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WOMENバツイチわらしべ長者

2018.09.02

浮気されたけど別れたくない! 不倫夫との裁判の行方〜 茉莉花さんの場合Vol.2

人生とは喪失と再生の繰り返しのドラマ。「バツイチ」という離婚経験者たちは、ある意味、喪失を乗り越えてなお強く生き、幸せになることをあきらめない人生のサバイバーでもある。バツという離婚経験が、幸せな結末=マルになる日を夢見て。そんなバツイチたちへのインタビュー。

Text:
さかいもゆる
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両親の前で「浮気相手と別れられない」と告げる夫

さて、夫の浮気発覚メールを目撃したのに関わらず、他の女性の存在に一ヶ月も気づかなかった茉莉花さん。小さな夫婦ゲンカをきっかけに、銀行マンの夫との幸せが崩れ始めます。

>前回の記事はコチラ→銀行マンと結婚した専業主婦の幸せが壊れた日


茉莉花さん(以下、ま)「夫から『付き合ってる人がいるんだ』と告白されたときは衝撃でした。でも私は、〝結婚したら絶対にその人と添い遂げるもんだ〟と思って育ったし、その覚悟で結婚したんだから離婚なんて考えられなかった。『お互いの家族に今回のことは黙っておくし、私ももう忘れるから彼女と別れて』と夫にお願いしました」

―ちょっとここでひとつ申し上げておきたいのですが。私も含め、この連載で取材したバツイチの全員が、「離婚なんて絶対にしない」と思っていたのです。もしかしたら世の中には、「結婚したってイヤだったら別れればいいや」と考えて結婚する人もいるかもしれない。だけどこの取材でお会いした方に限っては、皆さんむしろ、元々は離婚否定派だった人たち。私個人のことで言えば、両親が離婚したという経験があるから自分は何があっても絶対に離婚しない、と思って結婚を決めました。何が言いたいのかというと、そんな気持ちだった人たちが離婚するって、よっぽどのことがあってだということ。みんなめちゃくちゃ悩んで葛藤して出した、自分にとっての最良の決断が「離婚」だった。簡単に出した答えではないはずなのです。

だからこの連載を読んでくださっている、非・バツイチで今は他人事だと思っている人も、ちょっと、「まあ、自分にはありえないけど、もしかしたらこういうこともあるのかもしれないな」って思って、離婚経験者をあまり偏見の目で見ないで欲しいのです。あと、もし今離婚しそうとか離婚して辛い時期を過ごしている人がいるなら、「みんな一度は絶望したけど、絶対に再生できるから大丈夫だよ」って、言いたい。―で、今回の茉莉花さんはそういう意味で、みんなに希望を与えてくれるエピソードの持ち主なのです。

―前置きが長くなりましたが、茉莉花さんの「浮気を水に流す」という寛容な申し出にも頑なに「別れたい」の一点張りだった夫のOさん。茉莉花さんは仕方なく、両家の両親を呼んで話し合いの場を設けたそう。

ま「両親の前で彼は、『彼女には5年付き合った恋人がいて、その彼にプロポーズもされたのに僕のために断って僕と付き合ったから責任がある。だから彼女とは別れられない』って」

さかい(以下、さ)「はぁ!? 何ですか、ソレ。茉莉花さんに対しての責任はどうなるんですか(怒)」

ま「母も呆れて、『Oさん、あなたは茉莉花と結婚してるのよ?』と言ってました(苦笑)。それと私、三姉妹の真ん中で、そのときまでずっと、私は父に愛されてないんじゃないかと思ってたんです。だけど違うって、そのときの父の振る舞いを見ていて初めてわかりました。父にとって彼は初めての婿。私が別れたくないと思っている限りは、彼に対しての怒りは全て飲み込んで、とにかく私たち夫婦の仲を諌めようとしてくれてることが伝わって来たんです」

さ「向こうのご両親は何て?」

ま「義父は『やり直す努力をしろ』、義母は『ただの憧れよね』と」

家出した夫からの一方的な訴状でPTSDに

そんな両家の話し合いもむなしく、その2週間後にはOさんが飼っていた犬を連れて実家に帰ってしまったそう。Oさん…いい大人の男性が浮気して出て行く先が実家って…どうなのよ?

さらにその後Oさんから「妻が家事を一切せずに苦しめられた」という訴状が送られて来て、ふたりは裁判所で争うハメに。自分の浮気で一方的に別れたいというのが原因なクセに、茉莉花さんのせいにして離婚を請求するなんて、最低過ぎる…!ショックと心労で、茉莉花さんは一ヶ月ほど入院してしまいます。

ま「診断名はPTSD。ご飯も喉を通らなくなったし眠れなくなって、抗うつ剤に睡眠導入剤、精神安定剤を処方されました」

そんな仕打ちをされても別れたくなかった茉莉花さんですが、あることで裁判で争うという気持ちにスイッチが入ります。

ま「ある日、家に荷物を取りに来た彼が、私の両親から贈られたエルメスの財布やバッグを持って行こうとしたんですよね。それを見たら『今まで散々うちの両親を利用しておいたクセに、何なの?』と怒りが込み上げて来ちゃって。しかも捨て台詞が『俺は金持ちのお前の実家に踊らされた』って。金銭面的にもかなり援助を受けてきたはずなのに、ですよ。もうやり直せないな、と思って弁護士さんに『戦う方向でいきます!』と伝えました」

離婚に際して最大のネックになったのが、共同名義でローンを組んで買った家。実際は茉莉花さんの実家が購入資金の3分の2を出して、残り3分の1を夫がローンで返済していたのですが、夫を立てるために3分の2を夫名義にしていたそう。しかしがめつい銭ゲバ夫は、物件を売却したお金からローンを返済し、余った3分の1の金額を茉莉花さんに渡す、という一方的な条件を突きつけてきたのです。

この後、夫が家庭裁判所に訴える→茉莉花さんが訴え返す、というドロ試合になり、結局3年3ヶ月続いた結婚を終わらせるためには、同じ3年3ヶ月もの月日が費やされました。最終的には慰謝料ではなく和解金として200万円をもらい、彼の持ち分(と主張している)の家の権利、3分の2は茉莉花さんの妹が買い取ってその家に妹さんが住む、ということで手を打つことに。

裁判中に他の人と付き合うと不倫になってしまうため、実質3年3ヶ月は恋もお預け状態でひとりでがんばっていた茉莉花さん。ようやく離婚が決まった際には、嬉しすぎて「離婚しました!」と仕事関係者含む知り合いに一斉メールで報告したそう。そのメールに反応し、「じゃあお祝いにご飯でも行きましょう」と誘ってきたのが16歳年上のダンディなオジさま。その人とトントン拍子に再婚してめでたしめでたし、とはならず、そこから、元々恋愛体質だった茉莉花さんの離婚後の恋愛遍歴が繰り広がれて行くのですが、長くなったのでまた次回に続きたいと思います。

インタビュー・文

さかいもゆる

出版社勤務を経て、フリーランスライターに転身。——と思ったらアラフォーでバツイチになり、意図せず、ある意味全方位フリーダムなステイタスになる。女性誌を中心に、海外セレブ情報からファッションまで幅広いジャンルを手掛ける。著書に「やせたければお尻を鍛えなさい」(講談社刊)。講談社mi-mollet「セレブ胸キュン通信」で連載中。withオンラインの恋愛コラム「教えて!バツイチ先生」ではアラサーの婚活女子たちからの共感を得ている。

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