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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2021.07.25

夫のクレジットカードで世界中を旅する有閑マダム生活に飽き飽き〜佳菜子さんの場合Vol.6

「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生きるサバイバー。裕福な夫たちと何不自由ない暮らしを送っても満たされずに離婚した、佳菜子さんの物語、第六回。

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元夫は「結婚できなかったら戻ってきていいよ」って

前回のお話▶︎ヨーロッパのイケメン大富豪と運命の出会い

レスで愛情が冷め始めていた前夫の日本人経営者Aさんから、世界的に有名なメディカルスパの御曹司Bさんに乗り換え、3度目(!)の結婚をした佳菜子さん。

Aさんとの離婚時に、揉めなかったのでしょうか。

佳菜子さん:元々、Bさんに出会ったことは夫に話していたんです。「こんなすごい大富豪の男性と会ったよ」って。そのときは彼も「へ〜、すごいね」と聞き流していました。そこから、Bさんとヨーロッパと日本での遠距離恋愛が半年くらい続いた後に結婚することになり、夫に「Bさんと結婚してヨーロッパに行くことにしたから」と話すと、「向こうに行ってもその男が本当に結婚してくれるかわからないから、とりあえず籍はそのままにしておいていいよ」と言ってくれました。

そんな寛大な男性がこの世に存在するの!?と驚いたけれど、そもそもAさんは佳菜子さんにトロフィーワイフとしての役割しか求めず、セックスも外でしてきていいよというオープンマリッジスタイルだったため、そもそも独占欲が少ない男性だったのかもしれませんね。

このとき、佳菜子さんは30代半ばで、Bさんは6歳年上。そんなイケメンで億万長者の男性が、アラフォー過ぎて独身だなんてことがあるのかということが気になったのですが、Bさんはバツイチで、子供は前妻と一緒に暮らしていたと聞いて納得。

そんなわけで、佳菜子さんはヨーロッパに行き、Aさんとは円満離婚の上でBさんの妻となりました。

Bさんとの結婚生活では、夫のクレジットカードで昼間から遊び暮らす日々。冬は寒いのでマイアミの別荘に行き、夏は涼しい居住国で過ごす、というセレブな生活はさぞかし楽しいだろうと思いきや、「本当につまらなかった」と彼女は言い切ります。

佳菜子さん:時間とお金が腐るほどあっても、最初の頃はその国の公用語であるフランス語も話せないし、物価が高い国で若い人は皆共働きで、暇しているのは老人ばかりだから友達がそんなに作れない。一緒に遊ぶような友達はそんなにできないんですよね。仕方ないから世界中を旅していました。

よく行ったのはパリとミラノ。それにも飽きて、今度はアフリカのサファリや、インドのアーユルヴェーダのスパ、ボルネオ島でウミガメの産卵を見る、などなど、ちょっと変わった旅行に行ってみたりもしたけれど、それもつまらなくなってしまったとか。

佳菜子さん:世界中に行き尽くすと、つまらなくなっちゃうんですよねえ。それに、いくらお金があっても、毎日フレンチを食べるような生活は飽きるし、つまらない。

何とも贅沢な悩みに聞こえますが、佳菜子さはBさんとの結婚でも、寄ってくる人々は「有名メディカルスパ経営者であるBさんの妻」という肩書きでしか自分を見てくれず、夫の付属品のように扱われることが不満だったのです。

お金という安定も、大富豪の妻というステイタスも、世界を旅するという刺激にも満足しない女、佳菜子さん。

それでは彼女は一体、何を手に入れたならば心が満たされるのか。そのお話は次回に続きます。

インタビュー・文

さかい もゆる

出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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