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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2021.07.28

「私、セックス依存症なんです」大富豪夫にオープンマリッジを提案した妻〜佳菜子さんの場合Vol.7

「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生きるサバイバー。裕福な夫たちと何不自由ない暮らしを送っても満たされずに離婚した、佳菜子さんの物語、第七回。

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外国人夫との夫婦生活が無理になった理由

前回のお話▶︎夫のクレジットカードで世界中を旅する有閑マダム生活に飽き飽き

お金という安定も、大富豪の妻というステータスも、世界を旅するという刺激にも満足できず、バツ3になった女、佳菜子さん。彼女がたどり着いた、本当に心が満たされる生活とは、一体どんなものだったのでしょう。

1番目のアメリカ人夫とは現地での就労ビザ取得のために。2番目の日本人経営者の夫とは、スピリチュアルな彼の考えを尊敬して。そして3番目の大富豪のヨーロッパ人夫Bさんとは、愛、そして滞在ビザ取得のために、3度の結婚を経験。

「周囲からはマダム・Bとしか呼ばれず、夫の付属品のような扱いを受ける生活が嫌だった」。そう語る佳菜子さんですが、お金だけはあり余るほどあっても、自分の存在意義を感じられない生活に不満を持ち始めていました。

愛情が冷めてくると、相手の欠点が目についてくるのが人の性(さが)。佳菜子さんも、外国人であるBさんのキツい体臭が気になり始めます。

佳菜子さん:においが気になったので「セックスの前にはシャワーを浴びて欲しい」と頼んだら、「僕は自然な流れで行為をしたい」と言われたんです。「でも臭いんだもの」と伝えたら、夫は傷ついたらしく、その後徐々にセックスレスに。

その前後に、実は佳菜子さんは夫に「オープンマリッジにしましょう」と提案していたのです。オープンマリッジとは、夫婦としての婚姻関係は結んだまま、ほかの人とも関係を持つことを認める結婚スタイルのこと。佳菜子さんは2番目の日本人夫とも、このオープンマリッジスタイルを選択していました。

アメリカではストリップの仕事をしていた佳菜子さんは性に奔放で、「私、セックス依存症なんだと思います」と取材の最中にカミングアウトしてくれたのですが、セックスが好きならば夫と行為ができない(もしくはしたくない)のは辛いので、外でするという思考になるということなのですね。たしかに、隠れて浮気するよりは宣言したほうがフェアではありますが、これをお互い認め合えるのって、相当包容力がないと無理そう。

かくして、欧米人で日本人よりはその辺に関して理解がありそうなBさんも、妻のこの提案には傷ついたらしく、体臭指摘の件と相まってレスは決定的になってしまったのです。

佳菜子さん:2番目の夫とのときにセックスが下手だと指摘してレスになったのに続いて、「また男の自尊心を踏みにじってしまったなあ」と思いましたね(苦笑)。

さかい:Bさんはオープンマリッジの提案について何と答えたんですか?

佳菜子さん:その場ではOKと言ってくれたけど、たぶん嫌だったんだと思います。だけど私が楽しそうにいろいろ提案したから、断れなかったのかなあと。だって、承諾したのに自分は全くほかの女性を作ろうとしないで、自宅とオフィスの往復しかない生活のままだったんですよ。

青い目でブロンドで長身のハンサム、しかも世界的に有名なメディカルスパの経営者というスペックならば、女性はよりどりみどりで浮気し放題な気もするけれど。妻の浮気を容認しながら自分は浮気しないなんていう、寛大な夫がこの世に存在するものなの!?

佳菜子さん:彼は経営者で自分がトップだから、下々の者と交流しないといけないパーティが好きじゃなくて。そもそも向こうのパーティってみんなカップルで来るから、出会いなんてないんですよ。もちろん、彼はルックスも良くてお金を持っているから、女性が寄って来るところは何度も見たことがあるけど、エイズを過剰に恐れていたから、それもあって浮気できなかったんだと思います。彼は、私と知り合う前にドラッグ依存症でリハビリ施設に入っていたことがあり、その影響でパラノイア気味のところがあったんです。

ほ〜〜。知られざる、欧米富裕層の実態!

そんなこんなで佳菜子さんは夫と離れて息抜きするために、欧米のパーティが盛んな地域に滞在することに決めたのですが、そこで彼女が見つけた彼女らしい生き方については、次回に続きます。

インタビュー・文

さかい もゆる

出版社勤務を経て独立。と思った矢先、離婚してアラフォーでバツイチに。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛けるフリーランスエディター。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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