性欲が強い夫と一緒に家にいると頭がおかしくなりそう
別れ話のすぐあとに妊娠が発覚し、交際数週間で結婚した紗世さんとAさん。
前回のお話▶︎高校のマドンナが学校随一のイケメンとデキ婚!その後セックスレスで離婚した話
さかい:そもそも何で別れようっていう話になっていたんですか?
紗世さん:私が彼をすごい束縛してしまって、彼に「こんなんじゃやっていけない」と言われたんです。でもそのときちょうど生理が来ていなかったから検査したら、妊娠がわかって。私は子どもができにくい体質だと思ってたし、きっと私たちを娘が繋ぎ止めてくれたんだと思ってます。
そうやって結ばれたふたりですが、元々美人で承認欲求が強かった紗世さんは、子どもが生まれるとずっと家で育児をし、誰にもちやほやされない生活が続くと、ストレスを感じるようになったのです。
紗世さん:とにかく外に出たい。外に出かけられる人がうらやましい。このままだと子どもを虐待しちゃんじゃないかと不安になるくらいのストレスが溜まりました。
温厚な性格のAさんはできる限り育児も手伝ってくれていたけれど、彼は彼で、慣れない会社勤めにストレスを感じてイライラ。お互いにギクシャクするように。
断乳すると、フェスやクラブが大好きな紗世さんはすぐに実家に子どもを預けてクラブに通うようになりました。
紗世さん:外に行ったら「かわいい」「きれい」ってホメられて満たされる。だからどんどん羽ばたきたくなっちゃって…。インスタグラムを始めたのもそのころです。私は始めたのがかなり早かったんじゃないかな。
美人な紗世さんはすぐに人気インスタグラマーとなり、ヘアメイクの仕事も増えて地元・愛知ではちょっとした有名人に。
けれど派手好きの紗世さんと、昔は100人斬りの遊び人だったけどもう落ち着きたいAさんとでは人生に望むものが全く違う。紗世さんにとってはクラブは「友だちに会いに行くところ」、Aさんにとっては「セックスする相手をみつけるところ」。当然、夫は紗世さんが夜遊びすることを快く思わなかったのです。
交際時は紗世さんの方が束縛していたのに結婚後は立場が逆転するなんて、男女の関係って何が起こるか本当にわからなくて、面白いですよね。
さかい:ちやほやされるのが好きってことは、浮気もあったんじゃないですか?
紗世さん:ありましたね。夫とはもうしたくなくなってしまって、触られるのもイヤ。だけどそういうことが全くないのも、女としてさみしい。どきどきしたりときめいたりはしていたかったんです。
妊娠中は吐血するほどつわりがひどかったのに、「セックスすればエストロゲンが分泌されて陣痛促進されるから、帝王切開しなくて済むよ」などと言って体を求めてくる夫に、嫌悪感を抱いてしまったとか。
結局、帝王切開で出産したため夫は産後もすぐにセックスしたがり、半年後に解禁して月1でイヤイヤ応じていたのですが、それすら無理になってしまい、「病気にだけ気をつけてくれればいいから」と風俗をすすめる始末。
「今まで2週間以上やらなかったことはないし、俺を断った女はいない」というほど、性欲が強くてモテるAさんはこれにご立腹。彼の方が家を出て行く形で、別居がスタートしたのです。
この後ふたりがどうやって離婚して、紗世さんが引き取った娘を実家に預けて別居という形でシングルマザーになったのかなどの話は、次回に続きます。
インタビュー・文
さかい もゆる
出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。
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