日本帰国後の東日本大震災が、家族の未来を変えることに
アメリカ人の夫の不甲斐なさにイライラが爆発した美和子さん。ストレージに泥棒に入られた後の事務処理が終わると再び両親の暮らす福島に戻ります。
前回までのお話▶︎アメリカ人と国際結婚、離婚。ハーフの二児を連れて日本人の同級生と再婚するまで
居心地のいい日本の暮らしに慣れ、アメリカに帰国したい気持ちがなくなってきた頃、なぜか夫も美和子さんの実家に来て同居することに。
美和子さん(以下、み):彼はジョージア州で職探しするはずだったのに、「みんなが日本に居るなら」と言ってやってきて、福島で英会話の講師を始めたんです。
ハーフである子供たちは、福島の田舎町で「ウエンツ瑛士みたいなかわいい子が来た」と騒がれ、日本語が全くできない夫は仕事以外にやることもない。その頃美和子さんの仕事が忙しくて帰宅は午前様も日常茶飯事。となると、同居していた両親とは当然空気も悪くなって来ます。
「そろそろ東京で仕事を探そうか」と輸出関係の仕事を決めて、出稼ぎ的に東京で働き始めた直後に、東日本大震災が起きました。
み:夫と子供たちは福島の実家に居たんですが、幸い無事でした。そのまま家族を迎えに行って、東京の叔母の家に居候する形で避難したんです。さすがに叔母の家に一家でお世話になるわけにもいかないので、夫はアメリカに帰しました。
震災がきっかけで同級生のBさんと運命の再会!
そんなときに再会したのが、高校時代の同級生だった男性、Bさん。
み:高1のときクラスメイトだったBくんは、高3のときに海外留学してしまって、それから会っていなかったんです。でも震災の頃、彼もたまたま日本に帰国していて。Facebookでは繋がっていたから、福島に居た私のことを心配して「大丈夫?」とメッセージをくれたのがきっかけで連絡を取るように。
出た〜、Facebookでの再会!! これ、再婚相手との馴れ初めの「あるある」なんですよね。
―アラフォーからの出会いのきっかけって、SNSで昔の同級生との再会っていうのが本当に多い気がします。以前紹介した茉莉花さんの再婚相手との再会のきっかけもTwitterだったし…。
だから出会いがないと嘆いているアラフォーシングルは、今すぐSNSで独身の同級生を片っ端から当たれと、強く言いたい(笑)。
マッチングアプリで見知らぬ人とイチから関係性を始めるよりもバックグラウンドが同じで安心感もあるし、若かりし頃のお互いを知っているから〝同級生補正〟がかかって現状の2割り増しに見える(これ大事!)。
そんなわけで久々にBさんとご飯に行くことになった美和子さん。しかもその日はたまたま、夫Aさんがアメリカに帰った翌日。―いいですか皆さん、翌日ですよ?
さあ、ここから38歳の美和子さんの人生の第2幕が怒涛の展開でバタバタと幕を開けることになるのですが、その内容は次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て、フリーランスライターに転身。——と思ったらアラフォーでバツイチになり、意図せず、ある意味全方位フリーダムなステイタスになる。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛ける。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。