シングルマザーとして息子を育てる私にマウントするママ友
由香子さん(仮名)は45歳。離婚して5年で、現在は15歳になる息子をひとりで育てています。離婚後に恋人がいたこともありますが、仕事と子育て、家事と恋愛の両立はなかなかに難しく、現在は恋人をつくらないようにしていると話します。
「寂しいとかないんですよね、そんなことを考える時間もないほど忙しいんです(笑)。おかげさまで仕事は順調だし、息子も反抗期がほとんどなくて私に協力的だし、今の状況にまったく不満もなければ、離婚をしたことへの後悔もありません。これは全然、強がりとかじゃなく本音です。
それなのに、息子の関係で親しくしているママ友から『旦那さんがいないだけでなく、恋人もいないなんて大変だし、かわいそう』といった趣旨のマウンティングを受けていて、それがとてもストレスです」
もともと恋愛への関心がそこまで深くない由香子さんにとって、“恋人がいない=寂しい”という感情にはなったことがないとのこと。むしろ「恋人がいるとちょっとしたことで喧嘩をして、それが逆にストレスでメンタルが不安定になることもあるので、私は恋人がいないときのほうが精神的に安定していると自己分析しています」と話します。
マウントはどんどんエスカレート…距離を置きたいがどうすれば?
「ママ友からのマウントは、どんどんエスカレートしている気がしますね。聞いた話によれば、私にマウントしてきているママ友は、ご主人の浮気問題で家庭がうまくいっていないという噂もあります。
だから私にマウンティングをして、ストレスを発散しているつもりなんですかね?“自分は夫がいて恵まれているけれど、パートナーがいないあなたは本当に哀れ”といった口調で会話をしたがるので、本当に鬱陶しいです」
そのママ友と距離を置きたいのが本心ながらも、息子がそのママ友の息子さんと親しいことから、表立って避けるわけにもいかず、苦慮しているのだとか。距離を置くにしても、自然な方法がないものかと模索しているそうです。
「自然に距離を置く、って本当に難しいですね(笑)。私がやり方を間違えると、息子にも影響がありそうで、それが怖いんです。マウンティングをするような女性って、息子の交友関係にも平気で介入しそうだなっていうのがあって。
とは言っても、このままマウンティングを我慢しているのもイヤだし…。どうしたらいいのかなぁと最近は悩みのタネになっています」
ママ友問題は時間が解決してくれるケースも少なくないものの、コミュニケーションをとるたびにストレスを感じるようであれば、悠長なことは言っていられませんよね。由香子さんのように子どもの交友関係への影響を考えて、我慢をしている人も少なくないでしょう。
しかし「子どものため」と我慢を重ねてしまえば、今度は自分自身が大きなストレスを抱えることに。はっきりと文句を言い返すまでの行動に出なくとも、“仕事”を理由に徐々に距離を置きつつ、ママ友の関心が他に向くよう、意図的に物理的な距離を広げていくのがベターではないでしょうか。
取材・文/並木まき