Summary
- 片栗粉・小麦粉・ご飯で油の汚れを吸着できる
- 油の再利用は2〜3回が目安、色や臭いで判断
- 油を流すときは「ぬるま湯+洗剤」で乳化させる
揚げ物や炒めものに使った油、どう処理していますか?「まだ使えそうだけど、なんだか汚れている…」と迷う人も多いのではないでしょうか。
この記事では、身近な材料で油を綺麗にする方法と、再利用する際の注意点をリフォームやインテリアの提案を通して、お客様に豊かなライフスタイルを提供するアトリエボックスの堂本さんにお聞きしました。
捨てずに使いきる工夫で、節約にもつながる方法をわかりやすく紹介します。
使い終わった油を綺麗にする基本の方法
家庭にあるもので油の汚れを手軽に取り除く方法を紹介します。まずは原理と流れを知ることで、安心して実践できるようになりますよ。
片栗粉や小麦粉を使う方法のしくみ
使い終わった揚げ油に片栗粉や小麦粉を加えて加熱すると、粉汚れや小さなカスを巻き込んで固まり、底に沈んでいきます。これにより、油の見た目が澄んだ状態に近づき、再利用しやすくなりますよ。
目安としては、大さじ1杯の粉を油300mlに対して入れるのが一般的です。よくかき混ぜたあと、弱火で加熱し、粉が固まり始めたら火を止めましょう。冷めた後にこし器やキッチンペーパーでろ過すれば、汚れがほとんど取り除かれた状態になります。
粉が焦げつかないように、火加減には注意が必要です。最初は少量から試していくと、徐々に扱いやすくなっていきますよ。

ご飯で油を綺麗にする意外な方法
少量のご飯を使って、油の汚れを吸着させる方法もあります。やり方は、ご飯をひと口分ほど油に入れて弱火で温め、ご飯が茶色くなるまでじっくり加熱するだけです。
ご飯粒が油中の微細な汚れを引き寄せ、固まりながら底に沈みます。揚げかすやニオイが気になるときに使える、意外と頼れる方法といえるでしょう。
加熱しすぎるとご飯が焦げてしまうため、火加減は控えめに。残りご飯を活用できる点も、食品ロスを減らしたい人には魅力かもしれません。
使う素材の違いによるメリットと注意点
片栗粉は汚れの吸着力が高く、揚げかすが多い場合に効果を発揮します。とろみ成分が強いため、油が多少白濁することもありますが、しっかりこせば気にならない程度です。
小麦粉は片栗粉よりも焦げつきにくく、比較的扱いやすい点が特徴です。ご飯は火加減にさえ注意すれば、ニオイの吸着にも優れており、少量でも効果があります。
いずれの素材も加熱後のろ過が必要になるため、フィルターやキッチンペーパーの準備をお忘れなく。油の量や汚れの程度に応じて素材を選ぶと、効率よく処理できるでしょう。
粉やご飯で汚れを吸着し、ろ過で再利用を可能に
油を再利用するために知っておきたいこと
一度使った油をもう一度使うには、見た目だけでなく衛生面への配慮も必要です。再利用の可否や、劣化を防ぐ管理法を確認しておきましょう。
油の再利用は何回まで? 判断の目安とは
再利用できるかどうかは、見た目やニオイ、泡立ちの変化で判断できます。例えば、油の色が極端に濃くなっている、使用中に泡がいつまでも消えない、酸っぱいような臭いがする場合は、劣化が進んでいるサインです。
こうした状態では、素材の風味を損なうだけでなく、健康面への影響も否定できません。再利用するのは2〜3回までが目安とされることが多く、揚げた食材の種類や温度管理によっても前後します。
油の様子をよく観察し、無理に使いまわさないことが安心です。

油を長持ちさせるちょっとした工夫
揚げ物をするときは、野菜 → 魚 → 肉の順に調理すると、油の劣化を抑えやすくなります。また、保存容器にスライスした生姜やローリエをひと片入れておくと、酸化臭を抑えられるといわれていますよ。
簡単な工夫で、次に使うときの油の状態が変わってきます。
色や臭いの変化で判断し、再利用は2〜3回まで
油を排水口に流す場合の工夫
油を排水口に流す場合、気をつけておきたいことがあります。それぞれ紹介していきましょう。
お湯ではなく「ぬるま湯+洗剤」で流す
熱湯を流すと一時的に油は溶けますが、配管の奥で冷えて再び固まり、詰まりの原因になります。ぬるま湯と少量の台所用洗剤を一緒に流すことで、油を乳化させながら洗い流せますよ。


