有楽町の気になるお店に行ってみたら…そこは…
わたくし、丸の内、有楽町、日比谷などがある千代田区ってあまり馴染みがなく、今でも若干緊張してしまうんです。「学生時代に行く職員室」と同じ感じで、背筋が伸びるというか、私なんかが足を踏み入れて…いいものなんだろうか?サラリーマン、OLたちの「神聖」に感じてしまうんですよね。「すみません、場違いな者がお邪魔しちゃってよろしいでしょうか」という感覚になってしまい…。なので、友人との食事会では大体は馴染みのある東京の西側の渋谷区、目黒区、世田谷区、そして港区、たまに新宿区くらい。緊張してしまいがちな千代田区はほぼリストに入れないんですが、「ここだけはどうしても紹介したい!」ということで、今回は千代田区有楽町にあるお店をピックアップしたいと思います。
有楽町にある中華料理×スペイン料理のモダンフュージョン「TexturA(テクストゥーラ)」へ
When(いつ):とある金曜日の夜
Where(どこで):TexturA
Who(誰と):私のいろいろな過去を知る中学からの親友たち
How much(予算):9,000円〜12,000円
2019年春にオープンしたTexturAは築地の中華料理一凛、鎌倉のモダンチャイニーズのイチリンハナレのシェフが出した新業態のお店で中華×スペイン料理ということでワクワクしながら扉を開けていざっ!お店に入るとすぐカジュアルダイニングエリアで皆さん気軽にワイワイと。グルーっと遠回りして案内されたのはコースがメインのレストランエリア。席について友人を待つ間店内をぐるりと見回していたら自然とテンション上がってきたんですよ。
なんでだろ??と思い分析した結果、オープンキッチン、つや消しペンダントライトを含むインテリア、ちょっと照明が落とされているところ、程よいガヤガヤ感の中に聞こえるアップテンポの音楽…これは!香港のSOHOやセントラルエリアにあるようなお店の雰囲気だからだ!!余談なのですが、私、香港大好きなんです(近いうちに香港のおすすめも紹介しますね)!7回くらい渡航していて2年連続で行ったり。香港の雑多な街とちょっとギラついた夜の街やお店の雰囲気が好きで日本でも訪れたレストランが同じような雰囲気を感じ取ると一人でテンション上がってしまうんですよ。親友が来るなり即、私『ねぇ、このお店の雰囲気海外っぽくない?香港っぽくない?なんかテンション上がっちゃうんだけど!』親友『あ…うん、そうかもね。』この温度感!笑
メニューにある「を、三段活用」とはなんぞや?
さてさてクールな親友の反応のおかげで少し落ち着き、そういえば中華×スペイン料理って未知!どんなメニューなの?と思いコースメニューを見ていたら各品の下にESPかCHINと記載されていて、あ…そういうことなのね!各お料理が中華×スペイン料理のお皿じゃなくて交互に出て来る感じか、ふむふむ……。
…ってメニューに“を、三段活用”ってあるんですけど…ナニコレ?何をどう三段活用しちゃうの?ワクワクしちゃうんですけど?と心躍らせながら親友との会話に楽しんでいたら
「を、三段活用」のメニューの前の品が出てきた。
▲一凛やイチリンハナレイチリンハナレでもお馴染みのスペシャリテ“高坂鶏のよだれ鶏”
“高坂鶏のよだれ鶏”は柔らかくしっとりと火入れされた鶏肉にナッツ、レバー、パクチーにラー油とお醤油、花椒、黒酢の王道組み合わせ。これは間違いない、辛さの中にレバーやナッツのコクがあり花椒のピリリ感…コレは…ご飯ください(笑)!お酒が飲めないので(よく飲めそう!と言われますが、下戸です。笑)、『これビール飲みたくなるわ!』や『白ワインに絶対合うよね!』などという言葉の代わりに私は『あー!ご飯が食べたい!ご飯に合うよ、これ』が出ちゃうんです。私の褒め言葉はご飯に合う!なんです。鶏肉がなくなった後にもタレが残っていて、これに麺入れたら絶対に美味しいよなぁ…こんな事を思っていたら次の品へ。
▲次に出てきたのは大ぶりな焼き餃子
どーんと大ぶりの焼き餃子が出てきました、メニューに焼き餃子なんて無かったけど。
店員さんから説明で焼き餃子を先ほどのよだれ鶏の器に入れてタレにつけて食べるとのこと。へー斬新!!タレ活用しちゃうのね。ん?!そういう事か!これが謎の三段活用の答えなのか!!餃子にタレを沢山つけて食べると何だか担々麺食べているみたいだわ、うん、こういうの求めてた、鶏だけじゃ物足りなかったのよ、気持ち的にね。
その次には山椒が練りこまれた麺を投入し最後は豆乳スープを入れて飲み干すという三段活用で余す事なく堪能できました。三段活用素晴らしい、他のバージョンの三段活用も食べてみたい。
このお店の雰囲気で港区にあったらギラギラし過ぎる気がしているのですが、千代田区という、私なりにちょっと背筋が伸びてしまう街に出すことでバランスがいいのかな?と勝手にまた分析してみた有楽町の夜でした。
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スタイリスト・もも缶プロデューサー
川村桃子
『CanCam』『AneCan』『andGIRL』など人気女性ファッション誌のスタイリストを経て現在は、フードに関する仕事もスタート。昔祖母の味を再現した、オーダーメイドクッキー『もも缶』は、おしゃれ業界内で予約困難になるほどの話題に。現在、フードアナリスト4級と食品衛生責任者の資格を所有
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もも缶インスタグラム
写真・文/川村桃子 イラスト/関根正悟