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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2020.12.13

嫁いびりに耐え続けた私が、同居よりも耐えられなかったこと。後編〜梢さんの場合Vol.6

 

「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生きるサバイバー。義母との同居が理由で離婚した、梢さんの結婚生活の内情とは? 完結編!

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離婚を切り出すと「なら同居しなければよかったのに」と

前回のお話▶︎嫁いびりに耐え続けた私が、同居よりも耐えられなかったこと。前編

23歳で結婚して夫の嫌味な母親との同居生活に3年も耐え続けた梢さんの堪忍袋が切れた事件とは、一体何だったのか。

その直前に、ふたりの間ではこんな会話がありました。

「お義母さんのこともあるし、離婚したい」という梢さんに、「だったらふたりで住むという選択肢もあったのに」と夫のAさん。

梢さん:えっ、今さら?と思いました。「実家に帰ったときに私のことで母が電話したのは聞いていたけれど、この1年あなたはどうだった? 結局私を守るという行動には出てくれてないよね? お義母さんが私が作ったご飯を作り直したりして嫌だったことも、それが原因で病気になったことも、あなたはお義母さんに伝えてないよね」と言ったら、「言ってない」と。あまりの無責任さに呆れて、「あなたはお母さんからも私からも逃げてるだけ。私はそんな、逃げている人と今後数十年も一緒に暮らせない」と伝えました。

夫が勝手に会社を辞めて来た!

そんな矢先。

夫が、梢さんに黙って会社を辞めてきたのです。

「会社、辞めてきたから」という夫に、「どういうこと?」と聞くと、「ちょっと他に、やりたいことがあって」という回答。

妻に何も相談もナシに会社を辞めるなんて。家のローンもあるのに……。

怒りに震える梢さんに対し、「次の勤務先はもう決まってるから」と、何の悪びれもなく告げる夫。しかし、その次の仕事は「居酒屋の店長」。

梢さん:私は昼間の仕事なのに、彼が夜の仕事をしたら一緒に過ごす時間もなくなるじゃん!って思いました。よくよく聞いたら、感化されやすい性格の彼は、その居酒屋の社長の講演会をたまたま勤務先で聞いて、感銘を受けちゃったらしくて。いやいや、私はあなたの職場での仕事を見て惚れたわけであって、居酒屋の店長と結婚したつもりないですからってなりましたよね。

職種がどうのというよりも、夫婦で昼夜逆転の仕事をしたら、今後子供ができたときどうやっていくつもりなんだろうと思ったこと。そして何より、自分に内緒で仕事を勝手に辞めてきたことが許せなかったと、梢さん。

「夫婦でいる意味って、何なんだろう」

「夫婦でいる意味って何なんだろう、って思ったんです」。

梢さん:大事なことを相談し合えない。そこの価値観すら合わないなら夫婦でいる意味ってないですよね。特に日常の会話もなかったですし……。まあ、今思えば、夫が働く式場での制服、タキシードマジックにかかっていただけだったなあ、と(苦笑)。

この一件で梢さんの離婚への決意は固まり、子供もいなかったふたりは、円満離婚。

さかい:再婚したいと思いますか?

梢さん:一生ひとりは嫌だけど、入籍にこだわりはないですね。今私は38歳だけど、子供が欲しいと思わないので。恋人はいるけど、彼はまだ30歳だし、すぐに結婚したいとは言わないだろうなというのもあって付き合ったんです。彼には付き合う前にちゃんと、「あなたが結婚したいとか子供が欲しいとかいう気持ちがあるなら、私と付き合わないほうがいいと思う」ということは伝えました。

ただ、周りの事実婚カップルも、相手が入院したときに承諾書にサインできないのが嫌で籍を入れたという人たちがいて、日本の現状を考えると、将来的には籍を入れたほうがいいのかなあとは思っているそう。

実は梢さんには、彼の前に付き合った医者の恋人がいたのですが、彼の実家は全員が医者で、おじいちゃんが院長を務める病院で一家が働いている、という環境。

梢さん:彼自身は「僕は研究したいから東京に残りたいし、実家に帰るつもりはないから」と言ってくれたんですが、彼のお母さんに会ったとき、「大丈夫よ。私もお父さんと結婚したとき、勉強して病院事務を手伝い始めたから」と言われて……。「この人と結婚したら、また前の結婚と同じことを繰り返すことになるな」と思ったんです。

離婚したとき、周りから「若返ったね」と言われたという梢さん。

梢さん:今思えば、若さを吸い取られていたんだなあと思います。

さかい:もしも再婚するとしたら、どんな人がいいですか?

梢さん:心から、「生まれて来てくれてありがとう」って思える人か。その人が下半身付随になったとしても、「この人のオムツを交換できるな」という覚悟を持って暮らせるかどうか。それを相手にも問いかけたいですし。その人の職業や優しさとか、表面的なことだけじゃなくて、汚いところも含めて愛せるかどうか。そんな相手が現れたら、結婚したいなという気持ちになるかもしれません。

インタビュー・文

さかい もゆる

出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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