素材を傷めずに再洗いするための温度と時間
洗浄力を高めたいときでも、温度やつけ置き時間に注意が必要です。ポリエステルや綿素材なら40℃前後のぬるま湯が適していますが、デリケートな素材は30℃以下が安心です。
つけ置きは30分以内を目安にすると、生地への負担を抑えられます。熱すぎるお湯や長時間の浸け込みは、縮みや色落ちの原因にもなるため、衣類表示に沿った対応が基本になります。
洗濯機に入れる前に必ず確認したいポイント
再洗いの際、泥がついたまま洗濯機に入れるのは避けたいところです。泥が溶け出して他の衣類に移ったり、洗濯槽に残ったりするおそれがあります。先に手洗いで大まかな汚れを取り除き、ある程度きれいになった状態で洗濯機に入れるようにしましょう。靴下やズボンの裾など泥が集中しやすい部分は、部分洗いを済ませておくことで全体の仕上がりも整いやすくなります。
乾いた泥はぬるま湯でふやかし、部分洗い後に再洗いする。
「次は失敗しない」ための予防と応急対応
うっかり水洗いを防ぐ工夫や、外出先でできる応急対応も知っておくと役立ちます。ここでは、再発を避けるための習慣やコツをまとめます。
外出先での応急処置|泥が乾く前にできること
泥がついた直後は、できるだけ早く表面の汚れを取り除くことが洗濯のしやすさにつながります。乾いた泥は取りづらくなるため、濡れタオルやウェットティッシュで軽くふき取るのが効果的です。
新聞紙やビニール袋に包んで持ち帰れば、ほかの荷物や衣類への汚れ移りも防げます。応急処置で汚れの広がりを抑えておくと、あとで落とす手間も小さくなります。
子どもの衣類など繰り返し汚れるものへの備え方
運動や遊びで汚れやすい衣類には、あらかじめ防汚スプレーをかけておくと安心です。繊維の表面に膜をつくることで、泥が奥に入りにくくなります。
また、同じ服を毎回洗わずに済むよう、予備のユニフォームや体操着を用意しておくのも一つの工夫です。帰宅後すぐに対処できない日にも備えて、洗濯の負担を軽くする準備があると気持ちにも余裕が生まれます。
「慌てて洗わない」ことが結果的に効率がいい
泥がついたときにすぐ水洗いしたくなる気持ちは自然ですが、かえって汚れを繊維に押し込んでしまうこともあります。汚れを乾かし、軽くはたいて大まかに取り除いてから、ぬるま湯につける段取りを意識するほうが効率的。
落ち着いた対応が結果として時短にもつながります。

プロの泥落としは?
泥は土が水分を含んでペースト状になったもので、その中には鉱物(ミネラル)・有機物・微生物・植物成分など、さまざまな物質が含まれています。
この中でも特に多く含まれている鉱物(ミネラル)は、かなり細かい粒子になっているので繊維の隙間に入り込みやすく、水にも溶剤にも溶けない性質を持っています。そのため、繊維の中に入り込むと溶かし出すことができないので染みとして残ってしまうことがあります。
そのため、泥は「落とすのが難しい染み」のひとつとされています。
ただし、見た目に残っている染みは、必ずしもミネラル成分によるものとは限りません。別の成分が原因であれば、それに応じた適切な処置を行うことで、かなり目立たなくすることができるケースもあります。
泥汚れの処理には、
• 機械よりも手作業が有効な場面があること
• 染みの成分を見極めるための経験や判断力が必要であること
など、職人の技術と知識が大きく関わってくるのです。難しい染みであっても、しっかりと対応できる職人のいるお店を知っていると安心ですね。
最後に
POINT
- 泥は水で繊維奥に入り込み、定着してしまう性質がある。
- 乾いても諦めず、ぬるま湯でふやかして再処理するのが効果的。
- 再洗いは専用洗剤や漂白剤を活用し、こすらず押し洗いを徹底。
泥汚れを水洗いしてしまったときでも、手順を見直せば落とす方法は見つかります。大切なのは慌てず、素材や状態を見て適した対処を選ぶこと。少しの工夫と道具で、衣類はまた気持ちよく使えるようになります。今後の備えにもつながる視点として、今回の知識を役立ててください。
TOP・アイキャッチ・吹き出し画像/(c) Adobe Stock

あわせて読みたい


