印象深い作品はありましたか？
彩凪：映画だと『ウエスト・サイド・ストーリー』と『ナイル殺人事件』を観ました。『ウエスト〜』は本当に素晴らしかったですね。ストーリーも結末も知っているけど、撮影の方法が面白かったです。セリフを言っていない時の出演者の表情など、結構細かい部分まで見入っちゃいました。舞台は色々です。先日は『毒薬と老嬢』を観てきました。出演させていただいた舞台『フランケンシュタイン－cry for the moon－』と同じく錦織一清さんが演出されている作品です。今度共演させていただく和泉元彌さんの狂言や、『ロッキー・ホラー・ショー』にも行きました。七海ひろきさんの舞台『刀剣乱舞』、鳳翔 大さんの『ブルーピリオド』、愛加あゆさんの『あなたの初恋探します』も観に行く予定。どうしても観られなかったのが咲妃みゆちゃんの『千と千尋の神隠し』なんです、悔しい（笑）。月組公演も観ましたし、宙組公演はこれから。映画の『SING』や『シラノ』など、観たいものがたまっているんですけど、自分の糧になるものだと思うから観ておきたいです。
現役中からいろいろな役を演じられて、それぞれ楽しみながらされていた印象があります。
彩凪：「どんな役をやっても彩凪 翔ってこうなるよね」と思われないようにしたいんです。「こうきたか！」と、いつでもお客さまに新鮮な気持ちで楽しんでいただきたくて。
珠城りょうさんのコンサートへの出演、そしてもうひとりのゲストの愛月ひかるさんと3人でトークイベントもされるとのことで、楽しみにしているファンは多いと思います。
彩凪：みんな組が違ったのですが、たまちゃん（珠城さん）とは現役時代からなぜか話すようになり、私が卒業を告げた時に私より泣くという（笑）。たまちゃんも退団発表をしていたんですよ？（笑） 「今度タカスペに一緒に出られるね」という話もしていたのにコロナでタカスペが中止になり、だからこんな機会をいただけたことはとても光栄です。現役時代、たまちゃんは若くしてトップスターになり、いろいろ大変なこともあったと思いますが、頑張って月組のみんなを引っ張っていこうとする姿に刺激を受けていました。愛ちゃんは1期下で、色白でスラっとしていてモデルのよう。タカスペで同じナンバーで一緒に出たことはあっても、がっつり組んだことはないんですよね。公演は愛ちゃんが東京で私が大阪のゲストだから共演は叶わないのですが、そのイベントがあるのでとっても楽しみです。
ちなみに次に出演される舞台『HELI－X Ⅲ』は特殊能力を持つ人の話ですが、彩凪さんがもし特殊能力を持つとしたらどんなのがいいですか？
彩凪：なんだろうなぁ…。過去に戻れるのがいいので、「TIME」の能力かな。英会話をもっと小さい時からやっておきたかったんですよ。現役中、英語の歌を歌うことが多かったから苦労しました。ずっと英会話をやりたくて、今頑張ろうと思っているところなんです。あとは、クラシックばかり聴いていたのでもっとHIPHOPを聴いておきたかったですね。HIPHOPを小さいうちから聴いていたら、体から湧き上がるビートみたいなものが、もしかしたら違っていたかもしれないと思って。
セルフプロデュースをしっかりされていて、ご自身の魅力を発信し続けている彩凪さん。声優、ミュージカル、ストレートプレイ、2.5次元など、さまざまなジャンルで、自然だけれど存在感のある彩凪さんのお芝居が観られることが楽しみです！
次回は、ちょっとプライベートなあれこれに迫ります。お楽しみに。
撮影／小倉雄一郎 構成・文／淡路裕子
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俳優
彩凪 翔
あやなぎ・しょう／6月2日生まれ、大阪府出身。2006年宝塚歌劇団に入団。宙組大劇場公演『NEVER SAY GOODBYE-ある愛の軌跡-』で初舞台を踏み、その後、男役として雪組に配属。2011年『仮面の男』、2012年『ドン・カルロス』と2度の新人公演主演を経験。2013年バウホール公演『春雷』で単独初主演を果たす。2021年4月『fff－フォルティッシッシモ－ 〜歓喜に歌え！〜／シルクロード〜盗賊と宝石〜』にて宝塚歌劇団を卒業。退団後はさまざまなフィールドで活躍の場を広げている。
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