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2020.03.11

迅速!N.Y.ワーママたちの危機管理術

世界同時多発テロや、ハリケーン、大停電…数々の非常事態を乗り越えてきたニューヨークで、今、働くママたちはどう過ごしてる?マンハッタンでファッション&ライフスタイルビジネスコンサルティングを手がける高久純子さんに聞きました。

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着々と非常時への体制づくりをはじめるニューヨークのワーママたち 

「対岸の火事」と多くのニューヨーカーが思っていた新型コロナウイルス問題は、3月に入って、あっという間に身に迫る危機となりました。

2月末にNY州内初の感染者がみつかり、瞬く間に感染者は100人を超え、州知事は直ちに非常事態宣言を発令。「これは大変な事態になったぞ!」と気付いたこの週末には、もうハンドサニタイザーやマスクは、どのお店でも売り切れという事態になっていました。加えて、冷凍食品やパスタなどの、いわゆる保存の効く食材がスーパーの棚から姿を消し、レジには買いだめをする人の長蛇の列。NYのワーキングマザーたちの強い味方である食材デリバリーサービスも予約不能の状態に。

(C)Shutterstock.com

世界同時多発テロや、ハリケーン、大停電などの非常事態を多々経験しているニューヨークの人々の迅速な「身を守る行動」には、いつも驚かされてしまいます。「いつの間に……」と、空っぽになった冷凍食品売り場の前で、思わず立ち尽くしてしまいました。

目下ワーキングマザーたちの最大の心配ごとは、日本やイタリアのように、「学校が休校になるかもしれない!?」という家庭内非常事態! スーパーの買い占め同様に、早々とシッターさんのスケジュールを抑え始めたり、会社にリモート出勤(テレワーク)の申請を出す人もいて、着々と非常時への体制づくりをしている人が多いようです。

公共の乗り物を使わない理由はウイルスだけじゃない

また、最もウイルスに感染しやすいといわれている地下鉄やバスなどは使わず、自転車通勤に切り替えたという人も多数見受けられます。アジア系の住民の中には、ヘイトクライムの被害を受けないためにも公共の乗り物を避けているという人がいて、それは憂うべき悲しい事実。今朝もブルックリンの地下鉄の車中でアジア人をターゲットにした暴力事件があったと報道されています。

とはいえ、実際に街中に目を転じると、相変わらずマスクをしている人は、ほぼ皆無だし(アメリカ人は日頃マスクをする習慣がない)、映画館や劇場なども営業を自粛しているところは今のところはない様子。我が家の12歳の息子も、お友達家族から呑気に映画のお誘いを受けたぐらい平常! スーパーマーケット内の異常な雰囲気とは裏腹に、非常事態宣言後もニューヨークの街は普段どおりの景色です。

(C)Shutterstock.com

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高久純子

ファッション雑誌編集者を経て渡米。NYをベースにファッション、ライフスタイルビジネスのコンサルティングを手掛ける。12歳の男の子のママでもある。Instagram:@junko901nyc

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