今、いちばん先鋭的なレストラン「caveman」
今回ご紹介します「caveman」は、前回お伝えしました日本橋のホテル「K5」の1階にあるメインレストランです。
ホテルフロント横の入り口から奥へ進みます。(とても計算された)この作り込み過ぎていない具合の店内が緊張することなく心地いい。隣のコーヒーショップとの間仕切り棚には植物や雑貨・ワインなどがずらり。陳列された雑貨などをじっくり見ているうち気付きましたが、これ全てレストランの備品で売り物ではありませんでした… 「備品ってキッチン内じゃないの?」と思いましたがそれはきっと私の固定概念。
こちらが例の間仕切り棚
料理もドリンクも型にはまらない(コースの一部抜粋)
メニューはコースのみ。スタートと共にドリンクのペアリングも始まりました。
最初は、ミントをググっと押して香りをたたせたモヒート。爽やかな香りが食事の始まりにぴったり!
牛タンとライムのソフトタコス
食べたことのない組み合わせにとても新鮮さを感じました。ライムの爽やかさとモヒートが合って、フュージョンにアジアの要素を足した味わい。
料理と共にワインだけではなく日本酒や自家製のお酒などバラエティに富んだペアリングが続きます。スタッフの方がそれぞれお酒について説明して下さるんですが、とても楽しそうでお酒に対する熱意もダイレクトに伝わってきました。お酒はただ飲むより、そのストーリーを知ってから嗜むと格段に美味しい。
▲香ばしい自家製焼酎
ゴーヤのカッペリーニに、鹿の内臓を凍らせて削った内臓節
「!?」と思いましたが美味しい!魚以外の”節”初体験。凝縮された味ですが、削っているので口のなかでフワッと軽くカッペリーニに絡まります。つゆが和な感じですが色んな要素が詰まっているので、ひと口ひと口その不思議なテイストを堪能。
エゾ鹿の炭火焼
組み合わせ自体はオーセンティックですが、チャコールの香りや火の入れ方など段違いの美味しさ。ここにきてこのメインの素晴らしさはもう言葉になりません。食べ進めながらカッペリーニの鹿の内臓節を思い出し、余すことなく命を頂いているということを強く感じました。
パイナップル・チャコールカスタード・キャロットフラワーのデザート
爽やかな甘さで至福の締め括り。
スタッフの方々は一見ラフな雰囲気ですが、サーブされる全てが本格的。何より一言「美味しい」です。飯田橋のレストラン「INUA」のような斬新な組み合わせのコースを肩肘張らずにカジュアルな空間で頂く。親しみを持って丁寧に説明して下さるスタッフの方の距離感やこれまでのレストランの枠を越えた自由さなど全てが「楽しい」に繋がっていました。
【caveman】HP
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