40代になって急にシミが増えるのはなぜ!?
20代のころは夏に日焼けをしても秋になれば元の肌に戻っていたのに、40代になると紫外線対策をしていても、気づくと顔や背中にシミが! 若いころよりスキンケアに気を使っているのにシミが増えてしまうのはなぜなのでしょうか?
「年齢を重ねるとシミが増えていくいちばんの原因は、紫外線ダメージの蓄積。若いころは紫外線ダメージを受けても、肌がすぐに修復していたので、問題が表面化していませんでした。しかし、加齢とともに肌の角質の新陳代謝が落ちていきます。肌の排泄力が落ちることで、今まではどんどん排出できていたメラニンなども、肌に蓄積されてしまうのです。もうひとつの大きな原因は、ホルモンバランスの変化。〝女性らしさをつくるホルモン〟とも呼ばれている〝エストロゲン〟が年齢とともに低下することで、肌の保湿力が下がり、肌の老化を加速させてしまうのです」(山崎先生)
【今すぐ実践したいシミ対策】
1) 家にいても紫外線対策を抜かりなく
「リモートワークで1日中、家にいるという方もいるかもしれませんが、室内にいても日焼け止めは必ず塗りましょう。窓からも紫外線は入ってくるので、気がつかないうちに紫外線を浴びていることがあります。外出するときは、マスクの下にも日焼け止めを塗ってくださいね。マスクやメガネをしていると、こすれて日焼け止めが取れている場合があるので、外出時はこまめに塗り直しましょう」(山崎先生)
2) マッサージなどで代謝をよくする
「紫外線ダメージを蓄積させないために代謝をよくすることも大切。血流がよくなれば代謝が上がるので、お風呂上がりやスキンケアをするときに、短時間でもいいのでマッサージをするようにしましょう。ただしマッサージをするときは、深部を動かすことを心がけて! 肌の表面を動かすだけの、こするようなマッサージは肌に圧をかけてしまうので逆効果です」(山崎先生)
3) 洗顔は肌をこすらないよう優しく!
「シミができやすい方や肌が乾燥しがちな方は、肌に炎症ができやすい体質の場合が多いです。そのため、洗顔のしすぎはよくありません。ゴシゴシ肌をこするように洗うのは絶対にやめましょう。肌への負担を減らすために、朝の洗顔をやめてみるのもひとつの方法です」(山崎先生)
4) サプリメントで〝ビタミンC〟を補う
「メラニンの排出を促進すために、毎日の食事で不足しがちな〝ビタミンC〟をサプリメントで補うのもおすすめです。〝ビタミンC〟は、メラニンの過剰な生成を抑制し、肌に沈着した黒色メラニンを無色化してくれるので、サプリメントを活用して適量を摂取し続けることで、徐々にシミが目立たなくなってくる可能性があります」(山崎先生)
5) ピーリング作用のある化粧品を試してみる
「ピーリングとは肌の古い角質を柔らかくして取り除く美容法。ピーリングジェルや美容液などが販売されているので、自宅でのシミ予防に使っている方もいると思います。ピーリングは肌の新陳代謝を促してくれるため、スキンケアに取り入れるのはよいことですが、注意していただきたいのが使用する時間帯。ピーリング作用の強い化粧品を使うと、肌が紫外線ダメージを受けやすい状態になります。そのため、朝使うと逆効果! よかれと思って使った化粧品のせいで肌がよりダメージを受けてしまうこともあるので、必ず夜のスキンケアに取り入れるようにしてくださいね」(山崎先生)
今回は自宅で実践できるシミ対策についてうかがいましたが、次回はセルフケアではなかなか改善しないシミはどうすればいいのか教えていただきます。お楽しみに!
山崎まいこ
皮膚科医。勤務医として形成外科医、皮膚科医、美容皮膚科医として務め、2017 年東京・代官山にクリニックを開業。ホリスティックな視点から、外側の治療だけでなく、身体の内側、腸内の健康、心のあり方までサポートし、真の健康と美しさを追求している。オーダーメイドで患者に寄り添う医療には定評があり、各界著名人やビューティー関係者からの信頼も厚い。さまざまなアイテムの揃うECサイト「まいこホリスティックオンライン」の監修も務める。
まいこ ホリスティック スキン クリニック