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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2019.10.09

妻が稼ぐようになってプライド高い夫と仮面夫婦に!「格差婚」の結末とは?〜ヒロミさんの場合vol.1

 

人生とは喪失と再生の繰り返しのドラマ。「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生きるサバイバー! 幸せになることをあきらめない、ヒロミさんの物語、第1回。

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同業者の年上夫が小さく見えてしまった瞬間

(取材データ)
ヒロミさん(仮名)、42歳。広告代理店勤務を経て、現在はコンサルタント業で独立。26歳で結婚した中小規模の広告代理店勤務の年上夫がいたが、ヒロミさんの大手広告代理店への転職により夫婦の関係が逆転し、30歳で離婚。

(C)Shutterstock.com

かっこよくて大人な彼と、トントン拍子で結婚!

都内の一等地の瀟洒なマンションの一室にある、ヒロミさんのオフィスを見れば、彼女が仕事で成功していることは見て取れる。

センス良くリノベーションされた、まるで海外のアパートメントのようにおしゃれなインテリアと、日差しが降り注ぐ開放感ある大きな窓にいちいち「素敵〜♡」と歓声を上げる私(笑)。

私と変わらない年齢でこんな場所にオフィスを構えられるヒロミさんとは、一体どんなキャリアを積んでここまで来て、どういう女性なのだろう。自然とそんな興味が湧いてくる。

ヒロミさん:大手広告代理店を辞めてコンサル業で独立してから、今年で5年目なんです。このオフィスは去年から借りて、内装にもこだわりました。

元々、大学でもマーケティングを専攻し、デザインと消費者心理の関係性を学んでいたという。元夫のAさんとは、ヒロミさんがまだ小さな広告代理店の社員だったころに出会った。

ヒロミさん:マスコミのDJをやっている人たちが集まるイベントで知り合った広告代理店勤務の彼は、6歳年上。おしゃれで遊びなれていてキラキラしているグループの中に居て…。まだ24歳と若かった私には、すごく大人でかっこよく見えました。

そのメンバーたちと飲みに行くようになり、Aさんとは友達という関係から、自然と恋人に。ヒロミさんが大手広告代理店に転職したのは、その少し前だった。広告代理店と言えばいちばんに思いつくような、有名な会社だ。

交際2年目、26歳のときに、仲間内でいちばん早く結婚した。

ヒロミさん:結婚しても飲み仲間が一緒だから生活は特に変わらず、相変わらずみんなで飲みに行ったりして楽しく過ごして居ました。

Aさんはバツイチだったけれど、前妻の間には子どもがいなかったため、特に気にならなかった。離婚した理由についても「ライフスタイルが合わなかった」というふんわりした説明を一度聞いただけ。「若かったからそのときは気にしなかったけど、今思えばそこをちゃんと聞いておくべきだった…」。

結婚2年目にして夫との収入に格差が

28歳で、当時日本で大ヒットしていたある商品の担当になってから、生活が一変した。

結婚当初はまだ、Aさんと同じくらいのお給料だったのが、ヒロミさんの方が大幅に給与金額アップとなり、収入が逆転。さらに仕事の出来るヒロミさんは大きな仕事をバンバン決めて、仕事が楽しくてしょうがなくなって来た。

ヒロミさん:当時はマスコミ業界で第2のバブル期だった頃。とにかく忙しくて、夜11時くらいからも打ち合わせが入ったりするのは当たり前。仕事が終わるのは夜中の2時過ぎで、そこからみんなで飲んで帰って…、妻が毎晩酔っ払って朝帰りするんだから、向こうは面白くないですよね。

同じ業界同士なのに、仕事のスケールも稼ぐお給料にも妻に対して格差が着いてしまった。―これってプライドが高い男性からしたら、かなり屈辱的なことに違いない。

だけど自分が大きな仕事を決めると嬉しくて、ヒロミさんはついつい夫に報告してしまっていた。

ヒロミさん:あのときは仕事が面白かったから、彼に対して配慮するなんてことも、思いつかなかったんですよねぇ(苦笑)。

私が仮面夫婦になった、夫の無神経なひとこと

そんな中、ある夜、酔っ払って帰って来た夫が言い放ったひとこと。

「いいよなあ、ヒロミの会社は●●とか▲▲を適当に転がしとけば、チャリンチャリンって大金が入ってくるんだから」

●●と▲▲は、ヒロミさんの勤務先が権利を持つキャラクタービジネスのこと。

ヒロミさん:そのとき、彼に対してドン引きしちゃったんです。私、社畜と言っていいほど会社が大好きだったんで。「私のことは嫌いでも、会社のことは悪く言わないでください!」みたいな(笑)。もしあれが「もっと家事をやれよ」とか、「休日に寝てばっかりいるな」というような内容だったら、反省したと思うんです。だけど会社のことを批判するような言い草にカチーンと来ちゃって。

それ以降、ヒロミさんが家で仕事の話をすることはなくなった。

ヒロミさん:ベースが仕事好きなので、そこからは彼と居てもつまらなくなって、お互い「ただ家にいる人」という存在になりました。

―仮面夫婦とは、こうして生まれるものなのかぁ〜〜〜(涙目)!!

かっこよく思えていた夫が、実は器のちっちゃい男(失礼!)とわかった瞬間。想像するだけでツラ…!

結婚2年目にして早くも仮面夫婦になってしまったヒロミさんの結婚生活と離婚、そのあとに続く華々しいキャリアのお話は、次回に続く。

インタビュー・文

さかい もゆる

出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。Web Domaniで離婚予備軍の法律相談に答える「教えて! 離婚駆け込み寺」連載も担当。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

 

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