この過程で生成される「ケトン体」は、脂肪燃焼をサポートするといわれており、ケトジェニックダイエットや糖質制限中の栄養補給にも用いられています。
他の油との違い
一般的な植物油(長鎖脂肪酸)と比べて、MCTオイルは消化吸収が速く、体脂肪として蓄積されにくい点が特徴です。ただし、加熱に弱いため、調理の仕上げにかける、温かい飲み物に加えるなどの「非加熱」での使用が基本です。

実際に痩せる? 太る? MCTオイルダイエットの「本音」
「痩せた」という感想と同じくらい、「太ったように感じた」という声も聞かれます。MCTオイルは脂質である以上、取り入れ方を間違えると、体調や見た目に影響を与える可能性があります。ここでは、成果に差が出る背景を読み解きながら、実践者の視点で感じる課題と向き合っていきます。
「痩せた人」と「太った人」の違いとは?
「痩せた」と感じた人の多くは、MCTオイルの摂取とあわせて食事全体のバランスや糖質量の見直し、間食の調整などを行っている傾向があります。一方、体重が増えたという人は、摂取量が多すぎたり、他の食事を減らさずに追加したりと、エネルギー過多になっているケースが多いようです。
よくある失敗パターンとその改善策
最も多い失敗は「いきなり大量に摂ってしまう」こと。MCTオイルは脂質であるため、最初はティースプーン1杯から始めて様子を見るのが鉄則です。体調の変化や空腹感の変化などを記録しながら、自分に合った摂り方を見つけましょう。
ビフォーアフターのリアルな声
「朝食に取り入れたら間食が減った」「夕方の集中力が持続するようになった」など、小さな変化が積み重なり、1か月後にはウエスト周りに明確な変化を感じたという声も。継続と生活習慣の見直しがカギになります。

摂取量や食事バランスを守れば痩せやすいが、過剰摂取は太る原因にもなる。
正しいやり方を確認! MCTオイルダイエットの始め方
効果を実感するには、使い方にコツがあります。タイミングや量、注意点を押さえて、自分の生活に無理なく取り入れてみましょう。
飲むタイミングと摂取量
一番おすすめなのは、朝の摂取。1日の代謝スイッチを入れる感覚で、ヨーグルト、スムージー、コーヒーなどに加えてみましょう。最初はティースプーン1杯から、慣れてきたら最大でも大さじ2杯までを目安に。