初めまして。あおいあんと申します。よろしくお願いします
【登場人物】
あん(私)…メーカー勤務のシングルマザー。8年前に離婚し、実家に出戻り。39歳。
蓮…生意気盛りの小学生。11歳。
臣斗くん…あんの会社の後輩・海斗くんの大学の同級生。34歳
【前回までの話】
シングルマザー歴8年目にして、子連れ再婚を果たしたあん。しかし、事実婚で結婚指輪も婚姻届も、新居もない「ないない尽くし」からのスタート。
Season1『シングルマザーの恋愛』はコチラから。
バツイチ子持ちに理解を示してくれた義母。でも蓮のこととなると…。
こんにちは。バツイチ子持ちで再婚をしたあおいあんです。
前回は家族の紹介をさせてもらいました。今回は臣斗くんの実家がある横浜へご両親にご挨拶に行った時のことをお話ししたいと思います。
臣斗くんのお父様は会社員で、物静かで穏やかな印象。うちの父のように昭和親父臭はせず、洋服もオシャレな雰囲気です。一方、お母様は英語の先生を未だ現役でされていて、サバサバした印象。
私
挨拶をするとお母様が早速。
お母様
臣斗からお子さんがいることは聞いています。今の時代、バツの一つや二つ大したことないわ。気にしないでね
最初ドキッとしたけど、理解のある言葉を聞けて少し緊張の糸が解けた。
私
ありがとうございます
お母様
息子さんは小学校6年生でしたっけ?お受験はするの?
私
いえ。勉強が好きという訳でもないですし、受験して私立に通わせるお金も不安なので、中学は公立に行かせる予定です
お母様
そうなると高校受験をすることになるわよね。男の子はちょうどその時、反抗期真っ盛りで勉強なんて手に付かないし、親の言うことも聞かなくなって大変よ
私
そうなんですか…。中学受験を考えたことがなかったし、高校受験もまだ先だと思って何も知識がなくて
お母様
臣斗は中学受験をしたんだけど、本当にあの時やっておいてよかったと思ったわ。帰ったら一度息子さんにお話ししてみたら? 御三家はもう無理だけど、1年あれば間に合う学校もあるわよ。私探しておいてあげるわね
私
はい。ありがとうございます
なんだかお母様の勢いに負け、まるで中学受験をする流れになってしまったが、私立中の授業料どころか塾代だって危ういよ。その後もお嫁に行った臣斗くんのお姉さんの話や、親戚の話など色々とお話してくれたが、私は中学受験からどう逃れようかと話半分で聞いていた。
帰り際にお母様が「今度息子さんと一緒に遊びに来てね」と言われた。これほどまでに教育熱心なおばあちゃんを前に蓮はどんなことを思うのだろうか。
臣斗
母さん勉強にうるさいって言うか、絵に描いたような教育ママだよね。嫌な気持ちにさせてごめんね
私
嫌な気持ちにはならなかったよ。蓮の高校受験なんてぼんやりとしか考えてなかったから、そこに反抗期が重なるなんて知らなかったし。ありがたいお話しだった。でも中学受験はちょっとねぇ。臣斗くんも蓮を見たら分かるでしょ。真面目に勉強なんかしないよ
臣斗
蓮はお調子者だし、THE小学生男子!って感じだもんね。それに今は勉強より彼女の方が大切なんじゃない?
私
だよね。お母様にはなんて言って断ればいいんだろう。ふわ~っと1年間もあやふやになんかできないよね
臣斗
今、母さん火がついた状態だから、もうちょっとしたら俺から話してみるよ
私
ありがとう。臣斗くんは中学受験してよかった?
臣斗
まあ結果よかったのかな。大人になればそう思えるよ。でも6年生の時は合格のためと頭では分かっているんだけど、心がついていかれない時があったかな。なんでこんな勉強するの?って
私
そっか。そうだよね
学校のママ友たちも、受験組のママたちは必死になって勉強時間の確保やら、テスト対策に向けてのスケジュールを組んでいるって言ってたな。受験する子は塾のテスト前になると休んでいる子がいたり、蓮の話によるといつもまつげ抜いてるやつがいるって…。
教育に熱心なお母様には申し訳ないけど受験は断ろう。それよりも、お母様と蓮が勉強以外で一緒に目標に向かって進める何かを探した方が良さそうだ。私の離婚歴にも寛容だったお母様だし、何より血の繋がった孫でもないのにそんな将来を心配してくれるんだもん、きちんと話せば蓮に合った学びにも理解を示してくれるかもしれない。
家に着く頃には私は中学受験の話は全くなかったことくらいに気分が晴れていたが、玄関で待ち受けていた蓮からまさかの言葉を聞くことに…。
あおいあん
臨契約社員でメーカー勤務、現在38歳のシングルマザー。高学年になりちょっと生意気になった10歳の息子と実家に出戻り。40歳を前に「もう一度、女としての人生を!」と一念発起。離婚をしてから7年という恋愛ブランクを埋めるべく奮闘し、5歳年下の彼氏と再婚を決めた。
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【39歳、子連れ再婚の365日】