Summary
- 泥汚れは水洗いで粒子が繊維に入り込み、落ちにくくなる。
- 一度乾いても、ふやかして再洗いすれば改善の余地あり。
- 再洗い前はつけ置きや部分洗いで大まかに落とすことが重要。
泥汚れの服をうっかり水洗いしてしまい、落ちにくくなったと感じたことはありませんか? 泥が繊維に入り込むと、通常の洗濯では残ってしまうことがあります。
そこで本記事では、水洗い後の対処法を中心に、落とすための工夫や注意点を創業80余年の歴史を持つ京都発祥の染み抜き・お直し専門店である「きものトータルクリニック吉本」さんにお聞きしました。初心者でもできる方法を具体的に紹介します。
水洗いで落ちなくなった理由を知る
洗ったのに汚れが取れない。そんなときには、まず原因を正しく理解することが肝要です。ここでは、泥が落ちにくくなる仕組みと、水洗いによって起こる変化を解説します。
なぜ一度洗うと泥汚れが落ちにくくなるのか?
泥は、土や砂、微細な粒子が混ざった汚れです。水でぬれた状態では繊維の表面にとどまっていますが、こすってしまうと粒子が奥深くに入り込んでしまいます。
特に乾きかけの段階で洗濯機にかけると、繊維にしみ込んだ泥が洗剤でも落ちにくくなります。結果として、一度洗ったことで、かえって定着を強めてしまうことがあるのです。

「乾かしたあとではもう遅い」は本当か?
一度乾いてしまった泥汚れでも、落とす手立ては残されています。重要なのは、あきらめずに正しい手順をとることです。
乾いた泥を無理にこすり落とすのではなく、まずぬるま湯でふやかし、汚れを浮かせる時間を確保します。
その後、汚れの種類や範囲に応じて部分洗い・つけ置き・再洗いを組み合わせると、繊維へのダメージを抑えながら効果が出やすくなります。
洗濯前に確認すべき素材と汚れの状態
泥汚れがついた衣類の素材を確認することは大切です。綿やポリエステルなどの一般素材なら比較的対応しやすいですが、ウールやシルクなど繊細な素材は自己流の洗い方がトラブルにつながる場合があります。
また、汚れが広範囲か、部分的かによって対処法も変わります。洗濯表示のチェックとあわせて、汚れの深さや広がりを見極めることが再処理の精度を高めてくれます。
泥汚れは、泥の粒子が繊維に入り込み、水洗いで逆に定着してしまう…。
もう一度洗うときのポイントとおすすめの対処法
水洗い後でも汚れを改善できる方法はあります。市販の洗剤や身近なアイテムを使って、二度目の洗濯で成果を出すための視点を紹介します。
泥汚れ専用洗剤を使うべき理由と選び方
泥汚れに対応した専用洗剤は、土の粒子を繊維から引きはがす力が強く、再洗いで効果を発揮します。一般的な中性洗剤では汚れが残りやすいため、洗浄力の高い弱アルカリ性タイプが適しています。
使用前にラベルを確認し、「泥汚れ」「スポーツ衣類」などの表記があるものを選ぶと安心です。粉末タイプは汚れへの浸透力が高く、液体タイプは使いやすさに優れています。
オキシクリーンや重曹でのつけ置き再処理
一度水洗いした泥汚れを落とすには、つけ置きで汚れをゆるませる工程が役立ちます。オキシクリーンは酸素の泡で汚れを分解し、繊維の奥まで洗浄成分が届きますよ。
40℃前後のぬるま湯に溶かして30分ほど浸けると、固まった汚れもやわらかくなりやすくなります。
肌や生地へのやさしさを重視する場合は、重曹とお湯を組み合わせた方法も適しています。穏やかに汚れをゆるめたいときに使いやすい方法です。

部分的な泥にはウタマロ石けんも有効
泥汚れがズボンの裾や袖口など一部に集中しているときは、ウタマロ石けんを使った部分洗いが便利です。衣類を軽くぬらし、石けんを直接こすりつけず、手のひらで泡立ててやさしく押し洗いします。
ブラシを使う場合は、毛足の柔らかいタイプを選ぶと繊維を傷めにくくなります。再付着を防ぐため、すすぎは丁寧に行いましょう。仕上げに洗濯機で全体を洗うと、色ムラやにおいの残りも防げます。
専用洗剤や漂白剤、重曹などを使い分けて段階的に処理。
実際にやってしまったときの対処例と注意点
ここでは、落ちにくくなった後の再洗いのステップと注意点を具体的に見ていきましょう。
泥汚れが残ったまま干してしまった場合の工夫
乾いて固まった泥汚れには、まずぬるま湯を使って繊維をほぐす準備が必要です。いきなりこすったり洗剤を塗ったりせず、洗面器などで30℃前後のぬるま湯に浸して10分ほど置くと、汚れがやわらかくなっていきます。
そのあと軽くもみ洗いをして、状態に応じて部分洗い用の石けんや泥汚れ専用洗剤を活用すると効果的です。落としきれなかった汚れは、焦らず段階を踏むことで改善が期待できます。


