皮脂汚れは早めに家庭用洗剤でやさしく拭き取り、定期的な手入れが大切です。
Summary
- 布ソファは皮脂汚れがつきやすく、放置すると落としにくくなる。
- 黒ずみ・べたつき・臭いが皮脂汚れのサイン。定期的なチェックが大切。
- 重曹・セスキ・ウタマロなど、家庭用洗剤で安全に皮脂汚れを落とせる。
Contents
家族がくつろぐ布ソファ。しかし、気づけば、うっすら黒ずんだ部分や触るとべたつきを感じる箇所が出てくるもの…。これらは皮脂による汚れの可能性がありますが、手間や時間がかかりそうで放置しがちです。
実は重曹やウタマロなど、家庭で手に入るアイテムで意外と簡単に対処できるんですよ。この記事では、布ソファの皮脂汚れを安全かつ効率的に落とす方法と、日々のお手入れの工夫を創業80余年の歴史を持つ京都発祥の染み抜き・お直し専門店である「きものトータルクリニック吉本」さんにお聞きしました。早速、紹介していきましょう。
布ソファの皮脂汚れ、家庭で無理なく落とす方法とは?
忙しい日々のなかでソファの皮脂汚れに気づいても、すぐに対応できず困ることがあります。ここでは、手軽に実践できる皮脂汚れの落とし方と、日常的な手入れのコツを紹介します。
皮脂汚れが布ソファに付きやすい理由と放置による影響
布ソファは肌が直接触れることが多いため、皮脂が付着しやすいアイテムです。特に肘掛けや背もたれなど、日常的に接触する部分では汚れが目立ちやすくなります。皮脂は時間が経つと酸化し、黄ばみや黒ずみを引き起こします。
この酸化汚れは、放っておくと素材の繊維に入り込み、通常の掃除では落としにくくなります。さらに、皮脂が染み込んだ部分は雑菌やダニが繁殖しやすく、嫌な臭いやかゆみの原因になることもあります。忙しくても放置せず、軽いうちに対応することが布ソファを長く清潔に使うための第一歩です。

皮脂汚れを見分けるチェックポイントとは?
皮脂汚れは見落としやすく、放置すると落としにくくなります。
次の4つのポイントを確認することで、初期段階の汚れにも気づきやすくなります。
【1】黒ずみや黄ばみが目に入る
肘掛けや背もたれなど、触れる頻度が高い部分に色の変化が出ていれば、皮脂汚れが進んでいる可能性があります。
【2】触るとべたつきを感じる
乾いた布で表面をなでたときに、しっとりした感触や軽いべたつきがあれば、皮脂がたまっているサインです。
【3】近づくとわずかに臭う
皮脂が酸化すると独特の臭いが出ます。においを感じたら汚れが進行している証拠です。
【4】白い布で軽くこすると色がつく
乾いた白い布でやさしくこすり、黄色っぽい汚れが布についた場合は、皮脂汚れが表面に残っていると判断できます。
これらのポイントを定期的にチェックすることで、ソファを長くきれいに保つことが可能になります。

自宅で使える洗剤別ケア方法|重曹・セスキ・ウタマロの使い方
市販の洗剤や家庭にあるアイテムで、どこまできれいにできるのでしょうか? ここでは、重曹、セスキ炭酸ソーダ、ウタマロクリーナーの使い方を紹介します。
重曹を使った基本の皮脂汚れ落とし方
重曹は、弱アルカリ性の性質を持ち、皮脂のような酸性の汚れに作用します。掃除用の粉末タイプを使用し部分的な汚れには水を加えてペースト状にすると扱いやすくなります。
使い方は、まず乾いた布で汚れ部分を軽く拭き、ほこりを取り除きます。その後、重曹ペーストを薄くのせて5分ほどなじませ、清潔な布で移し取るようきに拭き取ります。
このとき、強くこすらないように注意しましょう。仕上げに水で濡らした布で軽く拭き、乾いたタオルで水分を吸い取ることを数回行うと、ソファの生地をいためずにすっきり仕上がります。目立たない場所で試してから行いましょう。

セスキ炭酸ソーダで時短&すっきり洗浄
セスキ炭酸ソーダは、皮脂やたんぱく汚れに効果があるアルカリ剤です。汗などの酸性の匂いも中和してくれます。重曹よりも水に溶けやすく、スプレーとして使えるのが特徴です。
作り方は、水500mlに対しセスキ小さじ1を加えたセスキ水をスプレーボトルに入れるだけ。使う際は、まずタオルにセスキ水を乾いたタオルに含ませやさしくたたき、次に乾いた布でたたくように吸い取ります。汚れを移し取るような感じです。何度か繰り返した後、水で濡らしたタオルでふきとりましょう。
においが残らず、無香料で使いやすいのが利点です。目立たない場所で試してから行いましょう。
ウタマロクリーナーは布ソファにも使える?
ウタマロクリーナーは、中性で素材にやさしく、布ソファに使用できる点が人気です。ただし、直接スプレーすると液がしみ込みすぎるおそれがあるため、布に取ってから使用します。
やり方としては、布にクリーナーを軽く含ませ、汚れ部分をポンポンとたたくように拭きます。次に水で絞った布で表面を軽く拭き、最後に乾いた布で仕上げます。
色落ちの心配がある場合は、あらかじめ目立たない場所で試すと安心です。洗剤の扱いに不慣れでも取り入れやすく、皮脂だけでなく軽い食べこぼしなどにも応用できます。

重曹・セスキ炭酸ソーダ・ウタマロクリーナーは汚れや素材に合わせて使い分け、目立たない部分で試すことが大切です。
失敗しない布ソファの掃除手順と注意点
正しい手順を踏まないと、汚れが広がったりシミが残ることもあります。工程ごとのコツと気をつけたいポイントを解説します。
掃除の前に確認したい素材と洗濯表示
布ソファには、天然繊維・合成繊維・混合素材などさまざまな種類があります。掃除を始める前に、ソファのタグや取扱説明書を確認し、水洗いの可否やクリーナー使用の適否を見ておくことが重要です。
表示が不明な場合は、目立たない部分で小さく試してみて、変色や風合いの変化がないかをチェックすると安心です。特に綿やウールを含む素材は水で縮みやすいため注意が必要です。