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働く40代は、明日も楽しい!

 

FASHION おしゃれプロ

2018.03.10

ファッションディレクター・熊倉正子さんは毎日必ず全身鏡を見ている!

 

本当におしゃれな人がファッションを楽しむためにしていることとは…。今回はファッションディレクターの熊倉正子さんにお話をうかがいました!

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ファッションディレクター・熊倉正子さんはミニマルなクローゼットで〝 自分らしさ〟を研ぎ澄ます

現在58歳の熊倉さんは日本、フランス、そしてカリフォルニアと、世界のファッション業界で活躍し続けるパワーウーマン。グローバルな視野から繰り出されるおしゃれ哲学は、Domani世代の心にズバズバと刺さるものばかりです。

ムダな買い物をやめたいなら、まずは自分の体を観察するべき

「帰国するたびに、『日本人女性は損してる!』としみじみ思います。特に40代以降の女性のほとんどが、年齢や個性にマッチしていない服を着ているのは本当に残念。たとえば〝黒いパンツ〟ってみんな無難だと思ってはきたがるけど、実は日本人には難しいアイテム。下半身が重く見えるし、脚のラインだって目立ってしまう。日本人女性は〝自分をよく知る〟ためのアイディアと行動力が足りないのかもしれませんね」

そんな熊倉さんは、昔から家中に全身が映る鏡を置いて、一日に何度も自分の姿をチェックするのが習慣なのだとか。

「毎日毎日、じっくり自分の体と服を眺めていると、予想以上にいろいろなことが見えてきます。体は華奢なのに横から見るとお腹がポッコリしてタイトな服が似合わなくなってきているとか、このコーディネートにぺたんこ靴だとバランスが悪いとか…。そうやって自分自身を客観視することで、似合う服やスタイルがクリアになってくる。『何を着たらいいのかわからない』なんて言っている人は、新しい服をむやみに買う前に、頭のてっぺんから足先まで映る大きな鏡を買ったほうがいい。そして最低1か月、服を買わずに自分の体をじっくり観察するほうが、おしゃれには断然、有効です」

「ジャケットは恐らく、25年は愛用している〝MYヴィンテージ〟。ちなみに自分の写真をたくさん撮って、ヘア&メークもこまめに更新するように心がけています」ジャケット/コスチューム ナショナル ニット/ドゥーズィエム クラス パンツ/レッドカード 時計/アップル 靴/プリティ バレリーナ

また、シーズンの初めにはクローゼットの中身をすべて出して、手もちのアイテムを隅々まで把握する。これも熊倉さんにとって、欠かせない作業です。

「もう何十年と続けているので、手もちの服は把握しているのですが、実際に目で見て、触って、そでを通してみることはとても大切。〝まだ着るもの〟と、似合わなくなったりサイズが合わなくなったりして〝処分するもの〟、そして〝買い足すべきもの〟がはっきりするから、ムダな買い物がなくなって実に効率がいいんです」

熊倉さんはこの〝棚卸し〟と同時に、全身鏡の前で1シーズン分のコーディネートをすべて考えてしまいます。

「〝まだ着るもの〟と〝新たに仲間入りした今シーズンのもの(買い足す予定のものは、あとから適当に追加)〟、それから何年も活用している〝MYヴィンテージ(そのシーズンに使えるものを絞り込む)〟をミックス。服だけでなく、靴からバッグ、時計まで、全身のコーディネートパターンをできるだけ具体的に決めるんです」

こうして絞り込まれた服や小物は、なんと1シーズン1ラックのみ! 

「自分でも把握できないほどのたくさんの服をもっているより、厳選された素敵な服を少量もっているほうがずっとスマート。いつだって〝気分の上がる素敵なスタイル〟でいられるんですから。この〝棚卸し〟作業は半日がかりで確かに大変ですが、毎日のコーディネートに悩む時間やストレスから解放されて、とにかくラク。働く女性は忙しいのだから、ムダをどんどん削って、自分が楽しむ時間を確保しないと!」

内面をうまくコントロールすることで、より魅力的になれる

熊倉さんが、40代で始めておくべきこととして、強くすすめたいのが「運動」です。

「もちろん体型キープの意味もありますが、何をするよりストレス解消に役立ちます。ストレスって、自分のためにも人のためにもならないですから。〝自分で自分を解決する〟方法を知っている人は、内面からの輝きに満ちて、着こなしだって魅力的。本当のおしゃれって内面も含めて成り立つものだから、〝自分磨き〟をがんばって!」

『無駄のないクローゼットの作り方〜暮らしも生き方も軽やかに〜』 ¥1,300 講談社

〝伝説のマサコ〟として欧米のファッション業界で一目置かれる熊倉氏の、ファッションから暮らし方、人づきあいの極意まで、独自の哲学をまとめた一冊。合理的なワードローブのつくり方は参考になること間違いなし。

ファッションディレクター

熊倉正子さん

'80年代に日本初のラグジュアリーブランド専門PR会社「KIC」を創立。その後、仏『VOGUE』のディレクターや、〝アレキサンダー マックイーン〟で英国キャサリン妃のウエディングドレス製作と契約業務を手がける。2017年にアイウエアブランド〝mEeyye〟を設立。

Domani2018年2月号『スタイルある女が「してること」「してないこと」』より 本誌撮影時スタッフ:撮影/嶋野 旭 ヘア&メーク/甲斐美穂(ROI)  構成/今村紗代子



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