あけましておめでとうございます、editor_kaoです!
2025年、この連載もすでに第88回。縁起のよい末広がりで始まることができました。今年最初のコラムは、おしゃれのひとつの目標について書いてみることにします。
悪くないけど、心惹かれないバッグのこと
あのー、「正直そんなに気に入ってないけど、便利で手にしちゃうアイテム」ってありませんか?そういうバッグを私、ひとつもっていて。さすがに詳細は説明できませんが、適度な大きさで、ポケットもたくさんあって、なおかつ軽い。着こなしもあまり選ばないし、ちょっと出かけるときに、本当に便利なんです。
なんですが……うーん、どうしてもデザインに惹かれないというか。悪くはないけど、特別キュンとするところがない。ただ、本当に便利は便利なので、ときどき使っていますし、今のところ手放すつもりもないのですが。
絶妙に厄介な、便利だけど妥協しながら使うもの
こういった「妥協しながらも手にしているアイテム」って、なかなか厄介で、この感覚で持ち物を増やしてしまうと、どんどんクローゼットはいっぱいに。それだけでなく、妥協したアイテムを着こなしに取り入れると、コーディネートそのものを妥協することになる。もうこういうの、2025年はやめたい!と、つくづく思うわけです。
バッグだけじゃありません。服だって靴だってアクセサリーだって、もっといえば器だってインテリアだって、身の回りのものは、すべて当てはまります。あー、お気に入りのものばかりに囲まれる暮らし、憧れるよー。
「便利」という理由だけで、もの選びをしない決心
前回の衣替えのときに、クローゼットを整理したにもかかわらず、まだまだアイテムの数は多すぎると思っています。友人に「ファッションの仕事をしているのだから、多少は仕方ないよ」と慰められたけど、自宅のクローゼットには到底入りきらず、買い足したラックやチェストをフルに使って、なんとかギリギリ入るかな……という状況は、やはりどうなのかなと。果たしてその中の何割が、私の本当のお気に入りなのでしょう、という感じですが、でも実際には、これ以上減らすことはできなくて。
そもそも、ものを吟味して選ぶのって、几帳面さと心の余裕がないと、なかなか叶わないのではないでしょうか(逆ギレ?)。だって大概、妥協したアイテムを手にするのって、時間がないときが多いから。選ぶのだって、本当に理想のものに出合うまでには、それなりの時間と根気が必要です。でもそういった言い訳の繰り返しが、着こなしや暮らしの質を下げるのも事実……。前回のコラム【トレンドとは別次元に、おしゃれだった人】で「責任をもってアイテムを選び、大切にし続けたい」と書いたとおり、せめて「便利」という理由だけでものを買うことは、2025年、改めて考え直したいと思います。
【今日のひと手間】
基本的に美容オンチで、特にメークは最低限なことができれば……と思っているのですが、この秋冬、珍しくリップに深みをもたせなくなって。美容誌で見つけた、ADDICTIONの「ザ リップバーム ソフトマット #005」を購入しました。リップだけ見るとチョコレートみたいなダークブラウンですが、実際に塗ってみると、ボルドーのような発色になるのが不思議。濃厚な色調ながら、リップバームなので軽いつけ心地なのも高ポイントです。
エディター
editor_kao
大人の実用ファッションを中心に、人物インタビューや日本の伝統文化など、ジャンルレスで雑誌やブランドサイト、ウエブマガジンで活動中。また、インスタグラム@editor_kaoでは、私服コーディネートを紹介するかたわら、さまざまなブランドや百貨店とのコラボレーションも手がけている。ライフスタイルWEBメディアkufura(クフラ)でも「4ケタアイテムで叶えるオシャレ」を連載中。
イラスト/柿崎こうこ
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