「共働き夫婦の“お財布”事情」リアルレポート
あなたの家と似てる!?似てない!?Domani世代の共働き夫婦のみなさんに、夫婦間のリアルな「お金」の管理の実情、その本音のところを、包み隠さず、赤裸々インタビュー!
case3(子供なし夫婦【夫婦でお金はまったく別管理】派)
【収入】
夫の収入350万円/月
妻の収入50万円/月
夫…収入はコミッションによって変動があり、年収にすると7000万円程度。ただし、半分は税金として引かれている。
妻…ボーナスは年1回、年収はおよそ700万円。互いに収入のすべてをオープンにしている。
【支出】
夫の支出180万円/月
妻の支出40万円/月
夫…生活費はすべて夫の負担。会社まで徒歩圏内、2LDKの部屋というこだわりを叶えるため、家賃がかなりの割合を占める。旅行代等も夫が負担。
妻…外食する際に出すことがある程度で、夫婦の生活費はほぼ出していない。
【夫婦の貯蓄】0円
夫婦共同の貯蓄はしておらず、それぞれの貯金をもっているのみ。結婚して2年目で現在、妻が妊娠7か月。妊娠がわかったときに初めて〝共同の支出〟という意識をもち、夫婦のクレジットカードを作成。今後は、子供用の貯蓄を予定。
ドミニクさん夫婦のお財布事情
<うまくいっている!>給与やカードの明細を見せ合い、互いの金銭事情をすべて把握している
<ここが残念!>夫婦共同の貯蓄は現状つくらず、自由に使えるお金も限度なし
国際結婚をして2年目を迎えるドミニクさん夫婦。ドイツ出身の夫の考え方もあり、それぞれが独立した経済意識を強くもつ。
夫「日本の女性はもっと自立すべき、と僕は思っているんです。夫が倒れたり、働けなくなったりしたとき、夫の稼ぎでほとんどを出していたら不安でしょう。だから僕は、妻には働いてほしいと以前から思っていました」
妻「私も正社員でバリバリ働いているし、結婚しても自分の欲しいものは自分のお金で買うというのが基本。そのうえで、お給料や使ったお金をお互い公開するのが、ふたりのルールなんです」
毎年、新しい年が始まる前に、投資や習い事などに関して目標を立て、それに向けて貯金するのが夫婦の慣例というが、今年は妊娠したこともあり、子供に関することで新たなルールを設けることになりそうだ。
夫「これからは、生まれてくる子供のためにアメリカの口座に積み立てをしたいと考えています」
妻「今までは、価値観こそ共有してきましたが、お金の使い方は独身時代の延長。これから子供が生まれるので、ようやくそれぞれのことだけでなく共有の財産について考えるようになると思います」
case4(子供なし夫婦【夫婦でお金はまったく別管理】派)
【収入】
夫の収入48万円/月
妻の収入54万円/月
夫…ボーナスは年2回あり、年収はおよそ680万円。
妻…年俸制。月収が自動的にふたつの口座に分かれるように設定、片方を使う用、片方を貯蓄用にしている。お互いの給与明細も見たことがない。
【支出】
夫の支出18万円/月
妻の支出15万円/月
夫…夫の社宅にふたりで住んでおり、家賃や水道・光熱費の支払いは夫が担当。
妻…スーパーでの支払いなど、こまごましたものは妻が支払う。家のお金以外は〝独立採算制〟で、貯金額や使い道は、お互いに知らない。
【夫婦の貯蓄】0円
夫と妻、それぞれが独身時代の定期預金や財形をそのままにして貯金をしている。今後、家の購入を検討しており、共有の財産について話し合い中。夫婦で共同の口座をもつことも検討している。
ナオヤさん夫婦のお財布
<うまくいっている!>家計の分担がはっきり分かれていて、経済的にそれぞれが自立している
<ここが残念!>お互いのお金について、収入も支出もまったく知らない
今年で結婚10年目を迎えるナオヤさん夫婦は、共にフルタイムで働いている。20代のころからつきあっているが、独身時代が長かったため、結婚してもその延長でなんとなく生活できているのが現状。
妻「仕事もお互い忙しくて、生活時間がバラバラ。繁忙期がズレていて、一緒に食事をすることもほとんどなく、何かを一緒に買うこともないんです。子供もいないので、困ることがなくて」
夫「僕は車とか飲みに行くのが好きで、妻は服や化粧品をけっこう買っている様子。趣味も全然違うので、お金も各々自由にしてるんですよ。旅行に行くときでもきっちり折半です」
もちろん共同の貯蓄もなく、共有の財産と呼べるものも購入していない。
夫「年齢的にそろそろ持ち家も考えたいな、と思ってて。そうなると、妻と一緒にお金について考えることも増えると思います」
妻「夫婦の口座を開いたり、株や投資で資産運用も検討中です。今後はお互いの収入や支出をしっかり報告し合うのも必要かも」
Domani5月号「共働きのお金」とうしてる?より
撮影/森崎一寿美 イラスト/中村久美 構成/山梨智子(本誌)