大ブームの韓国ドラマ『愛の不時着』はチェックしましたか?主人公のリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)がとにかくかっこよすぎる!と今、世界中の女性を虜にさせています。
▲『愛の不時着』は、パラグライディングの事故で、北朝鮮に不時着してしまった韓国の財閥令嬢ユン・セリ(ソン・イェジン)と、北朝鮮の将校リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)の極秘ラブストーリー。
一体どうしたら、こんなに素敵な男性になるの?と思うワーママも多いはず。
そこで、ベストセラー本『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』で著名な黒川伊保子先生に、惚れ惚れするいい男の育て方について取材。連載でお届けします。
前回、子供がぼーっとすることを見守ったほうが、脳の成長に役立つお話をしました。今回もより、効果的な方法をお伝えします。
これまでの記事
男のコの子育ては甘やかすことが大事⁉
どうしたら料理できる男になりますか?
ぼーっとさせると地頭よい子が育つ
Q.どうしたら、『愛の不時着』のリ・ジョンヒョクみたいに、頭がよくて、空間認知能力があって、物事を達成できる子に育ちますか?
認知が鮮明で、ものの距離感を測ることが楽しいと感じる脳。少し離れたところにあるおもちゃへの距離を予測して、実際にそこまで行って、体感で確かめています。車や電車のおもちゃに夢中になるのも、硬めの光沢のあるマテリアルで、離れていても構造がわかるから。
そのような脳にとっては、いくつものおもちゃが、いろんな場所に転がっているのが刺激的。その中で、距離感を測ったり、構造を認知する能力が上がっていくのです。
きれい好きなママはともすると、3つめのミニカーを出したら、1つめのミニカーをしまおうとかやってしまいがち。マンションのモデルルームみたいな部屋をキープするためには、そうするのが正解なんですが、そこはぐっと我慢して。
また、創造力を育てるには、「時間をかけて遊ぶ、片づけない空間」を許してあげてほしいと思います。積み木や工作、レゴブロックを毎回片づけず、そのまま作り続ける空間ですね。男には「工房」「ガレージ」が必要なんです。
重要なのは、学校に行っている間や、保育園に行っているときに、自分の部屋や自分の空間を思い出して、「帰ったら、あそこを、こうしてみよう」とか想像すること。想像する→実際に作る、の繰り返しが、創造力を養います。
なのに、毎回、積み木をきれいに片づけ、絵本を閉じて並べることを強要されていては、それが叶いません。あるいは、学校に行っている間に、ママが片づけて、別の空間になっていたら、それもまた脳が混乱する。ここは手を出さずに見守ってあげる、その度量が必要です。
▲Netflixオリジナルシリーズ『愛の不時着』独占配信中!
2段ベッドを買って、1段部分を自由に使わせる
うちは、一人息子ですが、2段ベッドを買って、1段目は、レゴブロックなどを作り放題の「工房エリア」にしていました。1段目はどう散らかしても、何をしてもいいよと。彼は、お友達と一緒に、何か月もかけて、壮大な宇宙ステーションを作ってましたね。
「工房」を持っている子は、学校や保育園に行っている間に、帰ったら、あそことあそこをつなげてみようと考えて、帰宅後、実際につなげてみる。脳の仮想空間で想像し、現実空間で実行して確かめる。そうやって、工夫しながらものごとを達成していく術を学びます。
1帖でも半帖でもいいから、ここは好きにしていい(他の家族には触れさせない)という空間を作ってあげてほしい。男子にとって、空間認知力と創造力は、人生の大事な基礎力ですから。
取材・文/宮原まりこ
黒川伊保子
㈱感性リサーチ代表取締役社長。1983年奈良女子大学理学部物理学科卒業。コンピューターメーカーに就職し、人工知能エンジニアを経て、2003年現職。「男女の脳」のとっさの使い方の違いを発見、その研究結果を元にした『妻のトリセツ』『夫のトリセツ』がベストセラーに。他著書多数。
男脳、女脳の違いがわかる本書は、人がなぜわかりあえないのか、男女がどうしてすれ違ってしまうのかの人類最大の謎に迫ります。特に子育て中のワーママが読むと、わかりあえないコミュニケーションによるストレスの軽減になるのでおすすめです。