小学校受験を通して知った、子どもの「自己肯定感」
日々のコミュニケーションの先にあるもの
2021年11月、3人目の子どもの小学校受験が終わりました。長女のときから始まり、長男、次男とトータルで7年ほど続いた我が家の受験期間が、ようやくひと段落です。
受験でいちばん大変だったのが、毎日の勉強時間の確保と塾への送迎です。また、毎朝1時間ほど興味のある動物や生き物、行ってみたい場所など、子どもとディスカッション。それをもとに、絵や工作を完成させます。重さ比べや数の計算、間違い探しなどのペーパー問題も10枚ほど。
小学校受験は、日常と異なることをやるというよりも、子どもと親の日々のコミュニケーションの先にあるものだと思っています。ただ、日々の先に受験日という区切りがあるため、そこに向けて対応できる力を身につけていくことが必要になります。あえていえば、それが受験スキルになるのかもしれません。
コミュニケーションの中で、子でもが持ち合わせている能力と親の求める理想で差があるとき、焦りや不安を親が感じてしまうと大変。客観的に、冷静に、心の余裕を持ちながら、子どもと歩調を合わせて進んでいくには、ママ自身がリラックスして日々輝いていることが大事です。子どものための受験が自分のための受験になっていないか、子育ての理念がブレていないか、常に考えていました。
「目的をもって」遊ぶことを継続中！
上のふたりの経験を経た3人目の今回の受験は、今日できたことを「ほめる」ことに全集中していたような気がします。おかげで、いちばんほめられた次男（今回受験を体験）の自己肯定感は、3人姉弟の中ではピカイチ。自分から楽しいこと・関心ごとに向かっていく積極性も生まれ、早くから「ほめる」ことをしてくればよかったと、思ったほどです。
振り返ってみれば、我が家にとって小学校受験は、目的をもって遊びや学びを親子で作り出すきっかけでもありました。興味がわけばそれをもっと知りたいと思うし、自分から学ぶことにもつながります。
また、「働きながら受験できますか？」とよく聞かれますが、働く選択肢があるなら私は働くことをおすすめします。だって、小学校受験の先は長い学費の旅が待っているし、仕事をしていることで生活にメリハリをつけることができます。受験だけにのめり込まず、客観的な視点をもつこともできました。そして、今回の受験のときは、私自身は時間を見つけてワークアウトに取り組んでいました。子どもの授業を見ていると、肩は凝るし、腰は痛いし、体に力は入るし…。できるだけ体の負担を軽くして、ストレスを減らしたかったんです。
▲positive link studioのパーソナルトレーナー“るいるい”と。体調を整えることが第一目標だけど、40歳に向けての体づくりとヒップアップが裏テーマだったりもします。
たくさんほめて、気持ちよく子どもの背中を送り出す。そして自分自身も生活のバランスを保ちながら、健康も維持する。私の新しい習慣となりました。これからも続く子育て、暮らしの中で、いかに自分自身の暮らしや幸せと融合させていくか。そのときどきで変化させながら、無理なく続けていきたいと思っています。
今年もこの連載を読んでくださったみなさん、ご意見やご感想を送ってくださった方々、ありがとうございました。来年はさらに更新頻度を上げて、自分自身の楽しみを発信していきたいと思います。もちろん家族のことも。あっ、年が明けたらお姉ちゃんの中学の進路希望を出さなくちゃ。
▲2年間で約600枚の絵を描いたね！全部宝物だ！
▶これまでの連載：モデル牧野紗弥の夫婦生活ホントのところバックナンバー
モデル
牧野紗弥
愛知県出身。小学館『Domani』を始め、数々のファッション誌で人気モデルとして抜群のセンスを発揮しながら、多方面で活躍中。キャンプやスキー、シュノーケリングなど、季節に合わせたイベントを企画し、3人の子供とアクティブに楽しむ一面も。今年は登山に挑戦する予定。自身の育児の経験や周囲の女性との交流の中で、どうしても女性の負担が大きくなってしまう状況について考えを深めつつ、家庭におけるジェンダー意識の改革のため、身を持って夫婦の在り方を模索中。
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