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LIFESTYLE シングルマザー・再婚

2022.12.19

【シングルマザーの恋愛#53】突然目の前に現れた彼は下心アリ?ナシ?

 

シングルマザー歴7年、38歳の会社員「あおいあん」さんによる恋愛コラム。Oくんの言葉にハッとさせられたあん。ママ業10年にして失ったものに気づく。毎週月曜19:00更新中。

登場人物
あん(私)…メーカー勤務のシングルマザー。7年前に離婚し、実家に出戻り。38歳。
息子…生意気盛りの小学生。10歳。
Rさん…Hくんと同じ会社に勤める42歳。結婚歴はナシ。
Cちゃん…あんの同僚。33歳。
Kくん…あんの会社の後輩。25歳。
Oくん…Kくんの大学の同級生。33歳

【前回までの話】
40歳を目前に控え、「私、このままシングルでいいの?」と、ふと我に帰った私。再度恋愛に挑もうと、学生時代からの友達Hくんに紹介してもらったRさんとお付き合いすることに。お互いの”譲れない家族”の存在を確認した上で付き合うことになったのだが、Rさんのお母様や、元カノの存在、そしてRさんのきれい好きと、ちょっとしたわだかまりがあんの中で溜まっていく。そんなある日、会社の後輩Kくんからキャンプのお誘いが。後輩のKくん、その友達のOくん、同僚のCちゃんと息子でデイキャンプに。その日の夜にはRさんと約束があったが、発熱しコロナが疑われたためキャンセルに。しかし心配だったあんは救援物資を持ち自宅ドアの前まで行くと、部屋の中から女性の声を聞いてしまう。悩んだあんはRさんに連絡し、胸の内を伝えると、Rさんから「別れよう」と言われてしまう。

前回の話▶︎彼氏から突然の別れ。でも涙が出なかったそのワケは?【シングルマザーの恋愛#52】

我慢ばかりのママ業に慣れ、自分の素直な気持ちが見えなくなっていた

こんにちは。シングルマザー歴7年のあおいあんです。前回は彼氏のRさんの方からお別れの言葉を言われたものの、意外にも冷静な毎日を送っている中、会社帰りにOくんが待ち伏せしていたところまでお話ししました。

私「突然だね。私、直帰しないと母親と息子に怒られるからあまり時間ないけど」

Oくん「5分だけで大丈夫だから、ちょっと時間くれる?」

会社の人の目もあるので、念の為、駅の反対口に抜けていった。

私「話って?」

Oくん「別に特別話があるわけじゃないんだ。ちょっと顔が見たかっただけ」

私「何それ!?」

Oくん「理由がなく会いたいってなるとき、ない?」

私「うん…。用事がなければ会わないし、その用事もLINEで終わるならわざわざ出かけないよ」

Oくん「なんだかさみしいな。じゃあまた会社帰りに待ってる」

私「えっ!? もう?なんだったの?」

Oくん「もう5分経ったし、顔見れたからさ。あんさんも早く帰らなきゃでしょ?」

私「うん…じゃあまたね」

ぎこちなく手を振る私に対して、Oくんは笑顔で大きく手を振っていた。「理由がなく会いたい」って言葉にドキッとした。私はRさんに対して「ただ会いたい」って気持ちは持てていただろうか。Oくんのストレートな表現に胸が苦しくなった。

息子が生まれてから生活は一変し、自由に出かけられなくなった。ましてやワンオペだった私は、子どもを置いて出かけることもできず、同級生に会いたいなと思っても、我慢しかなかった。シングルマザーになって、実家へ戻っても、厳しい母の目もあり、自分だけの自由な時間を獲得するのはハードルが高い。「会いたい」「食べたい」「行きたい」…したい欲求はママ業10年目にしてかなり削ぎ落とされた。だからOくんの素直な気持ちがちょっと羨ましかった。

その後もOくんは1週間に1回くらいのペースで、会社帰りの私を待って5分くらいの会話をして帰って行った。別にUSJの時みたいに「デートして」とか言ってくることもなく、ただたわいもない話をして、笑ってバイバイ。最初は何か裏があるんだろうと勘繰ったけど、ただ会いたくて会いに来ているだけなのかもしれないと思えるようになった。なんなら会社帰りに「今日はいるかな?」ってちょっと期待をしている自分がいた。

そんな生活が続いたある日、Oくんが大きな袋を持って待っていた。

Oくん「メリークリスマス!」

私「まだだけどね(笑)」

Oくん「あんさんのじゃないよ。息子くんに渡してね」

私「本当?いいの?ありがとう!」

大きな袋の中には、息子の大好きなマーベルのフィギュアが何体も入っていた。

私「えっ、高くない? なんか悪いよ」

Oくん「USJのとき、どのキャラが好きか聞くの忘れちゃって。どれか当たってるといいんだけど」

私「絶対喜ぶよ」

Oくん「持って帰るの大変でしょ? 今日車で来てるから送るね」

私「プレゼントもらった上に送ってもらうなんてバチが当たりそう」

Oくん「プレゼントを口実に、あんさんを送るという姑息な手を使った俺の方がバチ当たるかも」

あぁそうゆうことか!と笑い合いながら駐車場へ向かうと、一瞬誰かとすれ違った。キュッと胸が痛くなり、振り向くとそこにいたのは…。

次回に続く

 

あおいあん

契約社員でメーカー勤務、現在38歳のシングルマザー。高学年になりちょっと生意気になった10歳の息子と実家に出戻り。40歳を前に「もう一度、女としての人生を!」と一念発起。離婚をしてから7年という恋愛ブランクを埋めるべく奮闘中。
▶︎ここに書き切れない子育ての悩みや、シンママに役立つ情報をアップ!Instagram

 

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