お久しぶりです、愛するDomani!
Domani読者のみなさま、お久しぶりです!料理家/食育インストラクターの和田明日香です。
以前は誌面で「隔月 和田明日香」という連載をやらせてもらっていました。こうしてまたWEBでもDomaniの仲間に入れてもらえること、たいへん嬉しく思います。どうぞ、よろしくお願いします!
Domaniの初撮影。見たことのない自分に出会ったあの日のこと
はじめてDomaniの撮影に行った日のことは、忘れもしません。緊張で、撮影の数日前から大好きなビールも飲む気にならず。当時の編集長から「日本のヴィクトリアベッカムになってほしい!」と言われたあの日の衝撃。いやいやいや。共通点、誕生日がおなじことぐらいですけど(それもすごい偶然だけど)、と。力不足で申し訳ない気持ちでいっぱいのまま、メイクルームへ入ったわけです。
でも、プロの技術はとんでもなくすごかった。ヘアとメイクを施され、衣装を着せてもらったわたしは、ヴィクトリアベッカムとは程遠くても、自分史上いちばんかっこよくなれたのでした。「一体どうなってるんだ?!」と、しばらく鏡の前を離れたくなかったぐらい。ビビってないでわたしも出来ることを最大限やらねば、プロ達の仕事に対して失礼だと奮い立ちました。
料理家としての撮影ではいつも、白菜を抱え、トマトを切り、鍋を振るような動きばかり。しかもだいたいニコニコしてますから。白菜抱えて何がそんなに嬉しいんだろう?と自分でうんざりするほど、幸せな表情を顔に貼り付けることには慣れていたのですが。Domaniの撮影はまったく別物。体ひとつで、キリッと鋭く、時に気怠く、カメラマンさんの指示で立ったりしゃがんだりステップを踏んだり。もちろん野菜も鍋もないから、手持ち無沙汰というか心細いというか。お洋服やアイテムの見え方も意識しながら、頭の先からつま先までくまなく使って表現するモデルさんたちは、なんと高度なことをやっているんだ……愕然としました。
みんなが無理矢理盛り上げてくれているだけのような気もしながら、なんとか撮影は終了。手応えなんて微塵も感じないまま終わってしまいましたが、それはそれは刺激的で、いろんなことを感じ、考える1日でした。わたしにモデルなんか……と諦めていたら、得られなかった経験値。妻になっても、母になっても、仕事を持っていても、自分を諦めないでいるって、世界がひらけていくようで実にすがすがしいな、と思ったのでした。というわけで、こちらがその時の誌面。
▲Domani 2019年2/3月号より
ちなみに完成した誌面を見た3人の我が子たちは、揃って「だれ?これ」といった反応。「ママだよ」と言っても、信じてくれませんでした。かっこいいとか、きれいとか、そんな言葉は一切言ってもらえなかったけど、みんなの知らないママの顔を見せることができただけで、わたしは大満足。父は「血圧が上がりそうだ」とコメントを寄越してきました。
この連載では私の暮らしのお気に入りをシェア!
さて。思い出話が長くなってしまいましたが、そういうわけでDomaniにはいつも背中を押してもらっているのです。今回の連載では、毎回ひとつのアイテムとともに、日々のエピソードをシェアしてください、とリクエストいただきました。商売道具でもあるキッチングッズかもしれないし、挑戦してみた流行りのアイテムかもしれない(ちなみに最近はタイダイ柄に手を出して大失敗しました)、ずっと好きでいるものや、最近好きになったもの、家族との思い出があるもの、はたまた、わたしだけの秘密にしているもの。目も体もなかなか外に向けられない今だからこそ、身の回りのアイテムを通じて、自分とも向き合っていきたいと思います。みなさんにとっても、今を見つめるきっかけにしていただけたら……いや、そんな大層なことは望んでないな。とにかく気分転換のお助けになれたら、とっても嬉しいです。どうぞよろしくお願いします!
料理家/食育インストラクター
和田 明日香
8歳女児・6歳男児・4歳女児のママ。結婚した当初は料理が苦手だったにもかかわらず、料理研究家の義母・平野レミ氏のもと修業を重ね、現在では食育インストラクターとして活躍中。愛用するキッチンアイテムへのこだわりは、(1)使い勝手のよさ、(2)清潔さを保てること、(3)気分が上がる、の3点。2018年にはベストマザー賞を受賞。